日米小売業のコロナ禍対策と「いつもの生活を続けよう」
Everybody! Good Monday!
[2020vol⑫]
2020年第13週。
3月も春分の日が終わり、
第4週に入った。
来週水曜日からは4月。
学校も会社も本来、新年度に入るはず。
しかし展望は開けない。
商人舎流通SuperNews。
2月スーパーマーケット統計|
既存店5.5%増と16カ月ぶり増収
全国270社の2月の販売動向。
総売上高は前年同月比6.9%増。
既存店売上高は5.5%増、
これは16カ月ぶりの前年クリアだ。
新型コロナウイルス感染によって、
巣ごもり消費の傾向が広がった。
食事に関しては、
外食から内食へのトレンド。
そこでスーパーマーケットが、
「特需」を得た。
9割を占める食品が6.8%増、
非食品は11.2%増。
部門別統計では、
青果が2.4%増。
備蓄として土物類の販売量が増加、
しかし相場安で売上げは伸び悩んだ。
サラダ関連の野菜は好調。
輸入果物のバナナやオレンジは良好、
国産柑橘類やイチゴ類は不調。
水産は5.6%増。
マグロやカツオなどの刺身類が好調。
相場低下傾向で買いやすくなった。
畜産は8.5%増。
備蓄用として、冷凍肉や加工肉が好調。
惣菜は7.3%増。
外食の代替需要。
日配品は8.0%増。
学校給食の代替需要。
麺類やパン類、冷凍食品が伸びた。
納豆やヨーグルトに特需が見られ、
納豆は店頭欠品も発生した。
温暖化傾向で、
牛乳をはじめとする飲料類、
アイスクリームもよく売れた。
一般食品は7.7%増。
備蓄向き商品、簡便商材が好調。
カップ麺、パスタなどの乾麺類、
シリアル、カレー・レトルト類、米類、
ミネラルウォーターなどが好調。
品薄、店頭欠品が続出した。
非食品は11.2%増で、
マスク、ハンドソープ、
除菌関連の衛生用品が品薄状態。
誤情報によって、
紙製品の買いだめ需要が発生した。
それでも全部門が好調で、
スーパーマーケット業態は潤った。
一方、アメリカの小売業。
これも商人舎流通SuperNews。
米国小売業news|
コロナ就業手当としてボーナス・時給アップ
アメリカの新型コロナウイルス感染拡大、
22日の日、感染者が3万人を超え、激増。
外出禁止措置はカリフォルニア州と、
ニューヨーク州、イリノイ州、
つまり三大都市圏。
さらに東海岸のニュージャージー州、
コネチカット州、オハイオ州、
ルイジアナ州、デラウェア州など、
全米の3分の1が対象となった。
1億人を超える国民がNesting状態。
そこで生活必需品に特需が発生。
ウォルマートやコストコ、ターゲット、
クローガーからホールフーズ、
トレーダー・ジョー、アルディも。
陳列するそばから商品は売れていく。
従業員は補充作業や顧客対応に追われた。
そこで大手チェーンは、
「コロナ手当」としての特別措置を講じる。
ウォルマートは、
時給社員を新たに約15万人雇用。
人手不足も解消された。
既存従業員には特別ボーナスを支給。
ボーナスはフルタイム社員300ドル、
パートタイム社員150ドル。
この支給総額は3億6500万ドル。
また2021年度第1四半期の業績に応じて、
店舗と物流部門の社員に対して、
5月に支給予定のボーナスは早めの支給。
支払総額1億8000万ドル。
総額5億5000万ドル、
100円換算で550億円。
ウォルマートは大盤振る舞いで、
従業員に報いる。
ターゲットは、
時給社員の時給を、
1時間当たり2ドル引き上げる。
社員1人当たり240ドル~480ドルの給料アップ。
また特別ボーナスも支給。
1人当たり250ドルから最大1500ドル。
この特別措置支出は約3億ドル。
クローガーも、
特別ボーナスを支給。
フルタイム社員には300ドル、
パートタイム社員には150ドル。
ロドニー・マクマレンCEO。
「多くの地域で
外出制限措置が取られているなか、
自らの危険を顧みずに
消費者に奉仕している社員の
献身的な努力に対する
感謝の気持ちの一環として、
この特別ボーナスが支払われる」
新型コロナウイルス発症の社員、
医師の指示で隔離措置となった社員に、
14日間の有給病欠休暇を認める。
トレーダー・ジョーは、
従業員が動いた。
会社宛ての「危険手当」の嘆願書には、
3月17日現在、約1万人が署名した。
トレーダー・ジョーには労働組合がないが、
従業員が結束した。
同社は店ごとに「特別賞与基金」をつくる。
直近の売上げ増分を原資とする。
それぞれの店の賞与基金は、
期間中の労働時間に応じて、
従業員に平等に分配される。
アマゾンは、
倉庫や配送業務に対応するため、
約10万人を新規雇用。
また4月末までの期間限定で、
時給を1時間当たり2ドル引き上げる。
日本でも好調の業態は、
特別措置を講じるのがいいだろう。
人手不足も解消されるだろう。
「即断即決」
今、意思決定の迅速性が、
最も求められる。
さて私は午後から大阪へ。
定宿のシェラトン都ホテル。
家庭的なフレンチレストラン。
「前芝料理店」
カウンターとテーブル1席。
前菜は牡蠣とキャビア。
絶品。
フォアグラのゼリー包みと、
肉3種のテリーヌ。
そしてホワイトアスパラ。
これも絶品。
スパークリングワインから、
白と赤のワインを少しずつ。
㈱万代の人事部マネジャー。
海野正敏さん(左)と津田睦さん。
万代知識商人大学第5期が、
明日から始まる。
コロナ禍のなかでも、
できるだけ、
「いつもの生活を続けよう」
ミラノのドメニコ・スキラーチェ校長の言葉。
私もそう考えている。
では、皆さんも、
いつものように。
Good Monday!
〈結城義晴〉