真夏、人に会う、話を聞く。熱心に、丁寧に。
2006年7月~8月の「20日〆行動日誌」
■「人と会うこと、話を聞くこと」。これは私の天職です。その天職に従事していると、体の中から、元気が湧き上がってきます。最近は、「人の前に出ること、話をすること」が日常的な仕事のひとつとなっていますが、天職のほうをやっていると、心まで満たされてきます。そんな真夏の1カ月。
□7月21日、朝、目の検査。池尻大橋の東邦大学付属病院。右白目には傷跡が残っているものの、術後は順調。午後、『食品商業』拡大媒体会議。その後、役員会。夕方から、第一屋製パンの研修会。丸正チェーン社長の飯塚司郎さんとは20数年の付き合い。今回、飯塚さんからはたいへん深い学びをいただきました。ありがとう。
□24日、月曜ミーティングと部長会。その後、赤坂プリンスホテルでペガサスクラブの政策セミナーに出たり入ったり。多くのチェーンストアのトップ、幹部とお会いして、懇談、熱談。もちろんチェーンストア業界の第一人者・渥美俊一先生とも、直近のチェーンストア事情について意見交換。夜は、サミット専務の田尻一さん、取締役の和田広司さん、田村昭さんと赤坂で一献。「安土敏出版記念セミナー」へのご協力のお礼。当然ながら、サミット社長・会長を歴任された作家の安土敏(荒井伸也)さんの話題に。荒井学校の有力メンバーに対して、「皆さんよりも荒井さんと出会ったのが早かった」と変な自慢。25日も政策セミナー。この間、3日間にわたって全部長面談。
□27日、パレスホテル。イオン常務の堤是見さんとランチミーティング。28日、臨時部長会。夜、茅場町の焼酎の店「さとう」。私の『食品商業』編集長時代の元部下・町田成一君と一献。現在、「DANCHU」副編集長。「最近になって、1週間に一度くらい、結城さんの夢を見る」などと恐ろしいことを言う。振り返って見ると、私が一番、熱心に編集や執筆を教えた最初の部下。いわば、私の最初の被害者。それでも、いい気持ち。
□月が変わって、8月。その1日。朝、磯見請祐さん来社。『商業界』拡大媒体会議。夕方、大学時代の先輩・アイセック社長の土屋健一さん、ラジオNIKKEI編成センターチーフプロデューサーの高山孝進さんと新宿で一献。お二人にも学生時代、死ぬほどの世話になった。土屋さんの行きつけの料理屋で、先輩の貫禄で奢ってもらった。その後、ゴールデン街など3人でふらふら。怪しい中年探偵団。30年ほど前を思い出した。2日、昼、青山斎場。故・馬場貞男先生の告別式。酒販コンビニ「モンマート」の生みの親。コンビニの経営コンサルタントとして、一時代を画した先生。70歳を超えてから、慶応大学大学院に入学して、修士論文を仕上げられたとか。その探求心にも感服。合掌。
□3日、岩手県二戸へ。南部せんべいで有名な小松製菓を訪問。『商業界』工藤澄人編集長の取材に同行。素晴らしい会社。社長の小松務さんは商業界全国同友会連合会会長で、その小松さんに商業界の第58期決算の事前ご報告。真夏でもクーラーのない生活、クーラーのない事務所。昭和30年代までタイムスリップしたような錯覚の中で、私、人間を取り戻したような気分。二戸の町もご案内いただいて、感謝。そのまま、仙台に戻って、宿泊。朝、高速バスで、山形県酒田市入り。台風の影響でJRが不通のため。酒田ではト一屋社長の荒木俊彦さん訪問。荒木洋一副社長には初めて面談。店で売られているお弁当を昼食にいただいたが、これにはト一屋らしさが満ち溢れていた。荒木さんは商業界エルダー会会長で、全国商業界同友会の第一人者。ここでも決算のご報告。ありのままを。ト一屋のスーパーマーケットも視察。帰りに酒田の駅で列車を待っていたら、中年のご婦人と娘さんの会話が聞こえた。「ト一屋さんを曲がったところよ」。どこかの場所を教え合っているみたい。町の人々の目印になる店。頼りにされている。がんばってください、ト一屋の皆さん。
□7日、月曜ミーティング。真夏の早朝は気持ちいい。10時からキリンビールの陳列コンテスト審査委員会。水口健二先生とご一緒。マーケティング分野の第一人者。先生、お元気。書き下ろしの文庫本にサインをしてプレゼントしていただいた。感謝。午後、『食品商業』拡大媒体会議。8日、埼玉県東松山へ。もう恒例となってしまった商業界埼玉県同友会の暑気払い講演会。今回は私の講演の後で、とうふ工房わたなべの渡邊一美さんが体験談を発表。来年の2月ゼミナールに出てもらいます。小さな豆腐屋さんが、今、1店で年商3億円の超繁盛店に成長した感動の物語。渡邊さんの人柄がいい。私の『ノンコモディティ商品論』とこの日、完璧合体。これも嬉しかった。
□9日、小社監査法人の田村正巳先生、顧問弁護士の男澤才樹先生訪問。11日夜、立教大学大学院の私のクラスの学生たちが開催してくれた「全快祝」の会。これも嬉しい。12日、朝一番の新幹線で、福井へ。ユース前社長・木瀬貞造さんの告別式。ハッピーリタイアの人。葬儀、告別式、身辺整理。すべて自身で済ましてからの見事なご逝去。私も、こうありたい。黙祷。
□14日、月曜ミーティング。10時、日本リテーリングセンター(JRC)事務局長・宮本田鶴子さん、来社。特別の打ち合わせ。15日、小社役員会。16日、『コンビニ』拡大媒体会議。17日、我孫子。商業界会館社長の小熊覚三郎さんを訪問。コビアンというレストランのオーナーで商業界同友会エルダー。決算のご報告。小熊家特別仕様の座禅部屋、二人向かい合って、話を聞く。その後、鉢山町の渥美先生宅へ。特別の打ち合わせ。そして薬膳中華料理。18日、税理士の金子先生を迎えて、決算役員会。
□人に会う、話を聞く。熱心に、丁寧に。天職といわないまでも。皆さんも、どうぞ。元気が出てきます。
〈結城義晴〉