一般社団法人「離島振興地方創生協会」千野和利理事長のビジョン
今日も素晴らしい秋の日だ。
お昼前に東京駅。
駅側から皇居側を臨む。
東京駅前の丸ビル。
その35階。
皇居を見下ろす絶景。
今日は千野和利さんとランチ。
㈱阪急オアシスの社長、会長を歴任。
現在は、全国スーパーマーケット協会副会長。
それよりも千野さんの活動の中心は、
一般社団法人離島振興地方創生協会理事長。
「Japan Food Islands」
今年4月のコロナ禍の中で設立され、
社員総会と理事会が開催された。
設立時の社員企業は、
三菱食品㈱、㈱日本アクセス、
ヤマエ久野㈱、㈱類設計室。
専務理事は元大塚食品㈱の高岡久さん、
理事は㈱いなげや前会長の遠藤正敏さん、
マックスバリュ東海㈱元社長の寺嶋晋さん、
そして三菱食品の中野勘治さん、
伊藤忠食品の濱口泰三さん、
三井食品の水足眞一さん、
日本アクセスの吉野芳夫さんなど、
大手卸売業の元社長・会長がずらり。
その目的は、
「国境離島振興と地方創生」をめざして、
3つの活動をしていく。
1 食品産業の育成
2 食品産業の基盤整備
3 住民の生活環境整備
この3つのテーマを中心に、
バリューチェーンを構築する。
そして離島と地方の生産基盤づくりを行う。
そのために官民一体となって、
総合コンサルティンググループを築いていく。
このバリューチェーン構築が、
いかにも千野さんらしい着想だ。
日本は6852の島嶼(とうしょ)から成り立つ。
いわば「海洋島嶼国家」である。
本土が5つの島。
離島は6847あって、
有人島は416、無人島が6432。
法対象となるのが304島で、
離島振興法の対象となるのは255島。
この離島振興と地方創生のために、
バリューチェーンを築く。
5年間のビジョン。
すでに半年にして、
正会員が69社、
賛助会員が61社。
名だたる製造業と卸売業、
そして小売業が参集した。
イトーヨーカ堂、
エイチ・ツー・オー食品グループ、
エブリイ、
関西スーパーマーケット、
サンシャインチェーン本部、
東急ストア、
万代、
ヤオコー。
さらにイオン九州、
いなげや、
小田急商事、
ハローデイ、
富士シティオ、
ライフコーポレーション。
もちろん、全国農業協同組合連合会、
一般社団法人全国スーパーマーケット協会、
一般社団法人日本惣菜協会も、
参画している。
私はまだまだ小売業、
特にスーパーマーケットの参加が、
足りないと思う。
実に意義のある仕事で、
しかも地方や離島の生産物は、
バリューチェーンがサポートすれば、
マーチャンダイジングに貢献する。
千野さんは3つのチャネルを考えている。
第1が道の駅、
第2がeコマース、
そして第3がスーパーマーケット。
まずは長崎県の五島列島で、
最初のプロトタイプをつくり、
順次、鹿児島県や福島県で、
そのモデルを展開していく。
4月から9月の半年間に、
五島・上五島を4回訪問し、
壱岐・対馬は3回訪れた。
受託者の支援によって、
20品目が開発された。
千野さんがこの協会を設立したきっかけは、
長崎県の中村法道知事との交流。
中村知事に招かれて、
五島を訪れて、
感じるものがあったそうだ。
そこから千野さんらしく、
一気呵成に協会を設立すると、
初動開始。
あっという間に、
多くの成果を上げた。
その行動力には感服。
ご協力をお約束して、
ツーショット。
まったく偶然だけれど、
月刊商人舎10月号のMessageで書いた。
小さな島に、
たった一店。
その店がとてもよく考えて、
お客さまをよく知って、
いつもその要望に応えてくれたら、
それはとても幸せな島だ。
しかしその店がちょっと迷って、
お客さまの期待に背を向けて、
儲けしか見えなくなったら、
すぐに不幸な島となる。
小さな島の、
たった一店は、
とても、
責任が重い。
どういう縁だろう。
私も小さな島のことを考えていた。
〈結城義晴〉