神奈川の「999」とメルケル首相の「科学的知見と啓蒙の信仰」
999――。
ユニクロのバーゲン価格か?
否。
今日の神奈川県の数字。
新型コロナ新規感染者数。
昨日、陽性反応が判明したのが、
838人で過去最多。
「このままでは1000人を超えそうだ」
そうブログに書いたら、今日は999人。
東京都が900人台になったのは、
12月30日の944人だった。
大晦日の12月31日は1000人を超えた。
神奈川県の人口は、
2020年11月1日段階で921万6009人。
東京都の人口は、
同12月1日で1396万2725人。
東京はちょうど神奈川の1.5倍。
その東京の今日は2268人。
一昨日の2447人が最多だが、
昨日の2392人とともに、
3日連続の2000人超え。
人口比で見ると、
神奈川は1週間遅れで、
東京を追っている感じだ。
1週間前の先週土曜日に、
東京の新規感染者は814人だったから、
約3倍増となった。
東京は1週間で1万1000人を超えた。
これだけでも緊急事態宣言が、
遅かったことが証明される。
わが日本国の首相は、
打つ手が後手後手に回っている。
残念だ。
昨日のブログで紹介したのは、
アンゲラ・メルケル独首相の演説。
多くのコメントが寄せられた。
メルケル首相は、
今年9月26日の任期終了に伴って、
退任する意思を表明している。
ドイツでは毎年の大晦日に、
首相が所信表明演説をする伝統がある。
だからメルケル首相にとって、
最後の大晦日の演説だった。
2005年11月22日に、
第8代ドイツ連邦共和国首相に就任。
ドイツ史上初の女性トップ。
コロナパンデミックの最中、
昨年12月9日のドイツ連邦議会でも演説している。
「私は啓蒙の力を信じています。
今日のヨーロッパがあるのは、
啓蒙と科学的知見への信仰のおかげなのです」
「科学的知見は実在するものであって、
人はもっとそれを大切にするべきです」
「私は東ドイツで物理学を志しました。
しかし私が西ドイツ出身だったならば、
その選択はしなかったかもしれません」
メルケル首相はポーランド系で、
ハンブルグ生まれだが東ドイツに移住。
ライプツィヒ大学で物理学を専攻し、
博士号を取得している。
「東ドイツで物理学を志したのは、
私には確信があったからです」
「人は多くのことを
無力化することができるけれど、
重力を無力化することはできない。
光速も無力化することはできない。
そして他のあらゆるファクトも、
無力化することはできない、
という確信が」
「そして、それはまた、
今日の事態においても
引き続き当てはまるのです」
科学的知見とそれを啓蒙する力。
コロナ禍の今、私たちに必要なものだ。
今日は横浜商人舎オフィスに出社。
商人舎スーパーチャンネルの収録。
着々と準備を進めている。
私も科学的知見と啓蒙主義とを基本に、
小売流通に携わっていきたいと思う。
〈結城義晴〉