ヨークベニマル新本社の「野越え山越え」と「鯛は頭から腐る」
2月5日。
終日、月刊商人舎2月号の最後の執筆、
そしてその責了の仕事。
編集スタッフの鈴木綾子さん。
読んで、直す。
読んで、直す。
良い雑誌となりました。
責了しつつも、
商人舎流通スーパーニュース。
ヨークベニマルnews|
新社屋コンセプトはコミュニケーション・SDGs・BCP
(株)ヨークベニマルの本社が移転する。
福島県の郡山駅東口広場から徒歩3分。
ずいぶん便利になる。
現社屋の建立は1981年7月。
もう40年になろうとする。
私が㈱商業界に入社したのが1977年。
その4年後に現本社ができた。
それから何度、この本社に行ったことか。
故大高善兵衛さんや故大高善二郎さん、
そして現会長の大高善興さんに、
話を聞きに出かけた。
みなさん、「野越え山越え」の精神を、
それぞれに語ってくださった。
とくに善二郎さんからは、
様々なことを教えられた。
2006年9月9日に68歳で亡くなられた。
本当に惜しい人だった。
その善二郎さんの言葉のひとつ。
「”何とかしよう”
“なんとかしなければ”が
ないところでは、改革は進まない。
ギリギリに追い込まれて、
どうしようもない状況にならなければ、
人は変らない」
今、コロナ禍のキャズムのとき。
「何とかしよう、何とかしなければ」と、
ギリギリに追い込まれているはずだ。
そんな時だからこそ、
人は変わることができる。
「仕事のやり方を変えて、
成果につながった体験をさせる。
仕事の面白さを体験させる」
「一人ひとりに力をつけさせることが、
リーダーの責任。
それが相手のためになる。
それが本当の優しさなのです」
ピーター・ドラッカー。
「マネジメントとは、
人の強みを発揮させることである」
善二郎さんを思い出す。
そのヨークベニマルの新本社。
コンセプトは何よりも、
コミュニケーション。
そしてSDGsやBCPへの配慮。
コロナがひと段落したら、
郡山を訪れたいものだ。
そのCOVID-19への政府の対応。
沖縄タイムズの一面コラム。
「大弦小弦」
「人生で影響を受けた本を、
3冊挙げてください」
アメリカの記者が選挙の候補者に聞いた。
「1冊なら答えやすい。
3冊だと教養の深さや
関心がある分野の幅広さも
把握できそうで、いい質問だ」
コラムニストは言う。
「愛読書より人柄を語るのが、
振る舞いだ」
「コロナ禍で自公の国会議員による
銀座のクラブ通いが判明し、
議員辞職や離党に追い込まれた」
「なぜそこまでして
クラブに行きたいのかと
素朴な疑問を感じる」
同感だ。
「国会で118回も事実と違う答弁をした
安倍晋三前首相の行動が、
組織の末端まで
感覚を狂わせたのだろうか」
沖縄タイムズは自民党政権に手厳しい。
基地問題で権力と対立しているからだ。
コラムは現下の政治状況を批判する。
「鯛(タイ)は頭から腐る」
菅義偉首相となってからも、
なぜか与党議員の酷い振る舞いが頻発する。
ロシアにも同じようなことわざがある。
“Рыба с головы гниет.”
「魚は頭から腐る」
私は大学の4年間、ロシア語を学んだ。
しかしもう、ほとんど忘れてしまった。
それでも寒いロシアでも、
魚は頭から腐る。
宮殿のごときものまで作って、
私腹を肥やすウラジミール・プーチン。
1952年生まれの同年だが、
頭が腐ったら、国も腐る。
会社も組織も同じだ。
ヨークベニマルの善二郎さん、
商売に対してストイックな人だった。
〈結城義晴〉