ミケルソン50歳「全米プロ制覇」のユニークな「この一瞬」
Everybody! Good Monday!
[2021vol㉑]
2021年第21週。
5月第5週。
来週は6月だ。
コロナワクチンの大規模接種センター。
今日、東京と大阪の両会場で始まった。
東京会場は大手町合同庁舎3号館、
大阪会場は府立国際会議場。
対象となる高齢者は、
東京23区と大阪市の65歳以上の居住者。
米国モデルナ製ワクチンが集団接種される。
初日は東京で5000人、大阪で2500人。
菅義偉内閣が掲げる目標は、
7月末までに高齢者接種を終えること。
神奈川県在住の私も、
5月31日から申し込みが可能で、
6月7日から13日までに接種できるそうだ。
しかし高齢者接種はスタートに過ぎない。
集団免疫状態に達するまで、
国民の安全は保障されない。
まだまだです。
さて第103回全米プロゴルフ選手権。
サウスカロライナ州で開催されていた。
海沿いのリンクス、キアワ・アイランド。
フィル・ミケルソンが優勝。
50歳の最年長での栄冠。
素晴らしい。
フィルはIQ200と言われる。
そして独特の「レフティ」。
つまり左利きのゴルファー。
しかし本来は右利きである。
子どものころに父親から、
見よう見まねでゴルフを教わった。
右利きの父親のスウィングを、
正面から向かい合って見ながら、
何度もなんどもクラブを振った。
そうしてレフティとなってしまった。
実に面白い。
私の息子はもともと左利きだった。
小学生の時にソフトボールを始めた。
それから中学と高校で野球をやった。
私は本人の同意を得て、
小学生から右投げ左打ちを指導した。
野球は左バッターボックスに立つと、
一塁ベースが近い。
断然、有利だ。
それに右ピッチャーが圧倒的に多い。
野球では右投手に対しては、
左打者が有利とされる。
投手が投げるボールが、
打者から見やすいためである。
大人になってゴルフを始めるとき、
私はレフティを奨めた。
ユニークなゴルフプレーヤーで、
あってほしいと考えたからだ。
一般的・平均的なものと違いをつくる。
それだけで有利だと思う。
私自身は実に平凡なゴルファーだ。
そうするとフィル・ミケルソンは、
タイガー・ウッズ以上に、
ユニークなゴルフプロということになる。
そのフィルのアドレス。
構え方のこと。
ドライバーは目いっぱい振り回す。
オーバースウィングである。
50歳になっても枯れたところはない。
バンカーショットは秀逸。
この5番ホールでは、
バンカーから直接、カップイン。
18番のバーディパット。
それは外れて、
ウィニングパットは10センチほど。
2位に2打差をつけて6アンダー。
両手を掲げてギャラリーに応える。
そしてキャディと抱き合って、
喜びを示した。
優勝カップを抱えて、にっこり。
二度目の全米プロ制覇だ。
それにしても50歳の優勝。
タイガーが45歳だから、
その5つ上である。
テレビ解説をしていた丸山茂樹は、
ミケルソンと同年。
丸山も感動と同時に、
忸怩たる思いがあったに違いない。
そして奮い立ったに違いない。
私ももちろん、
心の底から闘志が湧いてきた。
世界中のゴルファーが元気を出すだろう。
フィル・ミケルソンは、
18ホールのプレーに集中するため、
1日36ホールや45ホールをラウンドした。
練習に次ぐ練習。
それが50歳のメジャー制覇である。
アメリカ中が奮い立った。
これは経済効果すら生まれると思う。
日本の松山英樹は、
通算1オーバーの23位だった。
マスターズ・トーナメントで、
歴史的な優勝を果たしてから、
一時、日本に帰国した。
総理大臣顕彰を受けるためだ。
しかし1カ月のブランクが生まれた。
このシーズン中のブランクは当然、
世界最高峰のプレイヤーにとって、
マイナスに作用した。
その間にミケルソンは、
36ホール、45ホールの練習をしていた。
この一瞬の積み重ね。
それは年齢をも克服するのだ。
では、みなさん、今週も、
ユニークな一瞬を重ねたい。
Good Monday!
〈結城義晴〉