世界Webサイトの大規模システム障害と「呉越同舟のDX」
世界のウェブサイトで、
大規模なシステム障害。
今朝6月8日午後6時50分ごろ。
そのため日本経済新電子版が、
閲覧エラーとなった。
私も日経電子版を見ようとしたら、
Error 503 Service Unavailableが出た。
不思議なことに12時間ほど前に、
商人舎公式サイトも接続確立不能だった。
結城義晴のブログも、
その入稿画面も接続不能だった。
こちらは別の理由だと思う。
日経よりも長い時間帯で、
不通になっていた。
それに商人舎のアクセス数は、
月曜日の7日に通常の3倍に跳ね、
問題の8日には5倍に高まった。
接続不能になっていなかったら、
どこまで上がったかわからない。
こちらはアクセスが、
集中し過ぎたからの事故だ。
理由は言えない。
しかし大メディアの障害は、
日経だけではなかった。
読売新聞社オンラインも、
米国ニューヨーク・タイムズも、
英国フィナンシャル・タイムズも。
世界のメディアのウェブコンテンツは、
配信サービス会社が担っている。
その会社はfastly(ファストリー)。
このファストリ―にシステム障害が起こった。
英国政府サイトや日本の金融庁・環境省でも、
一時サイトの閲覧ができなくなった。
米アマゾン・コムや楽天の通販サイトなど、
幅広いサービスに影響が出た。
各社・各庁のウェブサイトは、
fastlyのコンテンツ配信網を利用していた。
コンテンツ・デリバリー・ネットワーク。
ファストリーは日本時間の午後8時ころ、
復旧を済ませたと発表。
サイバー攻撃などの可能性は否定している。
コンテンツ配信網サービスに関しては、
日本もアメリカもイギリスも、
呉越同舟でファストリーを活用する。
DXの領域では、
こういった呉越同舟が頻発する。
Digital Transformationは、
3つの側面をもつ。
⑴外部エコシステム
⑵内部エコシステム
⑶プラットフォームのシステム
⑴は攻めのDX、
⑵は守りのDX、
⑶は呉越同舟のDX
これによって、
ネットとリアルの両面から、
顧客の経験価値を創出し、
競争優位を築くこと。
それがDXである。
世界のメジャーなメディアにおける、
コンテンツ配信網の共有は、
この第3のDXということになる。
ただし、
肝心のプラットフォームに障害が起こると、
このような事故が起こる。
商人舎はこれとは関係のない、
別の理由によるものだが。
今日は横浜商人舎オフィスを、
立教大学大学院の教え子が訪ねてくれた。
齊藤宏さん(中)。
川瀬英梨さんがご一緒。
齊藤さんが立教で学んだころの勤め先は、
コカ・コーラカスタマーマーケティング㈱。
今はコニカミノルタマーケティングサービス㈱。
ショッパーデータプラットフォーム執行役員。
川瀬さんは
コニカミノルタ㈱。
マーケティングサービス事業部コンサルタント。
コニカミノルタの、
新しいマーケティング事業は、
カメラ技術を使ったマーケティングだ。
Go Insightと名づけられて、
リアル店舗でのショッパーの行動を、
科学的に解析しようとするものだ。
私はここでも
いろいろと議論して、
勉強になった。
8月か9月かはまだ決まっていないが、
コニカミノルタ主催のセミナーで、
講義をし、齊藤さんと対談することにした。
話が終わってから、
「コロナは時間を早める」にサイン。
齊藤さんはもう読み終わっていて、
本の中から私の講演テーマを、
いくつか提案してくれた。
いつものように左手で、
筆を持つ。
書き上げてから落款を押す。
できればすべての読者に、
サインをして落款を押したい。
しかしそれはできない。
コロナ禍でお会いする機会も少ない。
それでも直接、お会いした人は、
遠慮なく言ってほしい。
プロゴルファーの渋野日向子のように、
いつでも誰にでも応じる所存だ。
〈結城義晴〉