True Dataのマザーズ上場と非営利組織(NPO)の「五つの質問」
株式会社True Data。
東京証券取引所マザーズ市場に、
上場しました。
おかげさまで。
ビッグデータをマーケティングする。
でも、まだまだ小さな会社です。
ベンチャー企業のなかで、
多額の利益を生みだすのが、
「ユニコーン企業」です。
しかし代表取締役社長の米倉裕之さんは、
ユニコーンを目指してはいません。
ゼブラ企業であることを標榜しています。
True Dataの取締役会も私も、
そして社員・従業員のみなさんも、
まったく同じ考え方をもっています。
ゼブラ企業とは、
ユニコーンと対比されますが、
利益を最優先するのではなく、
社会貢献を志向する新しい企業です。
ユニコーンは一角獣。
ひたすら成長と利益を追求する。
ゼブラはシマウマ。
社会貢献と利益を両立させつつ、
持続的な成長を目指す。
それはピーター・ドラッカーの思想そのものです。
そのドラッカーのイノベーションの原理。
シンプルに徹する。
小さく始める。
大きな志をもつ。
小さなゼブラ企業True Data。
長らくのご支援を心からお願いします。
ぜひ、株主となって応援してください。
さて、昨日は昼頃、
横浜商人舎オフィスに来客。
一般社団法人知見ラボのお二人。
常務研究員の竹垣吉彦さん(中)、
同佐々木泰行さん(右)。
竹垣さんは元イオン北海道㈱常務で、
現在、㈱イオンファンタジー常勤監査役。
佐々木さんは野村證券のアナリストで、
現在、早稲田大学大学院准教授。
ビジネス・ファイナンス研究センター主任研究員。
お二人が中心になって、
今年3月3日に設立された。
代表理事は川口友紀㈱My Market社長。
一般社団法人とは、
非営利法人、すなわち、
利益を分配しない組織です。
公証役場で定款の認証を受け、
法務局で登記すれば設立できる。
特別な許可や認可はいらないし、
行政機関の裁量も及ばない。
便利なNPO(Non-Profit Organization)です。
ピーター・ドラッカーは、
その著『非営利組織の経営』に書いている。
「非営利組織は、
損益というコンセプトがないからこそ、
マネジメントが必要なことを知っている」
そして「最も重要な五つの質問」を、
その経営ツールとして提示してくれた。
⑴われわれのミッションは何か
⑵われわれの顧客は誰か
⑶顧客にとっての価値は何か
⑷われわれにとっての成果は何か
⑸われわれの計画は何か
⑴のミッションにフォーカスして、
成果をあげていくための質問である。
「知見ラボ」は、
多様な知見を持つプロフェッショナルが、
集まるコミュニティ。
集まったのは、
流通実務家、
流通担当証券アナリスト、
経営コンサルタント、
データマーケターなど。
まだまだ広がりそうだ。
面白い組織です。
知見は化学反応するときに、
その面白さが増幅されると思う。
期待しよう。
今日は東京・大手町。
大手町プレイス内科で検査と診察。
私の主治医は田嶼尚子先生。
先日の手術と入院も、
田嶼先生のご紹介で慈恵大学病院になった。
有難い。
その大手町の夕方。
銀杏が散って、街は黄色に染まる。
もうすぐ陽が沈む。
ちょっと歩くと東京駅周辺。
そしてライトアップされた日本の玄関・東京駅。
丸の内北口の天井。
いつものように自撮り。
入院と絶食で少しだけ痩せました。
それにしてもTrue Dataの株式公開。
2008年から社外取締役を務めてきて、
もう一番の古株になってしまった。
それだけに感慨は深い。
米倉さんが、
ゼブラ企業を目指すと言い始めて、
私はうれしかった。
私は取締役会でも、
「パブリックな存在」だとか、
「社会的公器」などと、
ちょっと変な言葉使いをしてきた。
それが新しい時代の、
新しい成長企業のあり方だと思うからだ。
私の仕事の本籍地商業界も、
半ば公的な機関だった。
終始一貫、正しい商人道を啓蒙し、
チェーンストア産業構築に貢献した。
商人舎ももちろんゼブラだ。
商業の現代化を推進し、
知識商人を養成する。
私の仕事の人生は、
それに貫かれている。
そしてそのとき、
五つの質問が問われ続ける。
⑴われわれのミッションは何か
⑵われわれの顧客は誰か
⑶顧客にとっての価値は何か
⑷われわれにとっての成果は何か
⑸われわれの計画は何か
もっとも新しいTrue Dataが、
証券市場でスタートを切った。
おめでとう。
ありがとう。
〈結城義晴〉