ジジからの手紙[日曜版2012vol7]
前略
ユウキヨシハルのおとうさんへ。
ボクは、
ま~るくなって、
ねています。
おとうさんとは、
昼と夜が、はんたいですが、
ボクは、
ま~るくなって、
ねています。
でも、やっぱり、
なんだか、
へんです。
おとうさんが、
いないからです。
ヒコーキにのって、
アメリカへいってしまったのは、
三日まえでしたね。
いつものことですが。
サンフランシスコは、
とおい。
ゴールデンゲートブリッジ。
みんなで、写真をとりましたね。
それから、バスにのって・・・・。
あっちへいったり、こっちへいったり。
いそがしいことです。
バスのなかで、コーギ。
ホテルでも、コーギ。
たくさんのひとにも、
あいましたね。
お店のまえをあるいて。
100年も、生きている大木。
いろいろなものをみましたね。
それがおとうさんのシゴトですから。
すごいお店にもいきましたね。
ゲージツ的。
ワンダフル。
こんなお店、
ほんとうにあるんですか?
ひろいひろいアメリカ。
ゆうぐれが、
せまってきました。
ベイブリッジ。
シゴトがおわったら、
あれですね。
アサノ先生のごあいさつ。
そして、ビール。
まあ、いいでしょう。
おつかれさまでした。
でも、のみすぎないように。
おとうさんは、
みんなといっしょに、
地下鉄にのって、
ホテルにかえりましたね。
おとうさんは、
こういうのもすきですもんね。
おつかれさまでした。
気をつけて、
旅をつづけてください。
ほんとうに、
心配しているんですよ。
はやく、
かえってきてください。
早々
ジジより。
<『ジジの気分』(未刊)より>