商人舎7月号の「良い戦略」と拡大令和名人会関西編
月刊商人舎7月号。
特集「流山おおたかの森」の陣
角上魚類・ロピアvsヤオコー・ベルク・マルエツ・カスミのサバブの攻防
[Cover Message]
千葉県流山市。2007年、つくばエクスプレスの流山おおたかの森駅前に広大なショッピングセンターが登場した。高島屋の子会社東神開発の「流山おおたかの森S・C」である。当初は高島屋のデパ地下売場特化型「タカシマヤフードメゾン」とイトーヨーカ堂のこれまた食品特化型「食品館イトーヨーカドー」を核店舗に、シネマコンプレックスまでを擁した斬新な商業集積だった。その後、周辺にはベルク、カスミ、ヤオコー、マルエツと強力なスーパーマーケットが次々に進出。豊かで伸長著しいサバブ市場を棲み分ける形で、緩やかな競争が続いた。ところがコロナ禍を経て2022年、大和ハウス開発の商業集積コトエにロピアが出店、続いて東神開発のSCにはANNEX2が新設され、そこに角上生鮮市場が誘致されて、俄然、食を巡る激しい競争が展開されることになった。総合スーパーと百貨店の食品特化型の市場に、オーソドックスなスーパーマーケット群が、そして生鮮の専門性を看板にしたスーパーマーケットが積み重なるように登場した。この三つ巴の競争の勝者は誰か。そしてそれは何を意味するのか。
「サバブ」(suverb)は「郊外」を意味するが、
小売業にとっては単なる郊外ではない。
新興住宅地が次々に誕生する、
肥沃なマーケットのことである。
その典型が千葉県流山市であり、
おおたかの森地区である。
その闘いを描いた特集だ。
昨日は関西へ来て、
兵庫県三田市のクリニックをした。
この三田エリアも典型的なサバブである。
ちなみに英語の”suberb”は名詞で、
“suberban”(サバーバン)は形容詞だ。
こちらは「郊外の」という意味で、
「サバーバン・エリア」などと、
名詞を修飾する使い方が正しい。
この号を読んでから、
流山を店舗クリニックしてみてほしい。
必ず良い勉強になります。
この特集で、
角上生鮮市場とロピアを、
スペシャルティ型スーパーマーケットと、
位置づけた。
その角上魚類は必見。
もちろんロピアと角上生鮮市場との、
激闘も見ものだ。
しかし、その両者の闘いが、
周辺に及ぼす影響が大きい。
ロピアが登場すると競争は一変する。
角上生鮮市場とロピアが、
同じような時期に現れると、
その影響は倍加する。
月刊商人舎7月号の巻頭言。
[Message of July]
今、良い戦略を。
戦略が良ければ、
戦術の失敗は、
挽回できる。
良い戦略があれば、
戦術でミスを犯しても、
その間違いを取り戻すことができる。
しかし戦略が悪ければ、
まず戦術は失敗しやすい。
現場の努力は実りにくい。
さらに悪い戦略の場合、
ある戦術が成功したとしても、
それが成功すればするほど傷は深まる。
戦術が成功するほどに、
悪い戦略の深みにはまっていって、
戦略の悪さが表に出てこない。
その結果として、
悪い戦略が長きにわたり継続され、
組織は茹でガエル化によって破滅に至る。
戦略が良ければ戦術の失敗は挽回できる。
戦略が悪ければ戦術の成功が逆に、
マネジメントの死をもたらす。
〈結城義晴〉
特別企画は、
小売業「複合危機」の「戦略と戦術」
これについては明日のブログで、
紹介しよう。
さて今日は、
拡大令和名人会関西編。
太平洋クラブ六甲山コース。
兵庫県三木市にあるチャンピオンコース。
朝、7時39分アウトスタート。
3組のコンペ。
ところがあいにくの雨。
午前中4ホールほどプレーすると、
大雨のため、いったん中断。
クラブに戻って、
1時間ほど雨の行方を見る。
10時半ごろ、
やっとプレー再開。
それでも午前中は、
次々と流れてくる雨雲に、
苦しめられた。
クラブがすべてのパーティに、
「スループレー」をお願いして、
9番ホールが終わっても、
すぐにインの10番に向かった。
午後になるとうっすらと青空が見えた。
15番ホールを回るころには、
天気も回復。
いつもの2倍くらい疲れた。
プレーを終えて、
成績発表の懇親会。
大雨の中、けがもなく、
無事に18ホールを終えたことに感謝。
この名人会は1989年から、
途切れなく続く。
33年も一緒にやってくれているのが、
鈴木國朗さん。
感謝したい。
オリジナルメンバーのなかで、
小森勝さんは亡くなった。
浅香健一さんは引退した。
残ったのは鈴木さんと私。
関西令和名人会を仕切ってくれたのが、
新谷千里さん。
㈱サミットリテイリングセンター代表。
その新谷さんが成績発表。
いつも優勝するのはこの人。
宮本洋一さん。
ブルーチップ㈱社長。
環境が悪くなるほどに強さを発揮する。
結城義晴は2位。
そしてドラコン賞3つを獲得したのは、
㈱アイダスグループ代表の鈴木さん。
白石純一郎さんは3位。
昨夜遅く、熊本から駆けつけてくれた。
白石さんは九州の菓子卸㈱白石社長。
拡大令和名人会にはいつも、参加してくれる。
ありがたい。
久しぶりの参加となった西川隆さん。
㈱プログレス・デザイン代表。
昨日の店舗視察でもお世話になった。
すべてのスケジュールが終わって、
皆さんに送られて、
新神戸駅から新幹線で、
新大阪駅へ移動。
大阪上本町へ。
定宿のシェラトン都ホテル。
その2階のレストランeu。
㈱万代のトップの皆さんと会食。
フルコースとワインをいただいて、
懇親。
真ん中の私の隣は阿部秀行社長。
田縁(たぶち)仁平取締役(右)と、
谷内毅取締役。
お二人には、
明日の万代知識商人大学で、
講師をお願いしている。
明日はフィナンシャル・マネジメントだ。
戦略が良ければ、
戦術の失敗は挽回できる。
戦略が悪ければ、
戦術の成功が逆に、
マネジメントの死をもたらす。
〈結城義晴〉