橋下徹圧勝、つなぎ法案、マクドナルド店長勝訴、ニュースを斬る
私たちの会社設立まで、
あと2日間。
3日目の朝、2008年2月1日、
私たちの本当の新スタート。
今、頑張っています。世間は、あわただしい。
大阪府知事選、橋下徹(38歳)氏が圧勝。
タレント弁護士の勝利。
しかし今回は、顔ぶれが小ぶり。
あの大赤字の大阪を、
何とかしようという人物が登場しなかった。
この消極性が、また、
大阪をさらに沈下させねばよいが。
自民党は、「つなぎ法案」提出。
国会がゆれる。
日本のガソリン税は50%超。
アメリカが10数%。
ドイツは70%台。
これだけ原油が値上がりし続けて、
日本がパニックにならないことのひとつの理由が、
この揮発油税の税率にある。
アメリカは原油が値上がりして、
税率が低いために、その値上げ分が、
最終価格にダイレクトに反映。
国民の不満が爆発しかけている。
だから共和党がまったくの不人気。
オバマが勝ったり、ヒラリーが盛り返したりと、
民主党ばかりが派手ではあるが、
大統領選挙に、ガソリン価格の問題は決定的打撃を与える。
それにしても、
地球環境問題とエネルギー問題という二律背反に、
ここでも突き当たる。
今の世の中、「トレードオフ」で切り捨てられない
二律背反の「オクシモロン」的大課題だらけ。
一方、マクドナルド店長・高野広志さん、
残業代の支払いなどを求めた裁判で、勝訴。
マクドナルドの店長は、「管理監督者」か否かの論議。
東京地裁で決着。
「管理監督者」の定義を明確に把握し、
自分の会社でしっかり店長の業務分掌を確認すること。
今、すべての企業に、それが求められている。
それにしても、裁判所という論理の場で、
マクドナルド店長が「管理監督者」ではない、と、
論理付けられたのは、世の経営者にとって、
悩みの種だろう。
専門家や弁護士に相談して、
「管理監督者」に対する明確な指針を、
社内外にオーソライズしておくこと。
人事部長、トップマネジメントの緊急の課題。
心して、臨んで欲しい。
ときあたかも、
アメリカの「FORTUNE」が、
「最も働きたい企業100社ランキング」発表。
当然ながらというか、米国マクドナルドは、
この100社に入っていないが、
ランキングに位置づけられる企業に、
こんな問題は起こらない。
第3位にランクされたウェグマンズや、
第7位に躍進したスターバックスには、
米国といえども、
こんな問題のかけらも見えない。
ただし、アメリカのビジネスマンは、
実によく働く。
ハードワーク主義者揃い。
自己のモチベーションを高めつつ。
それでいて、自分のライフスタイルは崩さない。
日本マクドナルド高野店長の、
「私はそれでもマクドナルドが好き」
という言葉が、救い。
マクドナルドにも、大いなる可能性がある。
「マクドナルドが好き」だから、
よい会社、よい店にしたいから。
これが、会社や店を救う。
しかし、今から2000年以上も前のローマ時代に、
現在のヨーロッパのグランドデザインを描いた
ユリウス・カエサルの言葉。
「どんなに悪い事例とされていることでも、
それがはじめられたそもそもの動機は、
善意によるものであった」
『ローマ人の物語』(塩野七生著)より
高野店長の善意が、
回り回って、妙な悪意に変わらぬことを、
祈念するものだ。
<結城義晴>