「複合危機」の「良い戦略」と万代渋川店の「核売場」
NHKの「新たに確認された感染者数」
7月14日段階。
全国で9万7788人、
東京都は1万6662人。
以下、大阪府9957人、
神奈川県6155人。
第七波がやってくる。
毒性は弱くなったとはいえ、
小売業、サービス業は、
万全の対策を講じなければならない。
顧客商売の責務である。
頑張ってもらいたい。
政府の対策分科会。
専門家が「第7波への対策」を議論し、
緊急提言案を出した。
オミクロン株の「BA.5」が拡大している。
⑴検査をさらに活用し、
国の承認を受けた抗原検査キットを
薬局で簡単に買えるようにする。
⑵帰省で高齢者に接する人が、
事前に検査を受けられる体制を確保する。
⑶効率的な換気をする。
空気の入口と出口を確保して、
空気の流れを妨げないようにする。
飛まつ、マイクロ飛まつ、
「エアロゾル」など、
ごく小さな飛まつによる感染を防ぐ。
⑷ワクチン接種を加速し、
⑸医療体制を確保する。
そのうえで、
⑹コロナを疾病のひとつとして、
日常的な医療提供体制の中に、
位置づけるための検討を始める。
最後の点が重要だと思う。
コロナ感染拡大、極端気象、商品値上げ、
原材料費高騰、エネルギーコスト上昇。
ウクライナ戦争も終わってはいない。
安倍晋三元首相の殺害の真因も、
追求されねばならないし、
テロ対策や要人警護の問題も、
解決されねばならない。
これは「複合危機」である。
月刊商人舎7月号では、
それを論じた。
複合危機は3つの側面をもつ。
①複数性
②連動性
③多層性
それに対するには、
「良い戦略」をもつこと。
K・クラウゼウィッツの「戦略」は、
「多くの戦闘を連合して、
戦争の目的を達せしめるもの」
リチャード・P・ルメルトの「戦略」は、
「組織が前にすすむには
どうしたらよいかを示すもの」
「戦略」には、
長期的視野と複合思考が必要だ。
そして良い戦略ならば、
戦術の失敗を挽回できる。
「複合危機」の今、
必要なのは「良い戦略」だ。
国も、会社も。
組織も、個人も。
さて昨日の万代渋川店。
万代本部の下の旗艦店。
知識商人大学の講義のとき、
私のランチはこの店の弁当や惣菜となる。
農産部門の一丁目一番地。
「徳用フェア」
かつてのコテコテの万代の良さを残しながら、
新しい側面をもたせている。
「今が旬」の桃。
「ぶどう」も旬だ。
そしてうなぎ。
今年は一の丑と二の丑がある。
7月23日と8月4日。
万代の核となる水産部門。
「今日はこれ!」
希少部位の銀サケのカマ。
店舗奥主通路中央の惣菜部門。
「60周年記念弁当」
店舗左サイドは日配品部門。
そしていつも充実したパン売場。
阿部秀行社長に聞いた話だが、
関西の人たちは朝食で菓子パンを食べる。
手がかからないからだ。
もちろん昼食にもおやつにも、
パンは手軽でおいしい。
だからパンはよく売れる。
だから万代のパン売場は広い。
これも実に具体的な「戦略」である。
「戦略が良ければ、
戦術の失敗は挽回できる。
戦略が悪ければ、
戦術の成功が逆に、
傷を深める」
〈結城義晴〉