さいたま新都心/戸田市の店舗視察の結論は「ポジショニング」
台風12号、13号、14号。
三つの台風が発生していたが、
14号が日本に接近している。
今日は朝から店舗クリニック。
埼玉県の戸田市とさいたま市。
東横線に乗ろうとしたら、
SDGs Trainがホームに停まっていた。
地下鉄副都心線から、
埼京線に乗り換えて、
戸田駅へ。
駅前にT-FRONTE。
5階建ての商業ビルで、
1階にオーケー戸田駅前店、
2階に明文堂書店TSUTAYAとダイソー、
3階に家電のノジマ。
そのオーケー戸田駅前店。
駅に隣接したサミットストアは、
すでに撤退した。
徒歩15分、タクシーで5分ほどで、
マミープラス下戸田店。
今日がリニューアルオープンの日だ。
旧店はマミーマート下戸田店。
それが同社三つ目のフォーマットに生まれ変わった。
「マミープラス」
このリモデルで、
200%の売上げになるとか。
「いつ来てもこの価格」
「もっとプラス・家計にプラス」
1階が駐車場で2階が売場。
つまりピロティ型。
青果部門から始まる売場は、
ワンウェイ方式の関西スーパースタイル。
オーケーやツルヤも採用するレイアウトで、
コの字型にコンコースを設定している。
奥が精肉と鮮魚部門。
ゴンドラエンドはすべて、
滑車のついたカートラック。
店舗右手奥に牛乳売場がある。
大容量の単品量販型の販売。
したがって品揃えは、
全体に絞り込まれているが、
冷凍食品は品目が多い。
商人舎9月号特別企画は、
「冷食が主役になるとき」
この特別企画が主張するような店だ。
ディスカウント戦略をとり、
ローコストオペレーションを試みる。
成果は営業利益に出る。
2021年9月期の単体では、
売上高1348億円、経常利益50億円。
経常利益率3.7%。
コロナ禍以降の2年間で、
収益性が飛躍的に高まった。
このフォーマットも、
収益性によって評価されるものだろう。
次にさいたま新都心へ。
日本郵政グループさいたまビル。
旧さいたま新都心郵政庁舎。
2000年に大リニューアルを施して、
高さ129m、地上28階のビルとなった。
その目の前にあるのが、
スーパービバホームさいたま新都心店。
1階と2階がビバホーム。
入口に自転車とガーデニング売場。
3階の「生鮮市場TOP!」
マミーマートの2番目のフォーマット。
「ロピアをモデルにした」と言われるが、
ロピアよりもスーパーマーケットらしい。
つまりマミーマートにロピアを、
プラスしたような店だ。
昨年度は2021年5月に、
生鮮市場TOP高麗川店、
6月に生鮮市場TOPガーデン前橋店、
7月に生鮮市場TOP前橋リリカ店を新規出店。
改装オープンは、
20年10月の生鮮市場TOP足利店、
同11月の生鮮市場TOP北上尾店
21年9月の生鮮市場TOP白岡西店、
同生鮮市場TOP蓮田山ノ内店。
ロピアと競合しない首都圏の外側に、
生鮮市場TOPの広域型店舗を広げる。
プライベートブランドの開発が、
もう一段、活発にならねばならないだろう。
TOPをあとにさいたま新都心駅。
さいたまスーパーアリーナが見える。
駅の反対側に、
コクーンシティ(COCOON CITY)。
2004年に開業したコクーン1は、
ライフ&グルメアリーナが核店。
シネマコンプレックスと、
100の専門店が入る。
2015年4月開業のコクーン2は、
イトーヨーカドー大宮店の新店舗が核。
164の専門店とレストランが入居。
コクーン3は、
1983年開業の大宮カタクラパークが、
2015年7月に改装開業。
ヨドバシカメラマルチメディアが中核。
その南側にしまむら本社がある。
昨2021年1月24日に、
本社をここに移転した。
地下1階地上12階建ての奥のビル。
総投資額は約120億円。
延べ床面積は約3万㎡。
チラシやネット通販用などに、
商品を撮影できるスタジオが併設され、
同年3月末に本部の前に2層の店舗がオープン。
しまむらの3フォーマットが揃い踏みで、
同社最大の旗艦店舗となった。
ファッションセンターしまむらと、
アベイル、バースデイの店が並ぶ。
2階のバースデイ。
ベビー・子供服の店。
アベイルはカジュアルシューズ。
2階にファッションセンターしまむら。
マネキンのコディネートも、
レベルが高い。
そのうえ買いやすい価格。
さいたま新都心駅からは、
ちょっと歩くけれど、
徒歩客も多い。
この店でじっくり、
しまむらを研究することも、
チェーンストアのアパレル担当者には、
とても有益だ。
台風14号が鹿児島に上陸しそうだ。
そのまえのやや蒸し暑い埼玉。
三連休初日の店舗クリニックは、
多くの業態の多くのフォーマットから、
さまざまなイマジネーションをもらった。
ポジショニングとは、
自分の立ち位置をはっきりさせて、
個性を出すことである。
他との違いを出すことだ。
それがこれからの生き残り方である。
〈結城義晴〉