「ライフビエラ蒔田店」オープンとサミット・マルエツとの競争
ライフビエラ蒔田(まいた)店、
本日オープン。
朝、オープン前から、
店内に入って取材や写真撮影。
ライフ恒例の開業時の全員記念写真。
いい習慣です。
商人舎流通スーパーニュース。
ライフnews|
「ライフビエラ蒔田店」10/20開設、1年半ぶりの神奈川県出店
「VIERRA蒔田」は旧南区総合庁舎跡地にあって、
地域交流施設や医療施設などで構成される。
その1階にライフコーポレーションが出店した。
売場面積514坪で年商27億円の予算。
ライフの総店舗数は295店舗。
首都圏が131店舗で、近畿圏が164店舗。
その首都圏の内、神奈川県は30店で、
その半数が川崎市である。
横浜市はこのビエラ蒔田店で9店目。
完全な生活圏への500坪型の出店で、
今後の試金石になる。
店はライフのオーソドックスな部門構成。
しかしライフが今、
日本のスーパーマーケットの代表であり、
標準であると思う。
岩崎高治社長と売場で話した。
それからビオラル売場の前でツーショット。
あくまで謙虚だが、
自信を感じさせる。
それから並木利昭さんとも話した。
取締役専務執行役員。
もう40年の付き合いだ。
それから森下留寿さんとは、
関西圏の競争の話をした。
森下さんも取締役専務執行役員。
社外取締役の片山隆さん。
片山さんは月刊商人舎の常連執筆者。
売場で偶然、福島豪さんに会った。
この7月にフクシマガリレイ㈱代表取締役社長に就任。
最近、フクシマガリレイの什器は、
いろいろなチェーンで使われている。
「冷凍食品のパラドックス」について、
ちょっと話し合った。
そして皆川剛広報部長。
いつもお世話になっている。
店がオープンして、
メディアの面々は店の外で囲み取材。
私は入口に回って、
顧客の行列を見ていた。
施設2階のフロアに、
ブラスのクインテットが呼ばれて、
生演奏をしてくれた。
とてもいい。
顧客に交じって、再び店内へ。
入口のところで椎葉哲也店長に会った。
店内に入ってくる顧客は、
興味津々、売場と商品を見ていた。
ライフの店づくりは、
ポジショニング要件を満たしている。
それを理解している、
数少ないチェーンのひとつだ。
オープン初日の目玉の一つが、
1パック5000円の「黒毛和牛肉袋」。
100パック限定販売。
一つ購入しました。
取材を終えていろいろと買物をして、
そのあと歩いて、
サミットストア井土ヶ谷店へ。
2012年7月11日オープン。
売場は665坪で駐車場は169台。
当初34億7000万円の予算でスタート。
この10月1日にリニューアルオープンして、
ライフを迎え撃った。
商圏はちょっと離れていて、
直接競合はしないだろうけれど、
今日はやはりライフの新店に顧客が流れた。
それから、
マルエツ井土ヶ谷店。
1971年3月に開設された井土ヶ谷東団地の、
真ん中に位置するスーパーマーケットだ。
この団地は825戸もあって、
周辺にもマンションや住宅が密集する。
マルエツ井土ヶ谷店はかつて、
同社ナンバー1店舗として繫盛した。
サミットストアがオープンして、
影響を受けたがそれでもマルエツの旗艦店だ。
そのうえライフが出店するというので、
10月9日にリニューアルした。
全体に最新のMDを搭載する店に変身したが、
とくに惣菜・ベーカリーはショップ化して強化。
ライフの出店に対して、
サミットが音なしの構えだったのに比べて、
マルエツには闘う意志が見えた。
「横濱ビーフ全品半額」
闘う姿勢は評価できる。
全体に客層が高齢化しているが、
それでもその顧客にしっかり応えている。
ファッション館も手堅く品揃えして、
この団地やその周辺のニーズをとらえている。
「今日来てくださったお客さまこそ、
本当のロイヤルカスタマーだ」
大髙善興ヨークベニマル会長の言葉を、
しっかりと思い出した。
だから、
「自分の歌を歌おう」
そこで2021年6月の商人舎巻頭言。
[Message of June2021]
自分の歌を歌え。
自分の歌を歌え。
自分の絵を描け。
自分の夢を追え。
自分の足で歩け。
自分の手でつくれ。
自分の頭で考えよ。
それが21世紀の商売のやり方だ。
ポストモダンの流通業の在り方だ。
そしてそれが商業の現代化を実現させる。
良いものはそっくり真似よ。
徹底的にベンチマークせよ。
それを横展開せよ。
標準化せよ。
マニュアル化せよ。
生産性を上げよ。
しかし皆が皆、
真似ばかりしていると、
顧客から見放される。
すべての店が互いにベンチマークし合うと、
すべての店が似てくる。
イノベーションは起こりにくい。
レース型競争からコンテスト型競争へ。
いや、レース型を制する者によって、
コンテスト型が展開される。
「大きい・強い」を実現した者ばかりが、
そのうえで「自分らしい・優しい」を競う。
それが三千年紀の競争だ。
自分の歌を歌え。
自分の絵を描け。
自分の夢を追え。
自分の足で歩け。
自分の手でつくれ。
自分の頭で考えよ。
〈結城義晴〉