ニトリホールディングスの「減益」と似鳥昭雄の「失敗した」
平成まで天皇誕生日の祝日だった。
だから平成ならば、
23日・24日・25日と三連休のはず。
クリスマスに対して、
絶好の曜日回りだった。
その平成天皇が上皇に即位し、
令和がやってきた。
上皇明仁様、89歳。
昭和天皇の天皇誕生日は4月29日で、
ゴールデンウイークに絡んだ。
今、昭和の日となっている。
年末のクリスマスイブの前日を、
「平成の日」とすれば、
国民は3日間を楽しめる。
折衷することが大の得意の私たち。
クリスマスには全然関係ないけれど、
「平成の日」を制定して、
年末3日間の楽しみをつくってほしい。
商売も繁盛するはずだし。
今日は昼前に、
ユースキン製薬㈱のみなさんが来社。
来年の3月に同社で講演する。
その打ち合わせ。
私が最近考えていることをお話しして、
ディスカッション。
講演のテーマを決めた。
「ユースキン」の意味は、
「あなた(you)のお肌(skin)を守ります」
だから35年も値上げをしていない。
主婦の味方、国民の味方をもって任じている。
いい会社だ、
凄い会社だ。
打ち合わせが終わったら、
商人舎の目の前の野田岩で、
鰻重のランチ。
そして記念写真。
野渡和義代表取締役社長(中)と、
齊藤和之常務取締役(右)、
野渡毅之取締役(左)。
野渡社長は私の中学高校の器械体操部の先輩。
お世話になりっ放しです。
ありがとうございます。
来年もよろしくお願いします。
さて商人舎流通SuperNews。
今年も週100本、
年間にして5000本を超えるニュースを、
小売流通業に特化して配信してきた。
ご愛読を感謝します。
ニトリnews|
第3Q売上高6318億円4.2%増/ニトリ事業800店突破
第3四半期の連結業績。
売上高6318億円で前年同期比4.2%増、
営業利益950億円、12.0%減、
経常利益976億円、11.7%減。
増収減益。
四半期決算を開示し始めたのが2003年だが、
それ以降、第3四半期で2年連続減益は初のことだ。
急激な円安の進行と、
原油高に起因する輸入経費の上昇。
製造小売業の最大の弱点。
売上原価が激増し、
その結果の減益だ。
それでも営業利益率は15.0%、
経常利益率が15.4%。
凄い会社です。
ニトリ事業は、
売上高5447億円で7.9%増、
営業利益911億円の13.5%減。
島忠事業は、
売上高925億円の11.6%減、
営業利益34億9400万円の29.5%増。
島忠は利益面での改善が進む。
第3四半期期末時点のグループ店舗数は、
ニトリ事業809店、島忠事業54店の863店舗。
1円の対ドル円安が、
ニトリでは年約20億円の減益につながる。
その結果、この第3四半期は、
円安の影響額が184億円となった。
ニトリホールディングスは、
今年10月後半から23年3月分まで、
1ドル147円80銭で為替予約をしている。
9月分までは1ドル114円90銭での予約だったから、
なんとか難を乗り越えたが、
それ以降は、打撃が大きかった。
似鳥昭雄会長のコメント。
「結果的に失敗した」
率直だ。
これがいい。
「為替の予想が得意なほうだったが、
見誤った」
似鳥さんは「円高に反転する」と予想していた。
しかしその予想は外れた。
物流費の上昇も、
利益を118億円分ダウンさせた。
しかし営業努力で粗利益を237億円分押し上げた。
ここがニトリの強さだ。
これまで価格凍結などしていたが、
一部商品は1割から2割の値上げに踏み切った。
これは仕方がなかった。
顧客も許容した。
だから既存店客単価は9月以降、
前年同月比でほぼ10%上がった。
今は、ニトリにとって正念場だ。
さらに今期から決算期を変更する。
2月20日から3月31日へ。
それによって、23年3月期は、
13カ月11日となって、
通期での36期連続増収増益は、
死守できるかもしれない。
似鳥昭雄さんらしい。
記録にこだわる。
それでもこの執念、
私は拍手を送りたい。
ジョン・レノンは言っていた。
「ギターをピアノのように弾き、
ピアノをギターのように弾きたい」
人とは違うことが、
その人の価値となるのだ。
〈結城義晴〉