享楽円の「ハレの方程式」に挑め!
ハレとケ、
非日常と日常。
ノンコモディティとコモディティ。
対立するライフスタイル。
チェーンストアは、
スーパーマーケットは、
ケと日常とコモディティの商売だ。
そう教えられてきた。
ハレと非日常とノンコモディティは、
百貨店や高級専門店の高額商売だ。
流通革命はコモディティディスカウントだ。
そう信じ込まされてきた。
トレードオフの時代のことだ。
しかしウォルマートのスローガンは、
2000年までEveryday Low Priceだったが、
2007年まではAlways Low Priceとなり、
今はSave Money. Live Better. と変わった。
ハレとケを、日常と非日常を、
包含するコンセプトが掲げられる。
コモディティとノンコモディティを、
両立させるマーチャンダイジングが求められる。
トレードオンの時代の到来である。
同じお客がハレとケのなかで生活する。
同じカスタマーが節約と贅沢を求める。
コモディティとノンコモディティを欲する。
同じ顧客が禁欲円と享楽円を使う。
そしてコロナ禍の3年間を経て、
両者の落差はひどく大きくなった。
徹底した禁欲と驚くべき享楽。
その挙句、ウォルマートに高所得層が増えた。
二兎を追う両利きの商売である。
この大変化の中で、
新しい売りが生まれる。
それも凄い売りが現れる。
新しい享楽円の売りである。
年末年始の大きなハレの時期に、
その凄い売りがあちこちに現出した。
享楽円のヒントが提供された。
新しいハレの方程式が見いだされた。
今、享楽円の「ハレの方程式」に挑まねばならない。
〈結城義晴〉