みどりの日のテキスト作り直しと「仕事すること・生きること」
みどりの日。
今年七番目の日本の祝日。
2007年から、
昭和天応の誕生日で、
かつて「天皇誕生日」の祝日だった「みどりの日」の4月29日が、
「昭和の日」となり、
同時にややご都合主義的にスライドされて、
5月4日が「みどりの日」となった。
それでも、
憲法記念日、
みどりの日、
子供の日と、
三連休になる5月初旬は、
日本人にとって安らぎの日々。
充分に安らいでほしいし、
その時にサービスを提供する側は、
十二分にそれを提供してほしい。
新聞の巻頭コラム。
毎日新聞の『余禄』だけが、
みどりの日をテーマにした。
朝日新聞『天声人語』は「毛髪」を題材にし、
読売新聞『編集手帳』は映画『昭和枯れすすき』を取り上げ、
日経新聞『春秋』は関越のバス事故にコメントした。
みどりの日は毎日新聞だけ。
そのくらいみどりの日は、
「つなぎ」と言った感じが強い。
その毎日『余禄』。
「日本には至る所に素晴らしい森林があり、
木を育成したり保持するために、
多大の労が払われていることは特筆に値する。
……伐採された木のあとには必ず再び植林される。
森はそれ自体で、国土の景観を美しくしている」
幕末のドイツ人リュードルフの手記。
(「グレタ号日本通商記」雄松堂書店)
「今度は私たちが緑の未来を植える番である」
まあ、ひねりも何もない結びの言葉だが、
とても重要なことだ。
私は昨夜から、レジュメづくり。
来週開催されるイオン・ビジネス・スクールのテキスト。
AEON Business Schoolの頭文字をとって、
ABSと略す。
イオンは「木を植えています」の活動をしている。
みどりの日に「木を植える」イオンの、
若い人たち向けのテキストづくり。
ところが、昼前にA4版36ページのテキストが完成して、
メールで送って、そのメールを確認したら、
どこかに消えた。
「ああ、データが消えた」
そう思い込んで、
またまた、残っていたテキストデータを頼りに作り直して、
やっと完成。
ブログでもなんでも、
デジタル上で仕事すると、
よくこういった事故が起こる。
大抵、自分が悪いもんだから、
どこに怒りをぶつけたらいいかわからない。
私は、もう一度、気を取り直して、
最初から、やり直す。
そしてさっき消えたものよりも、
必ず、少しでもいいから、
より良い内容に改めようと考える。
そうしなければ、
再び同じようなことをやる意味が、
見いだせない。
考えてみると、
小売業やサービス業に限らず、
あらゆる仕事と、
この行為は似ている。
いや、仕事というだけでなく、
生きることそのものかもしれない。
毎日毎日、
同じようなことの繰り返し。
しかしそれでも、
ちょっとでも、
より良くしようと考える。
そのほんの少しのイノベーションが、
その仕事の意味である。
ピーター・ドラッカーは言う。
〈イノベーションの必要性を最も強調すべきは、
技術変化が劇的でない事業においてである〉
マザー・テレサは語る。
「私たちは、この世で大きいことはできません。
小さなことを大きな愛をもって行うだけです」
倉本長治『商売十訓』第4訓。
「愛と真実で適正利潤を確保せよ」
今日のみどりの日も、
そうして、生きたい。
「生きよ、学べ。」
今月の商人舎標語。
これは川崎進一。
倉本長治1899年生まれ、
ドラッカー1909年生まれ、
マザー・テレサと川崎進一は、
どちらも1910年生まれ。
みんな故人になってしまったけれど。
みどりの日に、
学びつつ、
生きることを考える。
<結城義晴>
1 件のコメント
倉本長治さんは1989年生まれではなく、1889年の間違いではないでしょうか?