「持続可能な食品物流構築に向けた取り組み宣言」発せられる!
東京の日比谷。
開発が進む。
尹錫悦大韓民国大統領が、
帝国ホテルに宿泊。
そこで物々しい警戒。
そのなかで宴会棟2階。
日本スーパーマーケット協会の、
正副会長会議。
その隣の部屋で記者発表会。
タイトルは長い。
「持続可能な食品物流構築に向けた取り組みに関する記者発表会」
4社のトップが勢揃い。
右から岩崎高治さん、川野澄人さん、
本間正治さん、服部哲也さん。
全員が脂ののった年代の代表取締役社長。
㈱ライフコーポレーション、
㈱ヤオコー、
㈱マルエツ、
サミット㈱。
本間さんは3月1日付で就任したばかり。
コーネル大学RMPジャパン実行の三期生。
ちなみに服部さんは伝説の一期生。
商人舎流通SuperNews。
首都圏SM物流研究会news|
ライフ・ヤオコー・サミット・マルエツ4社で発足
この4社が発足させたのが、
「首都圏SM物流研究会」だ。
日本スーパーマーケット協会の、
首都圏正副会長企業。
昨2022年8月から、
「4社物流協議会」が立ち上げられて、
物流課題の解決に向けた議論が進められた。
そして合意に至った点を整理し、
さらに前に進めるために「研究会」を発足。
今日、宣言をした。
「持続可能な食品物流構築に向けた取り組み宣言」
それぞれの売上高は、
ライフが7683億円、
ヤオコーが5360億円、
マルエツが3885億円、
サミットが3109億円。
足し算すると、
2兆0037億円。
宣言内容は4項目。
⑴加工食品における定番商品の発注時間の見直し
店舗発注時間を前倒しすることで、
取引先の夜間作業の削減と、
調整作業時間の確保を実現する。
具体的には、メーカー・卸売業間の
リードタイムを 1日延長し、
小売業の定番発注時間を午前中に前倒しする。
⑵特売品・新商品における発注・納品リードタイムの確保
特売品と新商品の計画発注化を進める。
確定した発注データをもとに、
商品や車両の手配ができる環境を整える。
4社は各社の専用センターにおいて、
6営業日以上のリードタイムを確保することに合意。
⑶納品期限の緩和(1/2 ルールの採用)
加工食品の180日以上の賞味期間の商品は、
「1/2 ルール」を採用する。
ヤオコーとライフコーポレーションはすでに、
1/2 ルールを採用している。
マルエツは今年3 月、
サミットは4月から順次採用する。
⑷流通BMSによる業務効率化
卸売業と小売業間の受発注方式に、
流通BMSを導入する。
すでに4社ともに導入済みだ。
物流分野を「競争領域」ではなく、
「協力領域」と捉える。
「三方良し」で、
加工食品の物流を、
卸売業と製造業、小売業の、
全体最適にもっていく。
素晴らしい。
全貌は月刊商人舎4月号で明らかにし、
その評価もしよう。
画期的な取り組みであることは間違いない。
第1回研究会は4月12日に開催される予定だ。
記者会見と質疑応答が終わると、
写真撮影。
4社トップの揃い踏み。
これまでこんなことはなかった。
歴史的な第一歩だ。
私は実戦部隊の皆さんの写真を撮った。
左から協会の江口法生専務理事。
神戸 達也ヤオコー執行役員(ロジスティクス推進部長兼CSO)
武田哲志サミット物流部マネジャー、
池田慎一マルエツ商品本部ロジスティクス部部長、
渋谷剛ライフコーポレーション首都圏物流部長 。
この人たちも高く評価されるべきだ。
そしてこれからさらに、
研究と実践を進めてほしい。
(江口さん、頑張ったねぇ。苦労が報われたねぇ)
関西圏でも中京圏でも、
九州、中四国でも北海道、東北でも、
こういった研究会発足が望まれる。
もちろんイオンもセブン&アイも、
それ以外の企業も、
物流に関しては「競争より協力」である。
「三方良し」である。
全体最適によって、
日本全体の消費産業の、
生産性を上げてほしい。
お願いします。
世のため、人のため、です。
〈結城義晴〉