堤清二「商業の現代化」と島田陽介の「超チェーンストア」
Everybody! Good Monday!
[2023vol㉔]
2023年第24週。
6月第3週。
関東甲信地方は、
先週木曜日の6月8日に梅雨入りした。
北陸と東北は昨日の6月11日。
九州北部から中国・四国、近畿、東海までは、
5月29日だった。
梅雨の期間の目安は、
1カ月から1カ月半。
梅雨明けの予想は平年で、
沖縄が6月21日ごろ、
奄美が6月29日ごろ。
九州南部が7月15日ごろで、
四国が7月17日ごろ。
九州北部から、
中国、近畿、東海、関東甲信が、
7月19日ごろ。
北陸が7月23日ごろで、
東北南部が7月24日ごろ、
東北北部が7月28日ごろ。
今年の二十四節気は、
夏至が6月21日。
小暑が7月7日で、大暑が7月23日。
大暑のあたりまで、
梅雨は続く。
しかし明けない梅雨はない。
今週のスケジュール。
火曜日から木曜日まで、
神奈川県と静岡県の境目の湯河原。
商人舎ミドルマネジメント研修会。
ありがたいことに第20回を数える。
商業の現代化と知識商人の養成を掲げて、
㈱商人舎を興した。
商業の現代化に対しては、
月刊商人舎や単行本、
そして講演活動などを通じて、
その内容を深めつつ、
小売産業に訴えていく。
近代化はmodern。
現代化はpost modern。
倉本長治は商業の近代化を訴え続けた。
渥美俊一らはチェーンストア産業構築によって、
倉本の近代化にパワーを与えた。
しかし商業にもチェーンストアにも、
「現代化」が必須である。
近代化はトレード・オフによって成し遂げられた。
ならば現代化にはトレード・オンが求められる。
「流通産業は、
まだ大きく変化する可能性を
内蔵した産業である。
そしてその変化は、
“近代化”を内に含んだ”現代化”へと
すすめられなければならない」
この「現代化」は、
上野光平先生も考えていたし、
その盟友であった杉山昭次郎先生も訴えた。
杉山先生は、
商人舎最高顧問だ。
私はその系譜を受け継ぐ者だ。
それを広めるのが私の役割だ。
今、書いている本も、
この系統の考え方を整理したものだ。
知識商人の養成に対しては、
このミドルマネジメント研修会などを通じて、
継続していく。
2008年から、
コーネル大学RMPジャパンをやった。
トップマネジメントの養成である。
それから立教大学大学院で、
特任教授もやった。
それ以外にも、
個別企業で展開した。
万代知識商人大学は第8期を迎える。
日本チェーンストア協会では、
「流通未来大学」にも出講した。
イオンリテールでは定期的に講義をする。
平和堂のアメリカ研修も、
知識商人の養成であるし、
ロピアの研修もその趣旨で行っている。
ニチリウの研修も根底には、
知識商人の養成である。
まだまだ増えている。
ミドルマネジメント研修会は、
知識商人の養成を実感できる場である。
だから私のテンションは上がる。
今日は山本恭広編集長が、
島田陽介先生のところに行ってくれた。
千葉県のあすみが丘。
86歳。
経営コンサルタントとして60年のキャリアを持つ。
始めはペガサスクラブに入って、
渥美俊一先生に師事した。
初期の渥美の単行本は、
島田陽介がほとんど代筆した。
チェーンストア用語「701」は、
その半分以上が島田陽介の文章だ。
それから独立して、
㈱島田研究室を設立した。
私が新人のころはすでに、
気鋭のコンサルタントだった。
その島田先生にご出講いただくのが、
商人舎15周年記念セミナーである。
私は株式会社商人舎を、
2008年2月1日に設立した。
そして、宣言した。
「これから商人舎で30年をかけて、
商業の現代化と知識商人の養成に励みます」
その30年の折り返し点が今年だ。
その折り返しのキックオフが、
商人舎15周年特別セミナーだ。
すでに発表したレジェンドセミナー。
ビッグ4が贈る小売産業へのエール。
9・12(火)
午後12時半から夕方17時40分まで。
東京の大崎ブライトコアホール。
できるかぎり多くの皆さんに、
お集まりいただきたい。
石原靖曠先生と、
島田陽介先生。
それから鈴木哲男先生と、
結城義晴。
その島田陽介。
早稲田大学第一文学部出身。
だから筆は立つ。
翻訳もする。
弁も立つ。
頭は回る。
1980年代、1990年代。
島田陽介50歳代、60歳代。
すごい勢いで本を書いた。
最新刊は、
「流通業の『選択』」
(商業界、2015年)
「超チェーンストア論」である。
「ウォルマートはほんとうに脅威か」
(ダイヤモンド社、2003年)
「カスタマー志向徹底戦略」
―消費沈滞を吹き飛ばすマーケティングの逆転発想
(2001年、ダイヤモンド社)
「これから流通に何が起きるか」
――流通革命は「救世主」ではない、
「最後の審判」だ
(ダイヤモンド社、1997年)
翻訳本の「フォーカス」
――市場支配の絶対条件
(ダイヤモンド社、1997年、アル・リース)
この「フォーカス」は実にいい本だ。
1997年段階では最高の内容だった。
訳者まえがきにある。
「わが社のカスタマーにフォーカスすべきだ」
島田先生はこれらを血とし肉として、
今、コロナ禍後を見据える。
まったく衰えを知らない。
現在もオンラインセミナーを開催し、
ヤオコーやヨークベニマルの幹部が聴講する。
島田先生は、
ヤオコーのライフスタイルアソートメントを、
理論的に支えた。
これは大きな功績である。
商人舎15周年セミナーでは、
存分に語っていただく。
是非、参加してください。
では、みなさん、
今週も、明けない梅雨はない。
Good Monday!
〈結城義晴〉