「お盆と薮入り」が「夏休みと帰省」に現代化した今週は、敬虔な気持ちで仕事に望みたい
[商人舎からのお知らせ]
残暑お見舞い申し上げます。
株式会社商人舎の夏季休業日は、
8月13日(水)8月20日(水)までとなります。
よろしくお願い申し上げます。
Now,Everybody! Good Monday!
8月13日から16日が、新暦の「お盆」。
このお盆に向けて、
夏の商戦のピークが展開されています。
今年は、9日土曜日から、
17日日曜日までが、長いお盆商戦。
この期間に、
北京オリンピックと第90回甲子園大会が重なった。
予想通り、朝日新聞・読売新聞などは、
スポーツ新聞と化し、
NHKをはじめとするテレビでは、
連日、めまぐるしく放映されています。
外国でも、これは同様で、
例えばフランスでは、
柔道女子48キロ級の期待の選手が初戦敗退で、
騒がれたりしています。
もちろん中国の報道は、凄い。
しかし、グルジアとロシアの軍事衝突は停戦が提案されたものの、
中国の新疆ウイグル地区では警察や行政府が爆弾で襲われた。
世界にはこんな爆発もあった。
それにつけても、
心から平和を祈念するものです。
皆さんの店では、
良い意味での「小さな爆発」、
起こっているでしょうか。
「盆と正月」
よく言ったものです。
日本人にとって大事な年間二大行事。
「盆」は、正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といいます。
先祖の精霊を迎え、追善の供養をする期間。
仏教伝来直後の、推古天皇の時代、
606年7月15日に「斎会」を設けたのが、
最初の盆といわれています。
だから盆は、仏教の行事かといえば、
それだけではありません。
「神道」的な要素や道教的な先祖崇拝も含まれている。
だからこれほどに広まり、定着した。
つまり盆は、
日本人の「心」の問題と
絡んでいることになります。
都会では、7月13日から16日が多く、
地方では、8月の13日から16日が多い。
しかし日本全体で見ると、8月のお盆が一般的になって来ました。
13日が盆の入り。
16日が盆の明け。
まさに今週です。
この盆が、普及したのは、
江戸時代の「薮入り」に由来します。
「薮入り」というのは、
奉公人が、正月と盆に、休暇をもらって生家に帰る風習。
一部の地域では、嫁も実家に帰りました。
これが、明治・大正・昭和、そして平成と続いた。
奉公人はサラリーマンに変った。
会社も社員も、それを喜んで受け入れた。
地方からサラリーマンになって都会に出た人は、
実家に帰る薮入りの風習を、踏襲した。
お盆は、だから祖先崇拝と薮入りの風習とが、
合体したパワーを持つものなのです。
これは、重要なことです。
自分では意識しない人も、
こんな日本人の風習の中に生きている。
「盆と薮入り」が、
「夏休みと帰省」に
つながっている。
しかし商人は、「夏休みと帰省」が書き入れ時。
商品面で面白いことがひとつ。
盆には、「精霊馬」(しょうりょううま)をつくる地域がある。
キュウリやナスに、
4本の折った割り箸、マッチ棒などを挿す。
すると動物になる。
キュウリが精霊を迎えるときに役立つ足の速い馬で、
ナスビが精霊を送るときに力となる牛。
だからキュウリとナスは、品切れしてはいけない。
とにかく「盆と薮入り」の商戦は、
日本人が日本人を自覚するためのものと考えるといい。
オリンピックあり、甲子園大会あり、
付け加えるならば、
広島・長崎の平和祈念があり、
終戦記念日があり、
夏は、日本と日本人を確認するときなのです。
だから、なんともいえない不思議な空気がある。
敬虔な気持ちを持って、
仕事に当たりたい。
さて、ニューヨーク原油相場は、
1バレル114円台に落ち着いてきました。
日本経済新聞客員コラムニストの西岡幸一さんが書いています。
2002年2月から始まった今回の平成景気。
昨年の10月から12月にピークを迎えていた。
6年にも及ぶ長い好景気。
その反動が、サブプライムローンをはじめとする問題として、
勃発した。
「山高ければ、谷深し」になぞらえて、
「山長ければ、谷短し」と思ったら、間違い。
「長くて低い山」だったから、
「短くて浅い谷」という考えも危険。
これらを西岡さんは、「幻想」といいます。
幻想を抱いてはいけない。
しかし、原油が下がり始めた。
穀物相場も小康状態。
世界経済自体に、少しは安定の兆しが見えた。
そんな世界情勢の中の、
日本独特の空気をもった「盆と薮入り」の現代版の期間。
あと1週間のピーク。
敬虔な気持ちを持って、
仕事に当たりたい。
もちろんこの標語を忘れずに。
「失敗を恐れない!」
ついでに北京オリンピック日本選手団にも、
「失敗を恐れない!」
の真髄を知ってもらいたいものだ。
Everybody! Good Monday!
<結城義晴>
[追伸]
結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
毎日更新を始めてから、今日、8月11日で、
満一年を迎えました。
正式に[毎日更新宣言]を発したのは、
8月23日だったのですが、
プレオープンのような形で、
毎日続けられるか確認のつもりで、
スタートしたのが2007年8月12日。
明日のことになります。
感慨深い1年間でした。
ご愛読、心より感謝いたします。