ロピアNY研修3日目のEataly/Wegmans/Whole Foods
Everybody, Good Monday!
[2024vol③]
2024年第3週。
1月15日は日本では月曜日。
しかしアメリカは14日の日曜日。
ニューヨークに来て3日が過ぎた。
2024年のロピア米国研修。
第1陣の視察も今日が最終日。
毎朝の講義。
ザ・ニューヨーカー・ウィンダムホテル。
3階の会議室。
いつものようにロピアの経営理念と、
7大用語の唱和。
ロピアが何を目指しているのか。
なぜニューヨーク研修に、
全チーフを派遣するのか。
そのチーフは何をなすべきなのか。
ロピアの方向性を、
実にわかりやすく語ってくれた。
相川さんのスピーチは淡々としているが、
抽象的な内容をうまく表現する。
良い講話だった。
相川さんの講話に続けて、
アメリカ小売業の理念経営を紹介した。
それから働きがいのある企業ランキング。
そしてカスタマーサティスファクションと、
エンプロイーサティスファクション。
そのあとは、
肝心かなめのフォーマット戦略と、
ポジショニング戦略。
ニューヨークで実際に店舗を見て、
米国人マネジャーたちの話を聞いたあと、
戦略論を説明すると、
本当によく理解してくれる。
日本にいるときに、
いくら熱を入れて講義しても、
よほどの予備知識と理解力のある人以外は、
なかなかわからない。
ところがウォルマートを訪れ、
ターゲットを訪問すると、
その違いがわかる。
ポジショニングが理解される。
トレーダー・ジョーを見て、
ホールフーズを堪能して、
ウェグマンズを楽しんだら、
それぞれのフォーマット戦略が、
くっきりとわかる。
熱を入れて早口で講義したが、
今日は商品論まで到達できなかった。
オーガニックとプライベートブランド、
そしてバリューエンジニアリングなどは、
残りのわずかな時間に補足的に講義する。
セミナーが終わると、
リムジンバス。
最初に向かったのは、
ワンワールドトレードセンター。
9.11の跡地の再開発エリア。
世界で一番美しい駅「オキュラス」。
スペイン人建築家サンティアゴ・カラトラバの設計。
ここで静かに記念撮影。
それから鎮魂のプール。
ツインビル跡地につくられた。
短い観光を済ませると、
マディソンスクエアガーデンのそばにある、
イータリーへ。
2010年にオープンした、
ニューヨーク1号店のFLATIRON店。
店舗は変形の十字型。
左手の入口から入ると、
イタリアの八百屋がある。
コンセプトは「学び、食べ、買う」。
市場であり、食堂であり、学校のような店。
「グロサラント」の極致。
日本でも話題になった。
今もニューヨーカーに大人気だ。
生パスタ売場。
Venchiはチョコレート専門店。
カラフルな売場づくりだ。
十字型の真ん中のスペースには、
どこからでもアクセスできるレストランがある。
コロナ禍によって外食需要は激減。
しかし今、レストランの需要は戻ってきた。
だから対比的に商品の販売は苦戦か。
売場の至る所でセールを展開していた。
こちらは「ポップアップセール」のコーナー。
月刊商人舎12月号で特集した。
開業後13年を経て、
地域になじんだイータリーだ。
この建物の14階の屋上には、
イータリーのレストランがある。
次に向かったのは、
今回の視察の目玉。
ウェグマンズ・アスタープレイス店。
マンハッタン1号店だ。
地上1階と地下1階の2層店舗。
1階がウェグマンズのフードサービスゾーン。
デリ売場と寿司売場とベーカリー売場。
そして集中レジ。
地下1階を結ぶのは1カ所のエスカレーター。
ショッピングカート専用エスカレーターが、
両サイドに設置されている。
これがなければカートショッピングができない。
地下1階は生鮮3部門とデアリー(乳製品)と、
冷凍食品、グロサリーの売場。
秀逸のフロアとなった。
この店でウェグマンズは大きな挑戦を試みた。
日本の魚売場を本格的に展開したことだ。
日本の㈱魚力が全面的に協力している。
責任者のエイドリアン M・ハッチンズさんが、
大ぶりのまぐろを準備する。
「日本の魚文化に敬意を持っています。
本物の魚売場を全店で展開したい」
(インタビューの詳細は月刊商人舎2月号で掲載する)
㈱魚力から指導に訪れている壁巣恵弥さん。
エイドリアンさんから全幅の信頼を得ている。
壁巣さんも加わって記念写真。
1階には対面ドリンク販売コーナーと、
コンビニエンスフードのショップがある。
エスカレーターを登った2階が本格売場。
ミートとシーフードは対面売場だ。
店中が白い什器でつくられていて、
清潔感と美観を兼ね備えている。
ホールフーズが考え出したセルフデリ売場。
そしてセルフレジ。
キャッシュはお断り。
2階のフードコートでランチ。
相川博史団長と事務局の商人ねっとのお二人。
研修3日目は2時間の講義と、
イータリー、ウェグマンズ、
そしてホールフーズマーケット。
尖がった店ばかり。
際立つポジショニングの店舗だけ。
濃密で豊かな視察研修の1日だった。
では、皆さん、今週も、
Good Monday!
(つづきます)
〈結城義晴〉
2 件のコメント
いいですね。どのお店も洗練されて素晴らしいお店です。びっくりしたのはヴェグマンズの魚売り場。日本の魚市場を意識した展開には圧倒されます。エンターテイメントを意識した、アメリカ人好み?の売り場ですね。
渡邉健次さま
ご投稿、感謝。
ウェグマンズの思い切りの良さに驚かされます。
今、ニューヨークでは本物が認められ、
本物が喜ばれるのです。
それがはっきりしてきました。
凄いことです。