キリンのファンケル買収とAJS第62期定期総会の懇親
キリンがファンケルを買収する。
日経新聞のスクープか。
電子版で特報した。
キリンホールディングスは、
日本の食品メーカー第2位。
2023年12月期の連結売上収益は、
2兆1343億円、前期比7.3%増。
アサヒグループホールディングスがトップで、
2兆7691億円、10.3%増。
そのキリンは主力の酒類が1兆451億円、
ヘルスサイエンス事業は1034億円。
この領域を強化するための買収だ。
ファンケルの24年3月期の連結売上高は、
1108億円で、前期比7%増。
健康食品のトップメーカーだ。
キリンは2019年にすでにファンケルを、
持ち分法適用会社にしている。
ファンケル創業者らの株式33.0%を、
約1300億円を出資して取得した。
今回は株式公開買い付け(TOB)によって、
年内に完全子会社化する予定。
買収額は推定約2100億円。
TOBを成立させてファンケルを上場廃止とする。
ファンケル側は了解しているようだ。
キリンのヘルスサイエンス事業の規模は、
このTOBによって倍増する。
キリンの事業利益は2015億円、5.4%増。
酒類が1199億円を稼ぎ、
ヘルスサイエンスは、
125億円の赤字を出した。
ファンケルは化粧品も製造販売し、
営業利益は60%増の125億円。
キリンはこの領域で、
国内トップになり、
なおかつヘルスサイエンスの黒字化を目指す。
食品製造業のM&Aも、
加速する。
今日はAJS第62期定期総会。
オール日本スーパーマーケット協会。
毎年6月に開催される。
コプロ㈱の第34期定時株主総会も行われる。
場所は東京ドームホテル。
賛助会員は定期総会後に合流する。
地階の宴会場には500名以上が集まった。
正会員60社、賛助会員368社。
総会は14時50分に開始。
新入会員紹介から始まった。
正会員1社、賛助会員3社が加わった。
2024年4月時点で企業数60社。
これには海外の2社が含まれる。
総店舗数4056店舖。
総売上高3兆2046億円。
特別講演は小川和也さん。
グランドデザイン㈱社長。
人工知能の研究家。
テーマは、
「AIの進化と人が関わることの価値について」
AIに関する入門的な話だった。
スーパーマーケットのPOPを、
AI活用で活性化させる提案など。
私にとっては、
それほど印象的な内容はなかった。
このテーマで各所で講演してるんだろう。
そんな感想だった。
1時間の休憩のあと。
同じ会場で夕食懇親会。
冒頭で田尻一会長のあいさつ。
ピンマイクを使って、
カッコいいスピーチだった。
20代、40代、60代、100歳の、
田尻さんの顔写真を、
AIが描いたものを見せてくれた。
20代、40代は別人だった。
乾杯はキユーピー社長の高宮満さん。
将棋とAIを絡めた話。
元気なスピーチと乾杯の音頭だった。
会場では伊藤園副社長の本庄周介さん。
右は商人舎上級プロデューサーの松井康彦さん。
大谷翔平がグローバル・アンバサダーになって、
東北、特に北上では凄い売上げとなった。
マツモト社長の松本健司さん。
4月に京都でお世話になったし、
月刊商人舎6月号には、
売場改革で登場してもらった。
デリシア社長の萩原清さん。
商人舎ミドルマネジメント研修会に、
幹部社員を派遣してくれた。
今年は必ず訪問します。
セブンスター会長兼社長の玉置泰さん。
今では協会の長老になった。
玉置さんとはfacebook友達で、
いつも会っているような気分だ。
サンプラザ社長の山口力さん。
「脱炭素エキデン365」プロジェクトに参加して、
活発に活動している。
そして関西スーパー社長の中西淳さん。
新社長として頑張ってほしい。
関西スーパーのミドルマネジメントは、
今、大いに意気が上がって、
会社は燃えている。
スーパーアルプス社長の松本英男さん。
58歳になった。
店舗数は29店に増えて、
着実な成長を遂げている。
フクシマガリレイ会長の福島裕さん。
今や福島さんの機器は、
スーパーマーケットの冷凍食品売場に、
欠かせない存在となった。
プログレスデザイン社長の西川隆さん。
昨年から賛助会員になった。
全国の店舗デザインを手掛けて、
多忙を極める。
懇親会の最後は、
AJS会長の田尻一さん。
田尻さんこそ変わらない。
今日もおつかれさまでした。
AJSも62年を経過する。
私はそのうち45年くらい、
この総会に参加している。
大事なのは初めの20年くらいのことだ。
そのころの進取の精神を忘れてはいけない。
〈結城義晴〉
2 件のコメント
キリンさんのファンケル買収は理解できます。
酒マーケットは、量的観点では間違いなく縮小していきます。大量飲酒を前提としたマーケットではなく上質マーケットに転換していかなければなりません。
その時、もう一方の手で健康事業を持っておくことは、経営戦略としてとても理解できます。
吉本さん、ご専門の領域ですね。
仕事はいつも2本目の柱をもっていなければなりません。
リスクマネジメントですね。