結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2024年07月04日(木曜日)

クスリのアオキの「20日締め決算」と米国超高級百貨店の経営統合

この夏一番の猛暑。
アロハ姿です。

その暑さの中で、
月刊商人舎7月号、
責了しました。

すべて終わったので、
写真を撮りましょう。
IMG_5133 (002)

はい、お疲れ様。
私は[Message of July]のゲラを持って。
IMG_5135 (002)

広告は㈱寺岡精工です。
IMG_5137 (002)
ありがとうございます。

デザイナーの七海真理さんから、
印刷所に回って、5日間で刷り上がり、
製本が終わります。

楽しみです。

商人舎流通スーパーニュース。

クスリのアオキnews|
’24年商4369億円15.3%増・経常利益5.1%増

㈱クスリのアオキホールディングス。
決算期は5月。
20190902_aoki_01

その連結業績の期間は、
2023年5月21日~2024年5月20日。
20日締め。

ウエルシアホールディングスは、
2023年3月1日~2024年2月29日。
月末締め。

マツキヨココカラ&カンパニーは、
2023年4月1日~2024年3月31日、
月末締め。

ツルハホールディングスは、
2023年5月16日~2024年5月15日、
15日締め。

まだまだ20日締めや15日締めの企業がある。

長年の習慣で続けているのだろうが、
月末締めにしたほうが、
何かと便利なのではないか。

余計なお世話だけれど。

ツルハはウエルシアとの経営統合で、
おそらく月末締めになるだろう。

それがいい。

クスリのアオキの売上高は、
4368億7500万円。
前年比15.3%増。

日本小売業ランキングでは、
47位から39位に躍進する。
202406_ranking

ドラッグストアランキングでも、
クリエイトSDを抜いて第6位。
202406_Drugstore_Ranking (1)

営業利益185億6900万円で21.4%増、
経常利益201億0100万円で5.1%増。

営業利益率4.3%、経常利益率4.6%。

ドラッグストアは年間に、
45店舗を新規出店した。
ドラッグストア併設調剤薬局は、
70薬局を新規開設。

さらにM&Aでスーパーマーケット10店を獲得。

グループ店舗数は、
ドラッグストア936店舗、
内、調剤薬局併設594店舗、
調剤専門薬局6店舗、
スーパーマーケット11店舗。
合計で953店舗。
次の年度は1000店体制となる。

躍進が進めば進むほど、
M&Aの可能性も高くなる。

いつも言うけれど、
成長と膨張は異なる。

故田島義博著『成長と膨張』

「規模拡大は、
成長によってももたらされるが、
膨張によってももたらされる」

「外見的には同じような規模拡大も、
成長と膨張では、全く意味が違う」

「すべての規模拡大が、
規模経済を結果するとは限らない」

「企業が膨張ではなく、
本当の成長をしているとしても、
成長そのものが、
成長阻害要因を生むことによって
成長を制約するようになる」

そこで重要な3点。
第1に規模拡大には成長と膨張があって、
膨張であってはいけない。

第2に規模拡大は、
規模の経済を成果とするだけでなく、
規模の不経済を生むことがある。

そう、規模が大きくなることは、
規模の不経済を生む危険性をはらむ。

さらに第3に、
きちんとした成長そのものが、
成長阻害要因を生んで、
成長を制約することがある。

成長しているときこそ、
膨張か否かを強く自覚しなければならない。

一方、米国百貨店。
日経新聞が報じた。

「米高級百貨店サックス、同業を買収へ」

サックス・フィフス・アベニュー。
DSCN05330-448x336
親会社はハドソンズ・ベイ・カンパニー。
カナダに本拠を置く多国籍小売業。
百貨店はハドソン・ベイ、
ディスカウントストアのゼラーズ、
さらにホームアウトフィッターズを展開。

そのハドソン・ベイが、
ニーマン・マーカスを買収した。
DSC00294

どちらも超高級百貨店。
買収額は26億5000万ドル(約4200億円)。

合併して新会社をつくる。
「サックス・グローバル」

アマゾン・コムやセールスフォースが出資。
物流やAIなどのノウハウを共有する。

もちろん店名を変えたりはしないと思う。

それでも超の着く高級百貨店も、
どんどん経営統合していく。

サックスとニーマン・マーカス。

ここでも膨張であってはならない。

何しろ会社は、
大きくなるほどに、
経営が難しくなるのだから。

〈結城義晴〉


2 件のコメント

  • 成長と膨張の違い。メーカーで言えば、シェアが取れているかではなく、ファンがつくれているか、だと思います。
    以前は、ファンの獲得がシェアでしか測れませんでしたが、今は様々な指標があるので、それらをいかに有効活用するかがポイントだと考えています。

    • 吉本さん、ありがとうございます。
      メーカーも売上げではなくて、
      ブランド力ですね。

      マーケットシェアではなく、
      マインドシェアです。

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