第23回ミドルマネジメント研修会の「調査しやすい店」
商人舎ミドルマネジメント研修会。
第23回が始まった。
朝の東海道新幹線で熱海へ。
千歳川沿い。
ホテルの前の橋が、
神奈川県と静岡県を分ける。
もちろん、私たちは静岡にいる。
大きな看板が出迎えてくれる。
今日17日から19日の3日間の缶詰講義。
毎年6月と9月の2回、
恒例の研修会として開催する。
コロナ下に中断もあったが、
2000人近くの知識商人が生まれている。
幹部になった人も多い。
私は11時からオンライン会議。
第一屋製パン㈱の取締役会。
遠隔会議システムの普及で、
本当に助かっている。
マスカスタマイゼーションの話をした。
専用バスで次々に参加者が到着して、
13時に開講。
会場はホテルの2階、大観の間。
天井が高く、学ぶのに快適な空間だ。
2021年4月に『コロナは時間を早める』発刊した。
この自著から、
コロナ下の重大な大きな現象を整理し、
そのうえでポストコロナ時代に必須の、
勇気ある決断を解説した。
本論の最初に語るのは、
商業近代化に貢献した倉本長治の根本思想。
「店は客のためにある」と「商売十訓」。
コーネル大学RMPジャパンでも、
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科でも、
最初の講義はここから始める。
そしてピーター・ドラッカーの3つの概念、
「integrity」と、
「innovation&management」
倉本長治とドラッカー。
最重要項目は、
例外なく一致している。
ミドルマネジメント研修会は、
ドラッカーのマネジメントをベースにしている。
商業の近代化から現代化までの歴史を一気に解説。
1673年の三井高利の「越後屋」から、
2023年1月のウォルマートの、
「オムニチャネル・リテーラー宣言」まで。
350年の商業革新史に共通すること、
そして発展のプロセス。
私のチェーンストア時代の4つの発展。
チェーンストア1.0は業種チェーンストア、
チェーンストア2.0は業態チェーンストア、
チェーンストア3.0はフォーマットのチェーンストア、
そして今進みつつあるチェーンストア4.0のOMO。
OMOはon-line merges with off-line。
初日の2講義はあっという間に過ぎた。
コーヒータイムをはさんで、
初日の3~5講義は、
鈴木哲男先生。
㈱アール・イー・エー取締役会長。
「52週MD」の発案者にして権威。
いまや中国小売業指導においても第一人者。
ミドルマネジメント研修会では
52週MDとストアコンパリゾンを講義。
豊富な資料と参考事例を挙げながら
16時から20時までの講義。
52週MDが目指すものは何か、
重点販売商品の誤解と正しい取り組み方、
「作演調」の役割。
そして競合店対策とストコンの目的など、
現場に即した実務的な講義だった。
最後に鈴木先生がホワイトボードに書いたこと。
調査しやすい店は、
買いやすい店。
作業しやすい店。
だから、
売れて利益の上がる店。
ニューウェルシティ湯河原は、
快適な会場、おいしい食事、
そして疲れた体を癒す温泉がある。
これがいい。
だから研修会の定宿にしている。
来年の6月も9月も予約済みだ。
受講生たちはこの後、
自室であるいは研修会場で、
今日の講義を復習する。
明日の朝いちばんに、
第1回の理解度判定テストがある。
今夜は中秋の名月らしいが、
あいにく湯河原は小雨模様。
名月を隠す雲居(くもい)や独り酒
〈山田富朗〉
月を仰ぐよりも、
受講生の学ぶ姿を見るほうが、
はるかにいい。
ありがとう。
〈結城義晴〉
1 件のコメント
「調査しやすい店は、買いやすい店。」は、過去のストコンの経験から実感できます。そういうお店は、ストコンがとても楽しい店でした。