プラネット井上美智雄副社長と対談「センターフィーはレジチェッカーが寺銭をとるようなもの」
「ドルという妖怪が徘徊している」
伊藤忠商事・丹羽宇一郎さんの名言。
しかしそのグローバル・マネーの伸びが急速に鈍化した。
全世界で流通する米国のドルの増加率が、
今年10月から12月の3カ月期に、
10%ぎりぎりに低下する見込みが出た。
金融機関の信用創造力が落ちたため。
これは、実体経済に対して、
肥大化し過ぎた貨幣経済の自律調整の過程ともいえるが、
それでも、実体経済以上の伸長率はある。
ドルという妖怪、縮み始めているが、
まだ妖怪であることには、変わりない。
問題は、この貨幣経済の自律調整機能的縮小が、
実体経済に、影響を与えてしまうこと。
昨日、発表された10月の倒産件数。
全業種で前年同月比増加となった。
3業種は集計基準変更の2005年4月以降で最多となった。
製造業は176件で、前年同月比30.4%増、
小売業は231件で、6.0%プラス、
サービス業は203件で、18.0%の増加。
実体経済に対して、確実に影響を与えている。
まだまだ、私たちは、
潜水泳法で泳ぐしかない。2010年まで。
それが私の見方。
さて、昨日は、横浜の商人舎オフィスを、
山崎香織さんが訪ねてくれた。
(株)商人舎顧問である宮田昇税理士事務所の担当税理士さん。
小川寛専務、山崎さんと、三人で写真。
お陰様で、(株)商人舎、第3四半期を終えて、順調に推移。
今年度通期も、ほぼピタリ、計画を達成する見通しだ。
ほんとうにありがたい。
1年ほど、まさしく疾走してきたが、
それが報われたわけで、気分爽快。
山崎さんも、いつも心配してくれた。
そしてアドバイスをしてくれた。
心から感謝。
[来年3月の東京マラソンのフルマラソンに参加する山崎さん。12月から、このホームページで、「税務問題」を連載してくれることになった。ご愛読願いたい]
数字を見ながらの報告、相談が終わって、
ランチミーティング。
商人舎近くの川沿いのイタリアンレストラン「プレチェネッラ」。
お店は、こじんまりしていて、
しかも落ち着く。
もちろん、おいしい。
皆さんも、商人舎、おいでください。
厚く、おもてなしします。
午後、東京・芝浦へ。
(株)プラネット。
代表取締役副社長の井上美智男さんと、対談。
プラネットの機関誌の新年号特別企画。
プラネットはご承知の、流通EDIの会社。
製造業と卸売業のデータ通信の世界で、
日本のインフラを形成している。
そのプラネットがいよいよ来年、本格的に、
小売業と卸売業とのEDIにインフラを構築し始める。
井上さんが、質問して、
私がお答えするスタイル。
いつも、インタビュアーが私の本業。
だから勝手が違うが、それも新鮮。
窓の外には、東京ベイ。
井上さんのお人柄の良さもあって、
1時間以上も熱の入った対談を展開。
2008年の総括と2009年の見通し。
日本の商業はどんな方向に向かわねばならないのか、
欧米の商業に学ぶものがあるとすれば、それは何か。
企業統合は進むのか。
プライベートブランドはどうなるのか。
流通問題は、どうなるか。
私は、率直に答えた。
対談では出なかったが、
センターフィーの問題があとで話題になった。
私は、スーパーマーケットのレジにたとえてお答えした。
「レジは、なにも売りません、お金を稼ぎません。
しかしお店にとって不可欠の機能、重要な機能。
センターも同じ。
そのセンターが、寺銭をよこせというのは、
レジチェッカーがいちいちピンはねするようなもの」
活字にならないから、このブログで活字にする。
雑誌ができたら、
プラネットにお問合せ願いたい。
皆さんにもお届けしてくださると思う。
対談が終わる頃、
プラネット社長の玉生弘昌さんもご登場くださって、
うれしい懇談。
玉生さんは、商人舎コンピュータ・リテラシー研究会でも、
3回連続、講師を務めてくださる。
心より感謝。
プラネットも相変わらず、業績絶好調。
商人舎など足元にも及ばないが、
とてもいい気分の一日だった。
<結城義晴>