結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2012年08月01日(水曜日)

第1回商人舎ミドルマネジメント研修会結果報告とS評価獲得者発表!

今日から8月。

早いもので、2012年もあと5カ月。

その8月の商人舎標語。
「学ぶ組織・教える組織」
これ、ピーター・ドラッカー先生の言葉。

『ポスト資本主義社会』から、
「生産性向上のための最善の方法は、
人に教えさせることである。
知識社会において生産性の向上を図るには、
組織そのものが学ぶ組織、
かつ教える組織とならなければならない」

アメリカのホールフーズを見ていても、
ウェグマンズを訪れても、
組織全体に「学ぶ風土」がある。
「教える体質」がある。

「学ぶ組織・教える組織」
“A learning and a teaching organization”

それが困難な問題を発見させるし、
それを解決させる。
イノベーションに挑戦させるし、
それを実現させる。

世の中、学生・生徒・児童は、
夏休み真っ最中。
だから家庭には身近に「学ぶ者」がいる。

そして同時に、
ロンドン・オリンピックが佳境を迎える。
甲子園高校野球も始まる。
ここにも「学ぶ者・教える者」がいる。

そんな人たちに接しながら、
そんな映像に触れながら、
私たちは仕事のうえで、
「学ぶ組織・教える組織」を意識したい。

「働きたい企業ランキング」
「働きがいのある企業ランキング」
毎年100位に入る企業、
上位にランキングされる企業は、
もれなく「学ぶ組織・教える組織」だ。

「学ぶ組織・教える組織」をつくって、
カリキュラムや場を用意し、更新すれば、
人々はおのずから学ぶ。

写真はウォルマートのバックヤード。
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休憩室ではない。

ここはEラーニングの部屋。
そして学ぶアソシエート。
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「学ぶ組織・教える組織」にはいつも、
進化がある。

8月は、仕事のうえでも、個人的にも、
「学ぶ季節」にしたい。
そしてそれを「組織の風土」にしていきたい。

第1回商人舎ミドルマネジメント研修会。
5月末に行われたが、
お陰様で大好評。
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その修了者は114名。
2泊3日の缶詰型研修会。

52週マーチャンダイジングの鈴木哲男先生、
レイバースケジューリングの高野保男先生、
計数管理の白部和孝先生、
そしてドラッカーの分身・上田惇生先生。
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もちろん結城義晴も渾身の力を込めて、
「学び・教える」。

2回の「理解度テスト」を実施。
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それから研修終了後に「課題レポート」を提出してもらう。

それらを総合評価して、
成績をつける。

大学や大学院と同じやり方。
S=秀
A=優
B=良
C=可
D=不可

相対評価ではなく、絶対評価。
これからずっと続いていく研修会だから、
その都度、評価を変えず、
絶対評価にして、一貫する。
2回の理解度テストは書き込み式を中心に100点満点。

二日目の朝行った第1回理解度テストは、
平均点69.5とまあまあの水準。
問題も比較的に優しかった。
最高点は100点、3人いた。
最低点は13点。

三日目の朝の第2回理解度テストは、
難しい問題設定にした。
だから平均点59.5、
それでも最高点は100点満点で、
これはさすがに一人。
最低点は17点。

第2回理解度テストのたった一人の100点満点者は、
平和堂の野口佳宏さん。
素晴らしい。
夜遅くまで、自習室で勉強していた。
おめでとう。

課題レポートはまず事務局二人が読んで評価し、
それから私が読み込んで、S~Dまでの採点をした。

私は立教大学大学院で、毎年、
前後期合わせて50人ほどの院生に、
講義をし、レポート課題を出す。
前期後期ともに4回ずつのレポートだから、
トータルで200本にも及ぶ。

それを読んで、評価する。
だから今回も最後に私が、
自信と責任をもって、採点した。

はじめての試みだったので、
念には念を入れ、丁寧に丁寧に、
分析・評価した。

2回の理解度テストを全体評価の50%、
課題レポートを50%として、
最終の全体評価をつけた。

とても良い結果が得られたと思う。

その結果、栄えあるS獲得者が12人も誕生した。
そのS評価者を今日と明日で、紹介しよう。

氏名のアイウエオ順。
成績順ではない。
今日は6人。

では、
第1回商人舎ミドルマネジメント研修会。
S評価獲得者。

安倍義典さん
株式会社万代
販売促進部副部長
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一色泰広さん
株式会社 いなげや
店舗企画部課長代理
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宇佐川浩之さん
株式会社丸久
経営企画室次長
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岡崎浩樹さん
株式会社 エブリイ
執行役員社長室室長
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小橋正也さん
株式会社ダイナム
第2営業部第6ゾーンマネジャー
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清水淳さん
原信ナルスホールディングス株式会社
業務システム室室長
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心から、祝福しよう。
おめでとう。

この研修会で学んだことを、
さらに学びつつ、高め、深め、
教えることにも励んでほしい。

もちろんS評価者だけではない。
商人舎ミドルマネジメント研修会のすべての参加者に、
「学ぶ・教える」を実践してもらいたいし、
「学ぶ組織・教える組織」をつくることに勤しんでもらいたい。

それが会社と社会を変革することに貢献する。

明日は残りの6人を紹介しよう。
ご期待願いたい。

さて昨日の日経新聞に、
「食品・日用品大手、
売り場奪取へPB拡大」
の記事。
有力メーカーがプライベートブランドの生産受託をする。
そんなケースが多くなっている。

2年前に立教大学大学院結城ゼミの田村直純さんが研究した。
その成果が広がっているという話。

日経は主要食品・日用品25品目の1,2位のメーカー41社を調査。
「29社がPB生産を請け負っていた」

田村さんは34品目を調査した。

中下位メーカーが受託生産するのが一般的だったPB。
しかし今や大手メーカーがPB生産する。
日経の調査では、
食品では33社中27社、
日用品では8社中2社。

製パン第1位の山崎製パンが「ローソンセレクト」。
歯ブラシ2位のサンスターが「セブンプレミアム」、
エースコックのセブンプレミアム「豚骨ラーメン」は、
「自社のナショナルブランド商品に匹敵する販売量がある」

田村論文の[結論]。
PB開発の製造メーカーは、
(1)カテゴリー市場で5位以下が一番多い。
(2)二番目に多いのは2位メーカー。
(3)三番目に多いのは、トップメーカー。

田村さんの最後の分析が鋭い。
「高寡占化業界」ほど、
PB製造においてカテゴリーシェア上位企業の受諾度が高く、
逆に「低寡占化業界」ほど、
カテゴリーシェア上位企業の受諾度が低い。

その通りの現象が広がっている。

大手小売業や共同仕入れ会社の上位10社。
2012年度のPB売上高は2兆円を超える見込み。
これは2011年度から2割も増えている。

PBに関しても、結局は、
「学ぶ組織・教える組織」が、
マーケットと業界をリードするに違いない。

欧米のケースがそれを示している。

<結城義晴>


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