立春の「愚の上の愚」とヨーク・ホールディングスの「売却先」
Everyone, Good Monday!
[2025vol④]
2025年第5週。
立春。
それなのに横浜は寒い。
何事もなくて春たつあしたかな
〈井上士朗〉
「あした」は「朝」のこと。
何事もなく立春をむかえる朝である。
それもいい。
もう一句は、小林一茶。
還暦の年に詠んだ。
春立つや愚の上に又愚にかへる
立春は旧暦の正月に近い。
新しい年が来た。
一茶は愚の上にまた愚にかえる。
自虐的なようでいて、
達観したようでもある。
私は今日も横浜商人舎オフィス。
一日中、原稿に手を入れ、
あるいは自分で書く。
そして入稿。
じっと座ってばかりはいけないので、
例によってスクワット。
⑴深くゆっくりしゃがむスクワット35回。
⑵スロートレーニング20回。
深く、しっかりしゃがんで、
そこからゆっくり立ち上がってきて、
完全に立ち上がりきらずに、
またしゃがむ。
⑶しゃがんでから速く立つスクワット10回。
ああ、しんどい。
それでも毎日3セットずつやっているので、
慣れてきて、楽しくなる。
さて日経新聞電子版。
「イトーヨーカ堂など売却交渉、
ヒューリックがKKRと連携」
㈱セブン&アイ・ホールディングス傘下の、
㈱ヨーク・ホールディングス。
イトーヨーカ堂、ヨークベニマルを中心に、
セブン&アイ・フードシステムズ、ロフト、
赤ちゃん本舗など31社。
2月末に売却の方針が出ているが、
米国投資ファンドのKKRが、
不動産会社のヒューリックと組んで、
買収提案をしたらしい。
KKRは西友の85%をもつ筆頭株主だが、
その西友株を売りに出して、
その売却益でヨークを買うようだ。
ヒューリックは、
ディベロッパー系の不動産会社として、
日本で6番目の規模の企業だ。
旧富士銀行(現みずほ銀行)系の不動産会社。
日経の情報網に入った。
ほかにはベインキャピタルと、
日本産業パートナーズが手を挙げている。
前者は米国投資ファンド、
後者は日本の投資ファンド。
昨年の1次入札を通過した3社が、
1月末までに応札した。
セブン&アイは各社の正式提案をもとに、
春までに1社に優先交渉権を与える予定。
いずれにしても投資ファンドが、
ヨーク・ホールディングスを買おうとしている。
嫌な気分だ。
いつも書くけれど、
イトーヨーカ堂やヨークベニマルの幹部・社員は、
どんな気持ちなのだろう。
イトーヨーカ堂は業績不振だが、
ヨークベニマルは問題はない。
ただセブン&アイの子会社になってしまった。
それだけで勝手に売り買いの対象にされている。
ドナルド・トランプ大統領が、
さまざまな大統領令に署名して、
カナダ・メキシコ・中国などの関税を上げる。
カナダ・メキシコは25%、
中国は10%の追加関税を課す。
アメリカ自身を加えて、
関係する4カ国でGDPが目減りする。
年間90兆円規模。
そのうち半分は米国自身が負う可能性がある。
これも日経の記事だが、
世界経済に波乱が巻き起こる。
それが日本の株価まで下げている。
ファンドにとって、
会社という商品を買いやすい状況が生まれる。
それも大いに迷惑だ。
一方で、西友の売却期限も迫っている。
何事もない立春ではなくて、
愚の上に愚にかえる立春である。
それでもわれわれはいつも、
顧客を向いて仕事をしたい。
ちいさな喜び、つくります。
ささやかな幸せ、ご提供。
あすへの希望、つむぎます。
では、みなさん、今週も、
あすへの希望を。
Good Monday!
〈結城義晴〉
1 件のコメント
個人の力が及ばないマクロな動向に翻弄される時は、どうしても徒労感や虚しさ、やるせなさに襲われます。
そういう時、救いになったのはやはり仲間たちでした。仲間たちがいたから、どうにかこうにか乗り越えてこられたと思います。