田村洋三とエコストアを語り・PCSAで乾杯の音頭をとり・「信頼の森」を確認した
暖かい師走。
今日20日の土曜日から、
本格的な歳末商戦。いざ、本番。
「失敗を恐れない」この意気込みで。
私を含めて、マスコミには責任がある。
「不況、不況」と煽り過ぎてはいけない。
もちろん深刻な経済環境と消費状況ではある。
しかし、伸びている商売もある。
インターネット通信販売。
楽天とヤフーのニ大サイト。
ともに公務員ボーナス支給直後の日曜の14日の売上高は、
過去最高を記録した。
ボーナス商戦に、ひとり勝ち。
とりわけ「楽天市場」は14日の売上高が、
一日で30億円を突破して、開設以来、最高額。
家電製品からグルメ食材までのちょっと値が張る商財が好調だった。
この現象に、どう対応するか。
店舗というハードウェアに投資を必要としない仮想店舗。
私は、実店舗と仮想店舗の融合が、
今後の有力手段という考え。
たった一つの方法に頼りたいという誘惑を、
退けなければならない。
さて、昨日、午前中、
横浜の商人舎オフィスを、
田村洋三先生が訪ねてくださった。
「エコストア研究会」座長。
店舗設計の専門家で、
『スーパーマーケット経営技術』の著書がある。
現在は、環境問題をまるでライフワークのように研究していて、
精力的に取材や執筆、講演をこなしている。
2月4日に、私たち商人舎とセミナーを開催する。
改正省エネ法施行直前緊急セミナー。
「エコストア元年09年に店はこう変わる」
来年4月から、すべての店と事業所に、
環境対策の責任者と担当者を配置しなければならなくなる。
そのための啓蒙セミナー。
ご参加のほど。
昼食時間になったので、
商人舎近くのイタリアンレストランで食事。
田村さんと話していると、
あっという間に時間が過ぎる。
二人とも、おしゃべりだから。
それも楽しい。
夕方、銀座。
パチンコチェーンストア協会拡大理事会と忘年会。
私は、失礼して、忘年懇親会だけ参加。
佐藤公平PCSA代表理事・ダイナム代表取締役の挨拶でスタート。
ダイナム・ホールディングス佐藤洋治社長が、
「信頼の森」構想をご披露された。
この世界的な経済と消費の危機の時に、
アミューズメント・ストアのイノベーション店舗が登場する。
まるで、マイケル・カレンのスーパーマーケットのよう。
私は、これは完全に「ボランタリー・チェーン」であると思う。
昭和37年。
商業界の倉本長治は本を書いた。
『チェーンストアへの道』という書名。
「チェーンストア」がタイトルになった日本で初めての本だった。
同じ年、東京大学経済学部の林周二助教授が、
『流通革命』という本を書いた。
倉本長治の本は、チェーンストアと言いながら、
アメリカの直営型チェーンストアを紹介し、
日本にはボランタリー・チェーンを推奨した。
佐藤洋治さんの「信頼の森」は、それに当てはまる。
ちなみに、林周二さんは、
「流通構造の革命的変革が時代の要請」であると説いた。
私は、いきなり乾杯の音頭。
日米のチェーンストアの現状をかいつまんでご紹介し、
「志定まれば、気盛んなり」の今年の標語で締めくくった。
その後、この協会の重鎮のご挨拶。
ニラク社長の谷口昌晶さんは、
本当にありがたいことに私のブログの大ファンで、
今年の漢字「変」と来年の漢字「化」のことを話してくださった。
トライ&トラスト社長の山田孝志さんは、
佐藤洋治さんに心酔する一人。
価格4分の一の事業展開の確かさを語った。
夢コーポレーション社長の加藤英則さんは、
今年、過去最高益を達成したことを、
控えめに語った。
PCSAの懇親会は、参加者が全員、一言ずつ語る。
全員が、まるで、自分自身に語りかけるように、語る。
それがとてもよい。
とてもよい師走の夜だった。
ニューフォーマットではなく、
集まった人々の中に、
「信頼の森」が出来上がっていた。
<結城義晴>