「ゆっくり急ごう」と「今日も一日、慌てず急げ」
Everybody! Good Monday!
2009年4月第3週です。
何度も書くけれど、いい季節。
いい季節には、いい気分で、生きましょう。
バルタザール・グラシアンの『賢人の知恵』にある。
「ゆっくり急ぐ」
4月のこの時期、「ゆっくり急ぐ」心構えが、いい。
グラシアンは言う。
「計画を練ったら計画を実行する番だ。
ただし早まってはいけない。
用心を怠らず、必要なら立ち止まってよく考えること。
もちろんあまり長く立ち止まりすぎてもいけない。
ぐずぐずしていると計画全体が止まってしまうからだ」
そのあとで言う。
「ゆっくり急ごう」
今週の気分はまさにそれ。
私の言葉でいえば、
「今日も一日、慌てず急げ」
ところで、イオンのグループ各社地域統合が進む。
個別に運営していた商品調達。
さらに経営管理から金融。
今夏、東北の4社の機能を集約し、少しずつ全国に横展開し、
最終的には、総合スーパーや食品スーパーなど、
グループ約20社の商品調達が統合される。
従来は、本社がスポット的に商品調達する以外は、
地域各社が地域ごとに仕入れしていた。
つまりイオンのグループ化は、
資本とトップマネジメント人材のレベルであったものが、
商品と管理のレベルに一歩、進むというわけ。
まあ、当たり前といえば当たり前だが、
いよいよ本格的な規模のメリット獲得の段階に入った。
成果としては、まずは東北で10億円超のコストが削減される見込み。
ダイエーも、不採算店舗の閉鎖と子会社の統合を進める。
こちらも第一ステップを終了し、
本格的な収益体質への転換を図る。
やがては、イオン・グループとしての統合に向かう。
ここで、ピーター・ドラッカーの言葉。
「重要なのは、
あなたにできることである。
できないことではない」
英文では、
“It’s the abilities, not the disabilities, that count.”
自分にできないことは、できない。
自分にできることに、集中する。
それが「ゆっくり急げ」
それが「今日も一日、慌てず急げ」
Everybody! Good Monday!
今月の標語、
「差異が価値を生む」
お忘れなく。
<結城義晴>
[追伸]
コーネル大学RMPジャパンの4月講義録が、今日、完結しました。
「サミットのレイバースケジューリングプログラムを学ぶ」
大高愛一郎事務局長の渾身レポート。必見です。
4 件のコメント
過日 TV番組で日本マクドナルド社長の原田泳幸氏が、「業績V字回復」の秘密のインタビューに答えていました。
下記がその回答です。
①小売業の原点に戻り、QSCに注力した。
Q=品質(レシピを見直しただけでは無く、商品の作り置きやめ、注文を受けてから商品を調理する。)
S=サービスの見直し
C=クリーンネス(掃除の徹底、床・窓ピカピカに! 以前ペガサスクラブ代表の渥美俊一氏は、コンサルタントの食品小売業の売り上げが落ちた時、真っ先に実践させたのが、道路側の窓拭きだった。)
②選択と集中
●お手ごろ価格のハンバーグの安売だけではない。
●クオーターバーガーに代表される、高価格帯商品の売り込み(メタボの私も一度食べたい!)
③原点回帰(自分を見失うな!)
マクドナルドらしさの追求! マクドナルドはかつての日本人が憧れた米国文化の代表。決して日本らしくあってはならない。
100年に一度の大不況こそ「基本に戻れ!!」と思いました。
なかなかコメントできずにおりましたが、ブログは毎日、楽しみに拝見しています。
結城先生が勧められた、大高愛一郎さんのレポートを見ました。
現場に入った、実践的な素晴らしい授業をされているのですね。
うらやましい限りです。
食品スーパーの業界発展のために、ヤオコーさん、サミットさんをはじめ、
多くの企業の皆さんが、コーネルの価値を認めて協力を惜しまず、情報を開示されている。
同じ業界に働く者として、大変誇りに思います。
これからも結城先生のブログと合わせて、
大高さんのコーネルレポートを楽しみに拝読させていただきます。
いまちゃん、ほんとうにありがとうございます。
日本マクドナルドの三つの考え方。
原則のQFCの徹底、選択と集中、原点回帰。
日本マクドナルドの現状の好調さは、
きちんとした考え方に基づいていることが、良くわかります。
ありがとうございました。
店長Aさん、お久しぶりです。
きっと忙しかったんでしょうね、
そして今も忙しいんでしょうね。
その中でのご投稿、心から感謝します。
ヤオコーやサミットの考え方、本当にうれしいことです。
しかし彼らは知っています。
フローするからストックもできるのだと。
教えることは、学ぶこと。
私自身、この考え方に立っています。
それが、進化をもたらすことを信じて。
ありがとうございます。