「FOREVER21」原宿店大行列のわかりきった理由
Everybody! Good Monday!
母の日が終わって、
2009年5月第3週の始まりです。
人によっては、長い長い大型連休が終わって、
久しぶりの仕事ということもあるかもしれない。
連休のあとのお客さまの生活。
年末・年始の連休。
お盆や夏休みの連休。
そしてゴールデンウィークの連休。
そのあとの生活。
これは、決まっている。
「節約、倹約。もったいない」
今、日本国民全体のマインド。
それが、「節約、倹約。もったいない」
とりわけ今週は、この傾向が強烈。
原宿にオープンした「FOREVER21」。
アメリカ発の「ファスト・ファッション」といわれる。
そのFOREVER21の原宿店は、
オープン以来客数が増え続け、
昨10日の日曜日が1万5000人を超えた。
最高客数で大行列。
ゴールデンウィークのあとの日曜日に、
なぜ客数最大になったのか。
それは、低価格・ハイファッションだから。
そしてこの店も、現場を大切にしているから。
今年3月の、米国サンフランシスコのダウンタウン。
FOREVER21はサブプライムローン問題から始まった大不況のなか、
大繁盛だった。
最先端のホットファッション。
それが低価格で提供されている。
売場づくりも、ホットなイメージ。
忌野清志郎の「トランジスタ・ラジオ」という歌に出てくる。
「ホットなナンバー 空に消えてった」
ここでいうホットなナンバーとは、
「最新流行の曲」という意味。
ホット・ファッションは、
最新流行の衣料品となる。
最新流行のファッションは、通常、高い。
しかしそれが、安い。
だから客が、群れ、集まる。
日本では、長い行列。
しかし、この不況感の中の客は、
つい最近までの消費者とは違っている。
楽しいこと、得なことには、
「待つ」ことに、
ストレスを感じなくなっている。
もちろん、日常のコモディティの買い物には、
ショートタイム・ショッピングが不可欠。
スーパーマーケットやコンビニでは、
待たされることに、腹が立つ。
しかし、楽しいことや得なことを待つのは、
楽しい時間の一部となっている。
待って、手に入れる。
しかし手に入れたら、勘定は一瞬のうちに終わらせて、
買ったものを楽しみたいと感じる。
この顧客の要望に、FOREVER21は応えている。
そして、顧客は、コモディティの消費と、
ノンコモディティのプレミアムな消費とを、
両方、必要としている。
いつも、私が言っていること。
今週は、夏に向かって、
その顧客の変化を読み取ってみる7日間にする。
いかがだろう。
そのときにも大切なことは、
Practice comes first!
「現場第一」
現場にこそ、コモディティとプレミアムが、あふれている。
プレミアムは、ほとんどの場合、コモディティに変化する。
その変化は、現場でしか分からない。
ノンコモディティは、
一つひとつの店舗、売り場によって違うからだ。
なぜか。
ひとつ一つの店、一つひとつの売り場は、
みな、顧客が違うから。
違った顧客に対応する商品やサービスこそ、
ノンコモディティ・サービスであり、プレミアム商品である。
だからコモディティとプレミアムの両方に対応するには、
現場が第一となる。
では、今週も、Practice comes first!
Everybody! Good Monday!
<結城義晴>