夏のボーナス商戦前倒しと「父の日」に向けて
Everybody! Good Monday!
今日は、新聞の朝刊が休み。
しかし、Blog[毎日更新宣言]は当たり前に、休みません。
2009年6月第3週。
今週の結城義晴。
前半15日、16日、17日は、九州、熊本・福岡出張。
水曜日17日は、午後1時から、博多スターレーンで、
「テラオカ2009ニューバランスフェア講演」
九州・中国地方のみなさん、
無料講演会ですので、是非、
お集まりください。
生まれ故郷での講演、熱が入ります。
私の講演のたった一つの極意。
「これが人生最後だと思って、臨むこと」
今回も、
九州男児の肝っ玉をお見せします。
(これは幕末の志士・高杉新作の有名な言葉「これから、長州人の肝っ玉をお見せします」を真似たもの)
さて、先週、全国的に梅雨入りし、
天候は不安定。
雨が降り続けるという印象があるけれど、
実は、梅雨前線が日本上空に停滞して、
「雨模様」が続くのが「梅雨」。
にわか雨など、突然の雨が降る。
けして、雨が降り続けるのではない。
気分が鬱陶しいうえに、
夏のボーナスが激減する予測が目の前にある。
大企業の夏のボーナスは約20%減。
日本の8割を占める中小企業では、お涙金の支給や、
ボーナス無しなどといったニュースが流れる。
中小企業では、
2008年の夏は21.8%が賞与無支給だった。
2009年は52%がボーナス無支給の予測、
さらに従業員10人未満の小企業では71%がボーナス無しの予測。
こんな消費環境に向けて、
夏物商品のバーゲンセールは、
大幅に前倒しされる。
まず、百貨店。
百貨店の夏のバーゲンは慣例として、7月からだった。
その慣例を破って、
西武百貨店・そごうが、
6月上旬から次々に全28店で夏のバーゲンをスタート。
ご存知、セブン&アイ・ホールディングス傘下のミレニアム・リテイリング。
百貨店の中でも進取の精神にあふれている。
次いで、高島屋や大丸などは前年よりも10日以上前倒し。
高島屋は全18店で20日にセールを始める。
総合スーパーも昨年より約1週間、夏のバーゲンを早めた。
総合大型店が、早期のセール実施で、
他社からの売上げ奪取と自社の需要先取りを図る。
しかしこの前倒しは、
需要を総体として押し上げるわけではない。
本来、いま必要なのは、
「最良のベーシック」の提供。
「最良」の水準を上げつつ、切れ目なく、
「最良のベーシック」を提供し続けること。
そのうえで、潜在的な需要の発掘が望まれる。
潜在的な需要は、ふたつある。
ひとつは潜在的な消費需要。
こちらは新商品提案や新サービス提案。
新しい生活提案として、顧客は渇望している。
「下取りマーケティング」などその代表。
(本日発売の『エコノミスト』6月23日特大号に私の記事が載ります。
タイトルは、“引き算”のマーケティング――「下取り」に活路)
しかしもうひとつある。
潜在的な購買需要。
買いたいのに買えない。
購買行動における潜在性。
夏のバーゲンの前倒しは、
この購買需要に応える意味合いがある。
今週末は「父の日」。
全国的に、
その父の日に向けた商戦が展開される。
潜在的ではなく、顕在化した需要。
その重要に答える顕在化した競争。
W・チャン・キムとレネ・モボリュニュが言うように、
「ブルーオーシャンの追及こそ基本戦略だが、
レッドオーシャンも必要なマーケット」
潜在需要の掘り起こしこそ大切だが、
顕在需要への対応も必要なのです。
さあ、6月第3週。
週末の「父の日」に向けて、いざ。
Everybody! Good Monday!
<結城義晴>