RMLCでディスカウント業態論議「俄か仕立てか本物か」
日本人の平均寿命。
厚生労働省の2008年「簡易生命表」が発表され、
女性が86.05歳、
男性は79.29歳。
女性は、国別に比較すると、
24年連続世界一の長寿、
男性は、アイスランド、香港、スイスに次いで、第4位。
女性のほうが7年も長く生きる。
昨日は、農林水産省で、「高齢化」の話題が出た。
しっかり考えなくてはいけない問題であるが、
まず、日本の長寿を誇りにし、喜びにすべきだろう。
そのうえで高齢者の食品事業への就労の道をつくることが、
問題解決の一つの切り口だと思う。
働きたくない人を無理やり働かせるのはいかがかと思うが、
働きたい人には、どんどん働き甲斐を提供すべきだろう。
高齢者の知恵と力を、社会の中に、
もっともっと受け入れるべきだ。
私の懇意にしている元小学校の校長先生が、
定年退職後、横浜市の給食事業に従事されて、
本当に生き生きと仕事されていた。
私は、食品産業にかかわるものとして、
とてもうれしかった。
横浜市でもトップクラスの教育者が、
悠悠自適の生活の中で、
「食」産業に貢献してくださる。
そんな社会が、いいと思う。
さて、その農林水産省の人事異動があった。
総合食料局次長の平尾豊德さんは、
消費・安全局局長に栄転された。
まことにお目出度い。
そして総合食料局長は、
経営局長から高橋博さんが就任。
平尾さんの後任の総合食料局次長には、
水産庁漁政部長から佐藤憲雄さんが来られた。
また総合食料局流通課卸売市場長の池田一樹さんは、
平尾さんとともに、消費・安全局の畜水産安全管理課長に。
皆さん、頑張ってください。
さて、昨日は、朝から体調が悪く、
日比谷線に乗っていて、
六本木と霞が関で途中下車して、休んだ。
梅雨明けしたというのに、
来週からニューヨークだというのに、
そして8月には富士登山が待っているというのに、
これではいけない。
季節の変わり目、体調管理には、
十分気をつけよう。
皆さんも。
昨日、午後から、神谷町の商業界会館2階。
商業経営問題研究会の8月例会。
参加人数は少なかったが、
世話人のひとり『食品商業』編集長の山本恭広さんが、
メニュー①の報告者。
タイトルは、
「俄かか本物か、
”ディスカウントストア”開発ラッシュの諸相」
4月度の研究会では、中村徹さんが、
「EDLCの根拠」と題して、
商品調達面から見たディスカウントの背景を語ってくださった。
今回は、店舗開発・オペレーションの視点から、
解説、論議がなされた。
昨年のイトーヨーカ堂ザ・プライスの登場以降、
イオンのアコレ、ザ・ビッグ、
マックスバリュ中部のバリューセンター、
ピーコックストアのPマート、
ヤマナカのチャレンジハウスと、
多くの企業で、開発が進められている。
アークスやバローのケーススタディも加えられて、
その実態が、報告され、問題提起された。
1990年の『食品商業』の特集で、
当時、編集長だった私が、5つの原則を書いていたらしい。
それが紹介され、久しぶりにびっくり。
最近も、盛んに使っている「利益を上げる5つの原則」。
一 利は元にあり
二 利は売りにあり
三 利は内にあり
四 利はこの品にあり
五 利は他の品にあり
ディスカウント・ビジネスに限らず、
すべての商業、製造業、卸売り業に適用される。
私は、農林水産省では、
農業や食品卸売り業にこそ、
この5つの考え方が重要だと言っている。
この考え方に基づいて、
直近のディスカウント業態の整理が行われた。
参加者から、活発な意見が出た。
井口征昭さん。
山口紀生さん。
杉田幸夫さん。
小林清泰さん。
加藤勝正さんと品川昭さん。
高木實さんと中西彰さん。
結論は、高木實さんの一言だと、私は思う。
「ディスカウントは、
お客様から信頼されなければ成功しない」
経験に裏打ちされた貴重な発言だと、感服。
私は、石もて追われても、誹謗中傷されても、
ウォルマートのサム・ウォルトンのように、
「安売りこそ私のできる唯一の社会貢献」と、
考える経営者でなければ、
こういった業態は成功させられないと思う。
最後の勝利の女神は、そんな人たちにしか、
微笑まない。
とても厳しいけれど。
議論の詳細は、
このホームページ「商業経営問題研究会」のブログで報告される。
お楽しみに。
さて、メニュー②は、世話人・高木和成さんから、
「最新RMO通信からの問題提起」
日本スーパーマーケット協会10周年のこと、
さまざまな協会の協力関係づくりのことなど、
この道のプロ・高木和成らしい問題提起。
感謝します。
学んで、考える。
議論して、考察する。
楽しい。
人間に生まれて、良かった。
体調は、いま少しだったが、
いい日だった。
<結城義晴>