コーネル・ジャパン卒業旅行記⑤マンハッタン漫遊
7月28日、夕方6時、帰国しました。
コーネル大学RMPジャパン第一期生全員、無事。
副学長と事務局長も、無事。
しかし、ブログは現地時間7月26日、
ニューヨーク・マンハッタン。
ノボテルを朝9時に出発し、
フード・エンポリアムの最新店へ。
地下一階と1階の2フロア店舗。
500坪弱の店で、地階は旧態依然。
1階をリニューアルし、惣菜・デリを中心に、
コンビニエンスなニーズ対応の売り場とした。
イートインのコーナーが、道路側に面して明るく、
朝食、昼食に対応している。
アメリカには、日本の流通業のなかの機能としてのコンビニがない。
だから、大都市の真ん中や高級住宅街で、
コンビニ機能を担うフォーマットがつくられる。
それがこのフード・エンポリアムのリニューアル1階部分。
フード・エンポリアムは、A&Pの傘下にある。
アップグレードタイプの店。
そのアップグレードのなかでも、さらにアップスケールを狙った。
次は、ユニオンスクェアのトレーダー・ジョーズ。
おなじみの店。
どんなツアーでも、どんなエリアでも、
トレーダー・ジョーズがあれば、
必ず入ってみることをお勧めしたい。
「安心・安全」「健康・環境」と「低価格」
この二つのコンセプトを実現させるために、
品揃え限定、プライベートブランド開発を徹底させる。
これがトレーダー・ジョーズの基本戦略。
続けてホールフーズマーケット・バワリ―店。
ホールフーズも、「あれば必ず」組。
この不況で、ここ10年ほどの成長は見られない今期だが、
オーガニックとナチュラルは、ブームではない。
200億ドル、2兆円を超える巨大マーケットが形成されている。
そのど真ん中にホールフーズが存在することは、
誰も否定できない事実である。
しかし日曜日の午前中、
1階部分の売り場は、がらんとしている。
この店は2階があって、
ここに非食品やフードサービスを入れているが、
そのフードサービスの回転寿司にはさすがに客はいない。
しかし、コーヒーショップやサンドイッチのファストフードには、
行列ができている。
スーパーマーケットが外食サービスを飲み込んだ店となるのは、
もう当たり前になってきた。
スピーディに必須の3店舗を訪問したら、
簡単に観光と、そのあと自由行動。
まず、9・11のグランドゼロへ。
あの惨事の場が、観光スポットになってしまっている。
それは不思議な気分だが、この事実を忘れてはいけない。
いまだ、イスラム教圏との根本問題は、
なんら解決されていないことを、忘れてはいけない。
そして、マンハッタン南端のバッテリーパークへ。
要塞をはいっていくと、海辺に出て、
フランスから寄贈された自由の女神が見える。
そこで、お決まりの記念写真。
ここで、集団行動はおしまい。
各自、好きなところへ、
好きな仲間と、あるいは一人で、漫遊。
野球小僧だった飯塚正彦さんは、
ひとり、新装なったヤンキースタジアムへ向かった。
私たちは、五番街を歩いて、
アバクロンビー&フィッチへ。
世界中から圧倒的な人気を誇ったアバクロも、
今年は、毎月、前年対比マイナス20%以上を記録。
その絶大なる人気に陰りが見えてきた。
この五番街の店も、入店を行列で待たせることなく、
スイッと入った。
しかしエキサイティングな店と商品。
アバクロは、まだまだ、一定の人気を持続するに違いない。
さて、アバクロからセントラルパークを歩いて、
メトロポリタン美術館へ。
この絵、誰の作かわかりますか?
パブロ・ピカソの「Woman in white」
1923年制作。
こちらは、フェルメール。
「窓辺で水差しを持つ女」
1662年から1665年ころの作品と推定されている。
メトロポリタンに初めて来たのが、1979年。
あまりゆっくり見たことがないが、
コ―ネル・ジャパンの卒業旅行だけに、
好きなものを観た。
後ろ髪惹かれつつ、メトロポリタンをあとに。
一度ホテルに戻ってから、着替えて、
「モートンズ」へ。
ステーキレストラン。
最後の晩餐。
乾杯の音頭は、小苅米秀樹さん。
級長の大田順康さん、副級長の大久保恒夫さん欠席のため、
ジーン・ジャーマン・カップ第1回優勝者の小苅米さんが乾杯の音頭。
そして全員で乾杯。
気分がいい。
前日夕方から、吉野邦夫さんが合流。
ウェグマンズのカテゴリー・マーチャントとして大活躍。
バスの中でも、この最後の晩餐でも、
いい話をたくさん、してくれた。
ウェグマンズのバイヤーは、この不況対策として、
80%の仕事をコモディティ・グッズに費やしている。
4半期ごとにサプライヤーのトップに会って、
さまざまなコラボレーションを考え出している。
吉野さんもその先頭に立って仕事している。
良い仕事をする人間は、いい顔をしている。
顔を見ればそれは、すぐに分かる。
吉野さんに感謝。
さて、メインディッシュ。
担当の女性が、どのステーキにするか、
サンプルを持ってくる。
多くの人が選んだニューヨーク・カット。
この分厚さ。
私はもったいないけれど、残した。
食事が終って、デザートに移るところで、
全員で記念写真。
みんな満足そう。
そしてスぺシャル・イベント。
大高愛一郎事務局長へのお礼のカード進呈。
大高さんは、ご存知、コーネル大学MBAの卒業生。
今年1年間、ボランティアでご協力くださった。
そして第1期生とともに。
コーネル・ジャパンを卒業する。
8月から会社も、三井物産に移籍して、
心機一転、仕事に邁進する。
もしかしたらコーネル大学RMPジャパンで、
一番勉強した組に入るかもしれない大高さんは、
コーネル・ジャパンに大きな功績を残してくれた。
心から感謝。
私の「贈る言葉」は、
「愛とは、
限りなき
無私である」
愛一郎さんからもらった「愛」を、
私たちコーネル・ジャパンは大切にしなければいけない。
そして最後の言葉。
一人ひとりが、日本の食品産業の、
そして日本社会のリーダーになってほしい。
それだけです。
あとは言葉にならない。
<結城義晴>