セブン-イレブンに求められる社会的マーケティング・イノベーション
64年前の今日、
広島に原爆が落とされた。
決して、忘れてはならない事実。
そして今、自分の周りに平和があることを、
感謝する日。
平和だから商業が繁栄する。
戦況のなかの商業と比べたら、
不況など、なんのことはない。
さて今日から2日間、私の夏休み。
富士山に登る。
明日の朝の富士山頂からのご来光。
このブログの読者の皆さんに、
写真でお届けする予定。
お楽しみに。
ただし携帯電話からのもので、
富士の雄大さは描けない。
カメラマン結城義晴の写真は、
今週の土曜日8月8日から順次、お届けの予定。
さて、セブン-イレブン・ジャパン。
昨日の5日、排除措置命令の受け入れを公正取引委員会に報告。
公取委からの回答となる改善策の柱は、
値下げの手順を決定し、加盟店に示すこと。
その中身は、主に2点。
①値下げは販売期限の1時間前を目安に始める。
②仕入れ原価を下回る価格で加盟店が販売した場合には、
損失は加盟店が負担する。
ただし、例外的に不測の事態が発生した場合、
本部が一部を負担する場合もある。
セブン-イレブンは、コメントを発表した。
「加盟店との信頼関係をより一層強固にするよう経営努力を続ける」
加盟店に対して、値下げの手順を定めたガイドラインの説明を始めた。
一方、セブン-イレブン・ジャパンの加盟店オーナーの一部が、
労働組合を設立し、設立大会を開催。
オーナーが労働組合結成というのも違和感はあるが、
これは、「フランチャイズチェーン法」の制定を目指すもの。
コンビニエンスストアとそのフランチャイズチェーンのシステムに、
決定的な時代の分岐点がやってきている。
コンビニエンスストア業界には、
一堂に会する機能がない。
「コンビニ協会」がない。
わずかに日本フランチャイズチェーン協会のなかに、
コンビニ部会があるだけ。
これでは、コンビニエンスストアの問題点が浮かび上がらないし、
さまざまな議論も展開されにくい。
世間知らずになってしまうし、
業界全体が政治的ノンポリになりやすい。
それはコンビニ・オーナーの労組結成などにつながった。
今日から、セブン-イレブンは、
おにぎり値引きセールを始めた。
100円でおにぎりを売りまくる。
セブン-イレブンは、商売には、極めて熱心で、
積極的だ。
しかし、社会性は、残念ながら、希薄だ。
それが、最近、問題として噴出した。
マーケティングの段階的概念。
①生産コンセプト
②製品コンセプト
③販売コンセプト
日本の小売業には、いまだ、
販売さえ上手にすればいい、といった考え方が強い。
そのために、商品が大切だし、
それを生産する仕組みも重要だ。
しかし、④マーケティング・コンセプトが登場し、
セブン-イレブンは、「消費者心理学」を導入して、
どこよりも巧みにマーケティング展開を図った。
ただし、⑤社会マーケティング・コンセプトが、
最終段階として登場する。
現在は、まさしくこの段階だ。
ドラッカーは『マネジメント』のなかで言う。
「企業の目的は、顧客の創造である。
従って企業は二つの、そして二つだけの基本的機能を持つ。
それがマーケティングとイノベーションである。
マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす」
そしてマーケティングも革新される。
いま、社会的マーケティングへと、
イノベーションが進んでいることを、
知らねばならない。
<結城義晴>