結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年08月25日(火曜日)

荒井伸也さんと対談し大久保恒夫さんと熱談した幸せな日

昨夜は大変でした。
紙の媒体と違って、インターネットは、
とても便利である反面、
おおもとのシステムが故障したり壊れたりすると、
いっぺんに全体がストップしてしまいます。
だから二重三重の防御態勢を敷いておかねばなりません。

商人舎のホームページもすぐに復旧しましたが、
まだまだ復旧途中です。
ご不便をおかけします。

さて、昨日は、午後から、
東京・新宿のローズガーデンホテル。

商人舎と商人ねっとの共同企画。
CDオーディオセミナー「知識商人登場」の収録。
1
これほど「知識商人」の言葉がふさわしい人はいない。
荒井伸也さん。  
ペンネームは、安土敏さん。
(もうおひとりあげるとしたら、故上野光平先生だろうか)

ご存知、サミット㈱の元社長・会長にして、
この会社の中興の祖。

住友商事からの出向社員時代から、
会社を立て直し、エクセレントカンパニーに育て上げた。

すごいのは、その荒井さんがサミットを去ってからも、
サミットは荒井イズムを貫いて、
エクセレントカンパニーの評価を続けていること。

現在の社長・田尻一さんももちろん荒井門下生。
田尻さんは、荒井イズムを進化させつつある。

このシリーズは12回終了して、
丸1年。

2年目に突入して、さらにパワーアップを願って、
ご登場いただいた。

テーマは、
「スーパーマーケットの社会的機能」  

2時過ぎに始まって、90分。
休憩も取らず、一気に語りきってくださった。

今回の「知識商人登場」は、これまで以上に、
聴きものです。

何事にも、ハタラキとカタチがある。
スーパーマーケットというビジネスにもハタラキがあって、
だからカタチがある。

そのハタラキから、ビジネスを組み立て、
見直し、検証していけば、
カタチもはっきりしてくる。

そしてこのハタラキとカタチがしっかりしたビジネスは、
社会的機能が明確だから、
成長を続けることができる。
スーパーマーケットの社会的機能は、
内食材料提供業である。  

荒井さんの話は、いつも筋が通っている。
2

日本人は、古くは中国から知識の体系として様々なことを学んだ。
明治維新以後は、欧米から学んだ。

だから知識を体系として取り入れ、
それをそっくり模倣することにたけている。

しかし、本来のハタラキからものを考えてみなければ、
日本の実情に合わないことが多い。

スーパーマーケットもその一つだった。

だから荒井さんはそれをした。

「知識商人」が「知識の体系」を否定するところが、
私にはとても面白かった。

全面否定ではない。
知識の体系といわれ、そう思い込まれているものをも、
疑ってかかれ、ということなのだ。

荒井さんは、小説家としても、評論家としても、
一流となった。

それはなぜか。

「いつも崖っぷちにいたから」
「良き誤解者に恵まれたから」  

それが、荒井伸也であるとともに、
安土敏であるこの人をつくった。

私は、㈱商業界入社直後にお会いして、
一度で意気投合。
それ以来の32年のお付き合い。

「小説・スーパーマーケット」の初出「他人の城」の、
覆面作家と編集者としての関係、
サミットという企業の経営者と取材者としての関係、
人生の師匠と弟子としての関係、
最近ではゴルフの好敵手としての関係、
さらにコーネル大学ジャパンの副学長と首席講師としての関係。

これほど、私の人生に影響を与えた人はいない。
私が、商業ジャ-ナリストを続けてきたのは、
荒井さんが、「この世界に骨をうずめよう」との固い意志を持っていたからだ。

だから商人舎発足の会では、主催者代表としてご挨拶を頂いた。

そんな荒井さんとの対談。
心から、私は楽しんだ。
3

最後に荒井さんが言った言葉。
「商売十訓は、素晴らしい」。
「損得より先に善悪を考えよう」こそ、
最も大切な考え方です。  

私は、本当にうれしかった。
荒井さんのスーパーマーケットに対する愛に溢れた対談だった。

心から感謝。

その後、急いで、品川へ。
㈱フランチャイズアドバンテージへ。
代表取締役社長の田嶋雅美さんはじめ幹部の皆さんと面談。

㈱成城石井社長の大久保恒夫さんのお引き合わせ。  

この会社は「作業システムの改善」をコンサルティングテーマとしている。

私は、この切り口は、極めて重要だと考えている。

成城石井におけるオペレーション改革の実態を、
プレゼンテーションしていただいて、大いに感心。

その後、銀座で食事。

NHK製作局の末次徹さんが加わって、
銀座ブルガリの最上階のイタリアンレストラン。
4
大久保さんの行きつけのお店。

楽しいひと時。

大久保さんが、NHKの「プロフェッショナル」に出る。
10月下旬のこと。

末次さんはその取材。

私と田嶋さんは、取材のお手伝い。

おいしいシャンパン、おいしいワインが、
おいしい料理と相まって、
全員が饒舌。

楽しい夜だった。

大久保さんも、小売業の仕事を心から愛している。

私は、それが嬉しかった。

大久保さんは、コーネル・ジャパン第一期生。
だから「コーネリアン」と呼ばれる。

その大久保さんに、第二期の講師をお願いした。
もちろん快諾。
二講座を担当してくださる。

今日は、商業を愛する「知識商人」お二人と、
時間を楽しんだ。

「知識商人」が商業の現代化を成し遂げる。
私はますます、意を強くした。  

<結城義晴>


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