結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年09月05日(土曜日)

トヨタ「プリウス」460%と低価格/軽自動車10カ月連続売上げ減

朝日、読売、日経ともに、
一面は民主党人事。  

岡田克也幹事長の外務大臣内定、
菅直人代表代行は国家戦略局担当相兼党政調会長。
先に発表した小沢一郎党幹事長を含め、
人事の骨組みを固めた。

岡田元幹事長を、ちょっと外側においた感じ。
もう少し「修行せよ」という意図とともに、
「まだ世代交代は早いよ」とのメッセージか。

このあとは経済産業大臣、財務大臣など、
重要閣僚を決めることになるが、
私は、農林水産大臣、厚生労働大臣と消費者庁長官に、
適任者を当ててほしいと思う。

国民の生活に直結する行政府であり、
それが日本の内需拡大にも直結するからだ。

さて、8月の新車販売ランキング。  
第一位は、トヨタの「プリウス」。  
3カ月連続で首位。
第二位は、スズキ「ワゴンR」、
第三位は、ダイハツ工業「ムーヴ」
と、
軽自動車が並ぶ。

これは、日本自動車販売協会連合会の普通車と、
全国軽自動車協会連合会の軽自動車の統計を合わせたもの。

ご存知、ハイブリッド車でエコカーの「プリウス」。
一昨昨日にお会いした電通の土井弘さんもプリウスに乗っていた。

8月の販売台数は2万1669台で、前年同月比460.3%。  
しかし7月が2万7712台だったから、6000台ほど減った。

消費トレンドを背景にした「最良のベーシック」が、
低価格商品を抑えてトップになったということ。
もちろんここには、エコカー減税という「自民党の政策」があった。

おかげで、トヨタ自動車全体の8月の国内新車販売数は、
13カ月ぶりに前年同月を上回った。

追い打ちをかけるように、メルセデス・ベンツ日本法人は、
輸入車初のハイブリッド車「Sクラス ハイブリッド ロング」を発売。

この「Sクラス」はベンツの最上級シリーズ。
競合するトヨタ・レクサス最上級よりも105万円安い。
といっても、税込みで1405万円。
エコカー減税の対象となるし、
輸入車初の自動車重量税、自動車取得税100%免税。

この車が売れるかどうかは分からないが、
アッパーグレード商品が市場に投入されていることは、
知っておかねばならない。

もうひとつ、重要な指標がある。
8月の軽自動車新車販売の総台数である。
軽自動車は前年同月比5.1%減の11万0287台。  
10カ月連続のマイナス。

低価格商品が、すべて売れているのではない。
軽自動車という車の低価格商品自体は、
10カ月連続で売上げ減少中なのだ。

顧客の「節約、倹約。もったいない」の心持を知ることは、
極めて大事。

しかしそれが「安売り」に直結するものではない。
「節約、倹約。もったいない」=「安売り」ではない。  

ダイエーは今日9月5日から、
880円のジーンズを発売する。  

従来の半額以下の低価格。
中国で生産したプライベートブランドで、
紳士、婦人、子供用を合わせて年間約50万本の販売計画。
イオンは先行して、880円のジーンズを発売しているが、
どちらもファーストリテイリングの低価格ブランドを意識している。
「ジーユー」。
だからジーユーの990円ジーンズを、110円下回る。

売れてはいるそうだが、
しかしこれ、いかがなものか。

ファーストリテイリングは、「ジーユー」を、
低価格戦略の「ブランド」と位置づけている。

しかしユニクロでは、3990円のジーンズを品質改良しつつ量販している。

イオンもダイエーも、ジーユーをターゲットにするならば、
990円で、ジーユーよりもよい品質を模索するべきではないか。

軽自動車全体では、10カ月連続で売上げ減なのだ。

さて昨日から、
立教大学大学院「結城ゼミ」の2度目の合宿。  
立教新座キャンパスにある研修所に来ている。
1

埼玉県新座市のキャンパスには、
観光学部と福祉学部、中学・高校がある。

そのキャンパスの隣に、「太刀川記念交流会館」がある。
3

多彩な交流活動を目的とした施設で。
4

一泊2500円。
5

内部は、モダンなつくりで快適。
1

その会議室を借りて、研究・討論・執筆。
7
この日は、結城ゼミの貸し切り状態。

昼食は、ホールで。
8

今回は、清里以上に、成果が上がった。
2
結城ゼミメンバーは、
右から、柿沼将人さん、名古屋文彦さん、
そして星山朋子さん、田村直純さん、高橋修一郎さん。

一人ひとりのテーマは違う。
しかし全体のテーマには、ひとつのトーンがあって、
それが現代のビジネスデザインの特徴を示している。

一言でいえば、コモディティとホスピタリティ。
その底流に、イノベーションとマーケティングが横たわっている。

物事の本質を見極めるには、
集中しなければいけない。

合宿は、集中するところ。

集中は、選択をもたらしてくれる。

<結城義晴>  


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.