「高齢化社会」ではなく「長寿社会」と言おう。
今日は、13日の金曜日。
今日このホームページで「林廣美の今週のお惣菜」
アップされました。
「杉山昭次郎の仙人エッセイ」も、
新作がNEW! になっています。
それから新ニュース。
「有機農法ぼちぼち日記」がリンクされました。
鈴木由紀夫の田舎へゴーゴー!
鈴木さんは、元『月刊コンビニ』編集長にして、
㈱商業界経営管理本部ゼネラルマネジャー。
新潟県佐渡で、農業を始めた元出版社幹部の面白おかしい奮闘記。
お楽しみください。
さて、13日の金曜日に、
バラク・フセイン・オバマ大統領、来日。
そのアメリカ合衆国の10月の失業率は10.2%。
二桁になった。
アメリカも「大変な時代」は続く。
日本では、昨日、平成天皇即位20周年を祝う式典。
皇后陛下の言葉のなかに印象的なところがあった。
「高齢社会という言葉は、何か、
問題としてばかり取り上げられることが多いようですが、
高齢者の多い国や社会は、望ましい社会のはずです」
こんな内容だったと思うが、
とても大切な指摘。
だから「高齢化社会」ではなく、
「長寿社会」と言うことにしよう。
全員が全員、賛同するに違いない。
森繁久弥さんは、
「生きている者は皆、辛い」と言ったが、
それでも96歳まで生きて、大往生。
「長寿社会」の典型的な生き方を演じてみせた。
政治と行政も、忙しい。
行政刷新会議の「事業仕分け」。
テレビ放映されたパフォーマンスは、小気味いい。
映画やドラマを見ているようだ。
しかし、現実は、映画やドラマとは違う。
「事業の仕分け」は、れっきとした実務だ。
実務にしては、ドラマティック過ぎる。
それでも国民は、この変化を、
国政のイノベーションとは、
とらえているのだろうと思う。
商業の世界は、もう年末をとらえて、
「早仕掛け」のオンパレード。
百貨店は、すでに冬物衣料の「セール」に入り、
イトーヨーカ堂は、
歳暮商品の早め注文15%引きアイテムを8割増やした。
早め早めの仕掛け。
しかし、どうだろう。
ウォルマート副社長のジョン・フレミングの見立て。
「今年の年末商戦は、
厳しくて、本格化が遅い」
早仕掛けが、いつもいつも、
功を奏するとばかりは言えない。
その年その時期、ジャスト・ミートの、
タイミングは異なる。
だから商売は面白い。
だから知識商人の出番がある。
さて昨日は、商人舎オフィスで仕事、仕事。
午後、東京・両国へ。
第一ホテル両国で、デンカポリマー主催の講演会。
このホテル、東京都墨田区横網1丁目にある。
タイトルは「食品流通業の大変化とイノベーション」。
現在の私の関心事は、
「寡占から複占へ」と「ニッチの多様化」。
(1)「寡占」とは少数の供給者が、
ある一定の市場のほとんどを支配し、
互いに競争している状態。
(2)「複占」とは、
二者によって市場のほとんどが支配されてしまう状態。
ここでいう「ほとんど」が大切。
その中で進むのが、
(3)多様なニッチ(Niche)化
私が今現在やっているジャーナリスティックな仕事は、
完全なるニッチ。
一方で、巨大メディアがある。
朝日新聞、日経新聞、読売新聞は、
「あらたにす」という三者共闘サイトの展開で、
四番手以下を振り落とす作戦に出ている。
寡占から複占を窺う。
その間の中途半端なメディアが、
みな、淘汰される。
ニッチは、いかに専門性を高めるか、
その専門領域で、社会的信頼性を獲得するか。
そんな意味がこもった講演だった。
熱心に聴講していただいた。
心から、感謝したい。
講演会の後は、懇親会。
この懇親会は、変わっている。
余分な挨拶や乾杯の発声など、
形式的なことが一切ない。
まさしく、ひたすら「懇親」する。
それがとても新鮮で、良かった。
他と違うことをする。
それでいて顧客に喜ばれる。
それがイノベーション。
「イノベーションとは、
顧客にとっての価値の創造である」
<ピーター・ドラッカー>
早め早めとエスカレートする年末プロモーションのトレンドに対して、
じっと我慢し続けて、タイミングを計る。
そして一挙に大展開する。
これも、ニッチのイノベーティブな試み。
その私の懇親の一部。
全国プラスチック食品容器工業組合事務局長の金澤信夫さん。
この専門分野の権威。
左は、ご存知、商人舎エグゼクティブ・プロデューサー松井康彦。
8月末に㈱商業界取締役営業統括を退任したら、
もう、ある会社の社長ポストの口が来た。
受けるかどうかは、ご本人次第。
右が、中島水産㈱小売営業本部小売企画部長の田中修さん、
左は、㈱石本常務取締役の遠藤浩充さん。
そして、この世界の重鎮・㈱川和代表取締役の川和弘行さん(右)。
私の左は、デンカポリマー㈱常務取締役営業本部長の伊藤次郎さんと、
関東第一営業部部長の富岡和秀さん。
墨田区横網の第一ホテル両国にも、
冬の気配が迫っていた。
自分の生き方を貫く。
自分独自の考え方を求める。
そして「長寿社会」が出来上がる。
この方向に進んでいるとしたら、
現在の不況の中の日本も、
決して悪くはない。
「長寿社会」の中で、
今月の商人舎標語は活きる。
朝に希望、昼に努力、夕に感謝。
<結城義晴>