立教・結城ゼミの沖縄卒業旅行とTPPの「消費者視点」の優先
『月刊商人舎+商人舎magazine』
プレ創刊号が昨日オープンしましたが、
今日は朝からお申し込みが続きました。
ありがとうございます。
プレ創刊号としたことには、
理由があります。
紙の『月刊商人舎』は、
私も30年以上の経験がありますから、
まったく問題はないのですが、
網の『商人舎magazine』は、
インターネット上のサイトです。
どんな不具合が生じるか、
予想がつきません。
したがって、1カ月間を、
試用期間としてその不具合への対応を図り、
あらためてグランド創刊を、
5月10日にさせていただこうと考えたわけです。
今朝から、インターネットでお申込みいただきましたが、
そのなかでやはり、若干の不具合が生じました。
申し訳ありません。
すぐに対応し、
改善を図りました。
現時点でお申し込みの皆さんには、
紙の『月刊商人舎』4月号は、
お手元に届きません。
5月10日号からです。
しかしそれでも、お申し込みの皆さんには、
1カ月間の『商人舎magazine』を、
無料で閲覧できる特典を差し上げます。
いま、申し込めば、
13カ月の閲覧が可能となるわけです。
ただし、試用期間ですので、
不具合が起こる可能性もあり、
また、商人舎magazineのコンテンツも、
いまだ構築中です。
ご容赦ください。
そのための「プレ創刊号」でもあり、
だからの「特典」ということにもなります。
それでも、こんなにお申し込みをいただいて、
心から感謝しています。
ますます内容、システムともに、
充実させねばならないと、
商人舎編集部一同、
気力にあふれています。
志定まれば、
気盛んなり。
〈吉田松陰〉
さて、私はいま、
沖縄県那覇市。
立教大学大学院結城ゼミ第4期生の卒業旅行。
昨年の第3期生は台湾の台北に行った。
今年は沖縄県那覇市。
朝10時に羽田を発って、
午後1時過ぎに那覇空港に到着。
すぐにレンタカーを借りて、市内の国際通りへ。
そして腹ごしらえはステーキ。
ステーキハウス88。
2階に上がると、狭いドア。
そして昔懐かしの喫茶店のような店内。
厨房からはいい匂い。
このマークがある店は、
米軍関係者も安心して来店できる。
「A」マークは、
Approved[承認済み]のA。
米軍から承認された店という意味。
私たちが注文したのは、
もちろんランチ・ステーキ。
1250円也。
アメリカ人が満足する本場の肉と焼き方。
焼き具合はミディアムレアを頼んだが、
これぞミディアムレア。
日本のレストランは、
ミディアムレアがミディアムくらい、
レアがミディアムレアくらい。
要は焼き過ぎ。
それがこの店は、
正真正銘のミディアムレア。
マンゾク。
レジには有名人の色紙サインが飾られていた。
おもしろいのは、
ドルでも支払いができること。
私は先週帰国したばかりで、
財布の中には200ドルほど入っていたが、
日本人はドルでは勘定してもらえず、
残念。
1ドル85円なのに。
その後、市場本通りを視察。
ものすごい商店街。
中に、有名な公設市場。
那覇市第一牧志公設市場。
こんな商品まで。
〈詳細は帰浜してから、
『商人舎magazine』のWeekly Specialに、
掲載する予定〉
私たちは、塩専門店を訪れた。
有名な「塩屋」(マース・ヤー)。
そこで写真。
結城ゼミ&高岡ゼミ・堀田直樹さん。
沖縄の卒業旅行、
日曜日まで続く。
乞う、ご期待。
さて、今日からマスターズトーナメントが始まる。
男子ゴルフ・メジャー第1戦。
場所はアメリカ、オーガスタ・ナショナルGC。
タイガー・ウッズ完全復活が話題に上るが、
世界ランキング第2位ロリー・マキロイ、
サウスポーのフィル・ミケルソン、
日本からは石川遼、藤田寛之に期待がかかる。
沖縄でゴルフもする私にとって、
おおいに楽しみだ。
さて、日経新聞の夕刊に、
「TPP参加、米と合意」の記事。
環太平洋経済連携協定(TPP)交渉。
事前協議で大筋合意し、明日の12日、
合意文書を発表する。
これに関して、
昨日の日経新聞『大機小機』。
タイトルは、
「TPPに必要な消費者の視点」
この視点、私は、
まったくもって同感。
TPPの交渉参加に関しては賛否両論がある。
それぞれに言い分があるが、
「両者に共通するのは
企業の収益確保である」
「自動車や電気機器などは輸出拡大を期待し、
農業関係者は農産品の輸入増大を心配する」
つまり相反する目的が含まれている。
「相手国の保護撤廃」と「日本の保護維持」である。
「これは、経常収支の黒字が勝ち、
赤字が負けという通念とも整合する」
しかし、標準的な貿易理論が説くのは、
「経常収支の均衡を前提に、
賃金や利子・配当所得と関税収入を考慮し、
消費者としての国民の利益を考える」
つまり消費者の利益最優先であること。
業界や企業の利益優先ではないこと。
保護貿易とは、
「外国製品に関税をかければ、
国内での販売価格が関税分高くなる。
それでその製品の需要が抑えられ、
国際価格が下がる。
安く輸入できるから、
日本は得をする」。
「このとき消費者の払う額は関税分だけ高いが、
その分は政府の歳入となり、
減税や歳出拡大を通して国民に戻る」はず。
「そのため総合的な便益は、
国際価格の動きが決める」
保護貿易とは、
「外国製品を買い控えて国際価格を下げ、
その輸入支払い分を稼ぐために
必要な国産品の輸出量を減らす政策」。
「海外に渡す国産品が減れば、
国内で使える量が増え、
消費者の生活が豊かになる」
TPP反対派の論拠がこの思考回路。
このように損得をすべて考慮しても、
日本のある程度の保護継続と、
相手側の保護撤廃が望ましいことになる。
しかし「国内で使える国産品が増えて
消費者が得をする」という理屈は、
現実に合わない。
「需要不足の現状」があるからで、
この状況のもとでは、
「国産品の購入は増えず、
物余りが拡大する」。
「結果的に景気が悪化すれば、
人々の生活は逆に苦しくなる」
さらに、たとえ、
「輸入を減らし輸出を増やすこと」がうまくいきすぎて、
日本の経常収支の黒字が拡大しても、
これがまた円高を呼んで、
結局は輸出が減少する。
「円高を避けながら販売を伸ばすには、
内需拡大しかない」。
コラムニストは強調する。
「TPP交渉において、
企業の立場だけでなく
消費者の立場で考えることが
重要だ」
「消費者が喜ぶ外国製品の輸入を促進する」
「円安を導くから国産品の需要も増える。
内需拡大で新産業が育つ環境も整い、
産業構造の転換も容易になる」
「商品の種類も増えるから消費者も喜ぶ」
「内需拡大による雇用増加で、
景気も上向く」
この論法がコラムニストの主張。
私は小売りサービス業に立脚して、
モノを考え、論じている。
常に消費者が喜ぶことが、
内需を拡大させ、
それが先進国共通の経済対策だと思う。
沖縄に来ていると、
不思議な感覚に襲われる。
日本国内に居ながら、
外国に来た気分。
やがて環太平洋は、
日本本土と沖縄のようになってゆく。
そのとき、TPPは重要な役割を果たす。
いちばん重要なのは、
「消費者の視点」である。
ジョンFケネディのコンシューマー・ドクトリンである。
〈結城義晴〉