大阪高裁・成田裁判長の「違憲判決」の勇気に元気づけられ、さあ「祭りの本番」へ
大阪高等裁判所の成田喜達(きたる)裁判長。
国政選挙の1票の格差が地域によって2倍強に開く事実を、
「憲法違反」と判決。
過去の最高裁では、
「衆院選で3倍未満、参院選で6倍未満の格差」ならば、
「合憲」とされてきた。
この最高裁判例を覆した判決。
全く妥当な決断。
1票の重さを平準化すべきことは、
民主主義の根本。
法の下に国民は平等である。
憲法はそれを定めている。
ところが、最高裁まで、
参議院での6倍格差をも、
当たり前としてきた。
勇気ある判断に拍手を送りたいし、
こういった勇気が、
来年こそ重要になってくる。
商人もビジネスマンも、
勇気が要求される時代となった。
その勇気の「差異」が「価値」を生む。
さて11月の商業販売統計速報。
この年末際の時期に11月の数字を聞いても、
「それどころではない」といった気分だろうが、
経済産業省の28日の発表。
小売業販売額は前年同月比でマイナス1%。
ただし、この小売りには自動車も含まれる。
その車の売れ行きは前年同月比プラス21.1%。
こちらはトヨタのプリウスをはじめとした環境対応車が貢献。
ちなみに飲食料品は4.1%マイナス。
卸売業の販売額はマイナス18.7%。
小売業に比べて、ひどく落ち込んだ。
全業種中伸びたのは、医薬品・化粧品で3.4%のプラス。
抗インフルエンザ薬やマスクが売れた。
さて、もう年始商戦に手が打たれた。
先鞭をつけたのはイトーヨーカ堂。
1月1日からの三が日。
「お年玉増額セール」と称して、
キャッシュバックセールを実施。
衣料品と住関連用品ほぼ全品に関して、
購入金額の5%から30%を現金で還元。
現金を、特設レジで返金する。
主婦にとっては「自分へのお年玉」なのだろうし、
それがイトーヨーカ堂得意の「心理学」だろうが、
私は、はっきりいって、感心しない。
なんというか、あまり上品ではない。
担当者や責任者は、もう必死で、
なんとか会社のために実績を上げようとしているのだろうし、
それはそれで、商人としての一つの手立てだろう。
しかし、このキャッシュバックの常態化。
私なら、避けたい。
顧客に返金するならば、
最初から商品を、ギリギリの価格で提供する。
それが「真の商人」のやり方だと思う。
いかがだろう。
倉本長治は言った。
「不況は商人をきたえる」
不況によってきたえられる商人とはどんな存在か。
不況によってきたえられる商売とはどんなものか。
それを常に自問しつつ、仕事に励みたい。
ひたすら顧客のことを考えて、
自分の商品やサービスに、
すべてを込める。
商品やサービスがコモディティ化しているから、
キャッシュバック・セールが繰り返される。
わからないことではないが、
ここに商人としての「意志」が表れる。
私なら、正論を、商売で表現する。
それが不況にきたえてもらう商人の生き方だと思う。
昨日、㈱成城石井・大久保恒夫社長と話したら、
顧客が少しずつ戻ってきたという。
正しく判断し、
正しく計画し、
正しく実行すれば、
「際」には顧客は、
年始のための集団購買行動をとる。
地方商業は、もっと厳しい。
これまでの「じっと我慢」が、
ここで生きてくる。
今年大ブームとなった芸人の世界にたとえるならば、
これまでの「本当の芸」が、
拍手喝さいを浴びるときが、今だ。
今日から最後の歳末商戦「際の3日間」。
明日、明後日が、本番。
「商売は祭りだ」
いよいよ「祭りの本番」だ。
楽しもう、楽しませよう。
<結城義晴>
2 件のコメント
少し早いですが、年末のご挨拶をさせていただきます。
今年も結城さんのブログからは、希望と勇気をたくさんいただきました。
ありがとうございました。
来年も益々のご活躍とご健筆をお祈り申し上げます。
いまちゃん、おめでとうございます。
昨年は、たくさんの投稿、ありがとうございました。
今年もよろしくお願いします。