山梨のオギノ荻野寛二社長対談とオオキ講演、電脳に感謝
今日から、
2013年ゴールデンウィーク。
小売りサービス業にとっては、
書き入れ時。
消費者にとっては、
楽しみ時。
私にとっては、
仕事の時。
成田国際空港会社の発表。
ゴールデンウィーク前日から最終日まで、
つまり昨日の4月26日から5月6日まで、
出入国者数は約75万3000人の見通し。
一方、JR各社。
東海道新幹線のぞみは乗車率100%。
東北、上越、長野、東海道、山陽の各新幹線は、
指定席が満席。
高速道路の下りは渋滞。
日本民族大移動の季節。
消費者のみなさんには、
「楽しんで」と、
言っておこう。
そしてわが商人のみなさんには、
「仕事、頑張って」と、
励ましのエールを贈ろう。
消費を楽しみ、
消費を支える。
それが日本経済を活性化させる。
ゴールデンウィークは、
経済活動活発化の時なのだ。
日経新聞『文化』欄に、
「将棋界、電脳時代の妙手は」の記事。
おもしろい。
5種類のコンピューター将棋ソフトと、
5人のトッププロ将棋棋士。
第2回電王戦は、
人間の1勝3敗1分け。
コンピュータソフト「GPS将棋」は、
1秒に2億7000万手を読む。
渡辺明竜王・棋王・王将は若手の大天才。
「追い越されたとは思っていない」、
しかし「プロと対等のレベルまで上がってきた」
チェスの世界では1997年、
世界チャンピオンがコンピューターに巻けた。
日本の将棋は、
実質的なチャンピオンの羽生善治王座・王位・棋聖も、
現役の森内俊之名人も、
コンピュータと闘ってはいない。
応用数学の一分野に「ゲーム理論」がある。
その分類のひとつが、
「2人ゼロ和有限確定完全情報ゲーム」。
チェスもチェッカーも、将棋も囲碁も、
この分類に入る。
だから「チェスで起きたことが、
将棋で起こらない理屈はない。
おそらくはいずれ、
囲碁でも同様の日が訪れる」
そこでプロ棋士の考え方が面白い。
プロアマ問わず一般の見解。
「コンピューターに頼るなんていかがなものか」
現役名人の森内。
「コンピューターはあくまで道具。
人間とは能力も役割も異なる」
竜王の渡辺。
「今回のような強いソフトが手に入るならば、
詰み以外の部分の研究にも使いたいくらい」
第1局に勝った新鋭四段の阿部光瑠。
「怖がらず踏み込めるところなど、
ソフトのいいところを吸収したい。
コンピューターを通して
棋士が強くなる。
そういう時代が来たのだろう」
プロはここまで勝負に徹する。
感心させられるが、同時に、
将棋という極めて人間的な勝負の世界に、
コンピュータが入って来て、
その「人間的なるもの」に、
インスピレーションを与える。
俺はパソコンはしない。
携帯もスマホも持たない。
そんな頑固な団塊世代に、
コンピュータの「人間臭さ」を
教えねばなるまい。
さて私は、朝早く横浜から八王子へ向かい、
8時33分発の特急スーパーあずさ5号で、
甲府へ。
この季節、新緑が目にまぶしい。
日本は山国だと認識させられる。
藤の花も満開で、
新緑に薄紫色がほんのりと溶け合って、
いい景色です。
1時間足らずで甲府盆地。
少し風が強い分、空気が澄み渡って
南アルプスや富士山がくっきりと見えた。
朝から小旅行気分。
とはいえ、今日の目的は、
『月刊商人舎』のインタビュー取材。
甲府を地盤とする㈱オギノ。
荻野寛二社長へのインタビュー。
オギノは山梨を中心に、
長野、静岡で39店舗を展開。
有力なローカルスーパーマーケット。
昨年度の売上高は705億円。
詳細は『月刊商人舎』をご覧いただきたいが、
荻野さんの話は、ほんとうにおもしろかった。
昭和27年生まれの同年。
2時間にも及ぶインビュー。
久々の取材はいつの間にか、
意見交換のような形になり、
私自身も楽しかった。
同席してくれたのは、
私のfacebook仲間。
営業企画部統括マネジャーの手塚帰一さん(左)、
社長室統括マネジャーの渡辺泰夫さん。
こういったfacebookの友達との交流が、
今後はますます増えてくる。
嬉しいことだ。
手塚さんと渡辺さんに、
心から感謝したい。
昼食をご一緒しながら、さらに情報交換。
再び本部に戻り、隣接する貢川店を視察。
昨年11月にリニューアルオープンしたばかり。
荻野社長自らが案内してくれた。
良い店だし、よくお客が入っていた。
その店の前で固い握手。
『月刊商人舎』のグランド創刊号が、
5月10日発売の5月号。
すごく、勉強になる内容です。
示唆に富んだインタビューです。
ご期待ください。
次に向かったのが甲府市流通会館。
包装資材商社の㈱オオキの社員勉強会での講演。
昨年秋に続く2回目。
大木勝志社長は、
商業界精神を守りながら経営するおひとり。
私への要望も、商業界精神を解説し、
社員のモティベーションアップにつなげてほしいというもの。
2回目の今日は、
「商業界イズムとイノベーション」をテーマに、
90分の枠時間を超えて、
120分ちかく。
魂を込めて語ってしまった。
「店は客のためにある」
それが商業界精神のエッセンス。
さらに「損得よりも先に善悪を考えよう」
これが商業界精神の軸。
しかし善悪を優先し、正義を貫いた商人が、
店を潰し、会社を倒産させることがある。
なぜか。
それがこの講演の趣旨。
イノベーションがないからだ。
そのイノベーションのために、
「自ら、変われ!」と訴えた。
最後に、大木社長の二人のご子息と一緒に記念写真。
終わったころには、
夕陽を受けた富士山が、
壮大な姿を見せてくれた。
朝の藤、夕の富士。
甲府での充実した一日。
心地よい疲れが私を満たしてくれた。
今週は、火曜日にアメリカから帰って来て、
その後もまったく休みなしに、動き回った。
今年の商人舎標語は、
「今日も一日、優しく、強く」
そして今月の商人舎標語は、
「おかげさまで」
おかげさまで、
ご要望にお応えして、
あちこち動き回っています。
本当におかげさまで、
それでも体はもっているし、
健康です。
おかげさまで、
私の活動は、
PanasonicのLet’s noteに助けられている。
『商人舎magazine』も、
コンピュータに支えられている。
コンピュータは、
人間とは能力も役割も、
異なる。
コンピュータと経験を共有し、
コミュニケーションする時代が
来ている。
〈結城義晴〉