プライベートブランドとナショナルブランドの価格が接近・逆転していることについて
あっという間に金曜日。
今週も、多くの人々に会った。
人と会うのが仕事。
人の話を聞くのが仕事。
人に話すのが仕事。
人に対する仕事を始めてから、
もう33年が過ぎようとしています。
最初から、人に関連する仕事をしたいと考えていたからです。
だから今週も、そのことに感謝。
まだまだ私の仕事は、27年は続く。
ありがたいことです。
しかしブログも、いつまで続けられるか。
年をとったら、やがて、1日のブログを、
これだけで許してもらえる時が来るかもしれない。
「イ」
日本放送協会が、放送開始の時に発信した一番最初の映像。
イロハの「イ」。
私の場合は、
「今日も、
元気を出そうよ」
こんな感じの一言で、
ブログが終わってしまうような85歳、90歳。
それが私の憧れです。
100歳になったまど・みちおさんのように。
さて、通常国会は、続く。
谷垣禎一自民党総裁の不甲斐ない質問。
私も谷垣さんに会ったことがあるから、
この感じ、よくわかる。
新聞には、「人がよい」などと書いてあるが、
失礼ながら、あまりモノを深く考えていらっしゃらない。
「血のション便が出るほど、仕事してみろ。
考え抜いてみろ」
よく言われたが、
今の日本国の状況を考えると、
野党第一党のリーダーには、
そのくらいの覚悟が必要だし、
それくらいのことが期待されている。
まあ、鳩山由紀夫首相にも、
「血のション便」くらいのことは、
お願いしたいもの。
さて今日の日経にイオンとセブン&アイ・ホールディングスの記事。
イオンは2015年には1400店全店で、
一般用医薬品の販売体制を整える。
マツモトキヨシを追い抜く腹積もり。
現在のグループ全体の医薬品売上高は2800億円。
それをマツキヨ並みの4000億円に持っていくとの意向。
医薬品プライベートブランドは2008年で1600億円だが、
2015年にはこれも倍増を目論む。
この計画は、達成されるに違いない。
一方、セブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏社長。
来季2010年度に対して。
「前半はまだ減少が続くだろう。
厳しいコスト管理なくして生き残れない。
これまで粗利益率が30%あれば経費もその範囲ならいいだろうと、
管理が甘くなっていた。
各店舗の収益構造を徹底的に見直す」
成長戦略は、「グループの相乗効果」を上げること。
「原材料の調達や生産の最適地を世界から探し出し、
価格や品質のこだわったプライベートブランド商品を開発して、
世界のグループ企業で販売する」
収益構造の見直しと、
グループシナジーの追及。
これは、規模を達成した企業やそのグループの定石。
いかに徹底できるかにかかっている。
さてその日経の「消費」欄。
小売店頭での異変現象の報告。
メーカーのナショナルブランドの価格が下がってきて、
プライベートブランドの価格と接近・逆転しはじめた。
食品では納豆、カレールー、
日用品ではティッシュペーパーなど。
「一部の商品で取り引き条件がかなり良くなった」
これは都内のスーパーマーケットのバイヤーの声だという。
私はずっと、プライベートブランドは、
コモディティ化現象の表れだと言ってきた。
プライベートブランドが普及するほどに、
その品種の商品群は、コモディティ化する。
コモディティ化とは、
「代替性」をもってくるということ。
だから、ナショナルブランドが、
今度は、限りなくプライベートブランドに近くなってきた。
まあ、あたりまえといえば当たり前の現象。
昨日は、幕張へ。
JR海浜幕張の駅を降りると、
駅前から懐かしい「カルフール」の看板が見える。
現在、イオングループの店舗となっている。
駅前から左に目を移すと、
東京海上日動火災の大きなビル。
この中に、デイモンワールドワイドの日本オフィスがある。
バイスプレジデントのピーター・トーマスさんに面会。
同じくジャパンインクのバイスプレジデントのバラット・ルパーニさん、
コーネル第一期生の和田浩二さんと、
FMIジャパン事務局長の中間徳子さん。
コーネル・ジャパンの2月講座で、
ピーターさんに講義とパネルディスカッションをお願いしている。
その打ち合わせ。
30分もかからず、打ち合わせは終わった。
ピーターさんに質問。
昨年の日本のプライベートブランドはいかがだったか。
「激安の商品ばかり売れました」
そう、プライベートブランドの中の、
低価格品ばかりが売場に並び、売れた。
その反動として、
ナショナルブランドからの接近・逆転も起きた。
コモディティ化現象、ますます進む。
このことを知らねば、単なる『安売り大会』が、
更に進むだけとなる。
デイモンのオフィスを出たら、
隣に、イオンタワーが見えた。
<結城義晴>