過去最高3万0431人を集めたSMトレードショー二日目とコーネル・ジャパンの集い
キリン・サントリーの統合が白紙撤回された件。
朝日新聞の一面コラム「天声人語」も、
読売新聞の一面コラム「編集手帳」も、
男女の愛や結婚にたとえて表現した。
今週日曜日にバレンタインデーが控えているからで、
文章書きはこんな趣向を凝らす。
天声人語はイギリスの劇作家バーナード・ショーの逸話。
ある女優から結婚をささやかれた。
「私の容姿とあなたの頭脳を持った子が生まれたら素晴らしい」。
ショーは答えた。
「僕の容姿とあなたの頭脳を持つ子だったらかわいそうだ」。
編集手帳は、小谷野敦『〈男の恋〉の文学史』(朝日選書)からの孫引きの、
評論家の野口武彦の「恋愛」の定義を披露。
恋愛とは〈より多く愛した側が敗北する男女の性的葛藤である〉。
しかしこれらは、
ビジネス上の会社の統合や世界戦略には、
当てはまらない。
アナロジー(類比)は、極めて有効な思考法で、
もの書きや学者だけでなく、
実務家も身につけたい能力だが、
間違えると、話はとんでもない方向に向かう。
自画自賛になるかもしれないが、
昨日のこのブログで書いたたとえ。
ローマ帝国か江戸幕府かのほうが、
キリン・サントリー問題では的を射ていると思う。
さて今日のニュースの第一。
米国主要企業500社の昨年第4四半期の決算。
純利益が前年同期比で3倍になった。
調査会社トムソン・ロイターの報告を日経が伝える。
ここでいう純利益は日本の営業利益とほぼ同意だが、
アメリカの景気回復は日本にとっても有難いニュース。
よい風が吹きつつあると、認識したい。
第二のニュース。
第22回日経企業イメージ調査。
「自己改革に積極的な企業」をインタビューした結果。
ビジネスパーソン1万1804人と一般個人男女9428人。
時期は昨年8月~10月。
ビジネスパーソンの回答順位は、
①ファーストリテイリング
②ワタミ
③日本マクドナルド
④トヨタ自動車
⑤セブン-イレブン・ジャパン
一方、一般個人男女は、
①ファーストリテイリング
②イオン
③日本マクドナルド
④キリンビール
⑤ワタミ
今も結果を見て、どう感じるか。
小売業・サービス業が大半を占める。
メーカーでは、トヨタとキリンビール。
図らずも、現時点の話題企業。
トヨタはリコール問題、
キリンは「破談」問題。
今、この調査をしたら、この2社、
どうなることか。
私は、商業・サービス業の応援団長を自認する。
「商業の現代化」を標榜する。
その私からすると、
日本企業の「イノベーション・イメージ」に、
これらの企業が並ぶことは、大いに喜ばしいこと。
私たちの未来は、決して暗くはない。
私たちの努力が、日本を救うに違いない。
一昨日から、2010スーパーマーケット・トレードショーが、
東京・ビッグサイトで開催されている。
今日も、この祭典での交友録。
スタートは、コーネル大学RMPジャパンのブースから。
第3期生を募集中です。
今年10月開講、来年7月まで。
第2期生はもう半期が終了して、後期に突入。
極めて充実した勉強をしています。
本部のVIPコーナーで、
㈱阪食社長の千野和利さん。
千野さんは、経営理念として顧客満足と従業員満足を掲げる。
カスタマーサティスファクションとエンプロイーサティスファクション。
この点で、私とは全くの同意見。
話は盛り上がった。
さらに、㈱ジョイス社長の小苅米秀樹さん。
ジョイスは、ご存知、東北の雄。
小苅米さんは、コーネル・ジャパン第一期生にして、
ニューヨーク州イサカで開催されたジーン・ジャーマン杯の、
第一回チャンピオン。
現時点での経営状況のこと、
そしてリーダーシップのこと。
ニッコーレン㈱社長の実生明男さん。
コーネル大学RMPジャパン第二期生。
レポートの打ち合わせ。
オカムラのブースでは、
㈱岡村製作所社長の久松一良さん。
本社は横浜市西区北幸。
そう、商人舎オフィスの隣組。
よろしくおねがいします。
日本セルフ・サービス協会主宰の食セレクションブースでは、
高木實さんと懇談。
協会アドバイザーにして、商業経営問題研究会メンバー。
今、もっとも脂の乗り切ったコンサルタントでもある。
そして会場漫歩。
今週から新しい携帯電話に万歩計が付いている。
1日1万歩目指して。
(財)流通システム開発センターの佐藤聖さんとバッタリ。
夕方、コーネル・ジャパン二期生のお二人とこれまた、バッタリ。
左は㈱万代副社長の西水啓介さんと、
右が㈱よこまち専務の横町浩明さん。
西水さんは、あるブースの展示に関して、
鋭い分析を展開。
この分析力は、第二期生の中でも群を抜く。
横町さんは、本当に熱心な勉強家。
しかし二人ともまだ、
2月のレポートは書きあげていないとのこと。
頑張ろう。
そして再びVIPラウンジへ。
イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊さん。
セブン&アイ・ホールディングス名誉会長。
私は、伊藤さんをご紹介するとき、
まず「イトーヨーカ堂創業者」と書くし、言う。
なんというか、伊藤雅俊さんには、
それがぴったりくると感じているから。
もちろん日本最大の小売りグループセブン&アイの重鎮であることも変わらないが。
その伊藤さん、お会いすると、
優しく握手してくださって、
「いつも、送ってくださってありがとう」と仰った。
伊藤さんは商人舎発足の会の発起人で、
私、心から感謝している。
そして毎月、[毎日更新宣言Review]をお送りしている。
そのことを言ってくださった。
うれしい限り。
その伊藤さん、大正13年のお生まれ。
ダイエー創業者の故中内功さんがひとつ上。
イオン名誉会長の岡田卓也さんが一つ下の大正14年。
ライフコーポレーション会長の清水信次さんが大正15年の二つ下。
そんな話になった。
今年85歳の伊藤さん、まだまだ勉強の意欲は衰えず、
スーパーマーケット・トレードショーでも、
会場を回って勉強される。
このことは、私はもちろん、
若い人たちにもぜひ知っておいてほしい。
伊藤さんはまぎれもなく、
大正生まれの「知識商人」なのだ。
その知識商人が、日本の商業の産業化を果たしてきた。
さらにこの場には㈱ヤオコー会長の川野幸夫さんもいらっしゃった。
日本スーパーマーケット協会会長。
会長として、大活躍。
伊藤さん、川野さんとともに、
レセプションパーティ会場へ。
入り口で日本セルフ・サービス協会会長・副会長・常任理事の皆さんが、
お出迎え。
パーティは、チェッカー検定合格者の表彰から始まった。
日本セルフ・サービス協会が主催するこの検定。
さまざまな協会が賛同し、参加している。
川野会長の日本スーパーマーケット協会、
荒井伸也会長のオール日本スーパーマーケット協会。
私は、非常にいいことだと考えている。
日本中のスーパーマーケットが、
いや日本中の小売企業が、
この検定に参加してほしいと思う。
日本中の企業が参加するとどうなるか。
チェッカー検定が、社会化される。
そして、ある企業で検定試験にパスした人が、
他の地域の他の企業に就職するときに、
共通の資格になる。
レジチェッカーの仕事は、
セルフサービスの店舗にとって、
ほんとうに重要な役目となっている。
だからそれが共通の資格となれば、
日本中のチェッカーの人たちにとって、
励みになるし、スキルになるし、
それが日本中で通用することになる。
成城石井の大久保社長は、同社のレジチェッカー全員に、
この検定資格を採らせたいと公言している。
そして開会のあいさつ。
横山清第44回スーパーマーケット・トレードショー実行委員長にして、
日本セルフ・サービス協会会長。
「日本中のスーパーマーケット・食品産業が、
知恵を寄せ合って、明日を切り開いていく」
横山さんは、この期間中、いわば「挨拶係」だが、
どの挨拶にも芯が通っていて、
それでいてどれも違う。
こんな才能、どうして備わったのだろう。
不思議でならないが、それが日本小売業界の宝となって、
十二分にこの産業のために活かされている。
開会のあいさつに続いて、
警視庁生活安全部長警視長の山下史雄さんのちょっと長いスピーチ。
万引対策についての現状報告と強力の要請。
面白くて、重要な話。
私、後ろで見ていたが、
伊藤雅俊さんは熱心にメモを取られていた。
失礼ながら写真におさめさせていただいた。
全国の若い人に知っていただきたいから。
そのあと、恒例の鏡開き。
小西酒造の「白雪」で、鏡が開かれた。
乾杯の音頭とご挨拶は、
㈱石田社長の石田隆一さん。
「天気・景気・元気」の話。
私の「元気を出そうよ」につながる。
そして日本スーパーマーケット店長大賞の表彰。
左が㈱ハローデイ綾羅木店ストアマネージャーの戎谷秀彦さん。
右が㈱サンシャインチェーン本部執行役員カルディア店長の野町一志さん。
お二人に言った。
「一生ついて回る賞。
その誇りを背負って、日本の店長の地位を上げてほしい」
ハローデイ社長の加治通敬さんとともに、
戎谷さんの受賞を祝福した。
こちらはサンシャインチェーンの野町店長。
私はまた言った。
「一生ついて回る賞。
店長の地位を上げてほしい」
そして交流に次ぐ交流。
㈱成城石井社長の大久保恒夫さん。
3月9日火曜日、
「商人舎2周年記念二人のビッグセミナー」
開催します。
是非、ご参集ください。
日本スーパーマーケット協会専務理事の大塚明さんと、
㈱アークス・グループ㈱ラルズ取締役猫宮一久さん。
大塚さんはコーネル講師、猫宮さんは伝説の一期生。
㈱エースワン中山土志延社長と商人舎エグゼクティブ・ディレクター松井康彦。
中山さんは商業界高知同友会の重鎮。
開催が重なってしまった商業界ゼミナールから、
このレセプションパーティに駆けつけてくださった。
心から、感謝します。
昨年の高知開催の商業界中四国ゼミナールは大成功。
地方ゼミナールの時代が訪れている。
川野さんと㈱大木社長の松井秀夫さん。
お二人は埼玉県の名門浦和高校の同級生。
しかしなんと不思議、面識がなかった。
私のおひき合わせ。
お二人ともに商人舎発足の会発起人で、私の恩人。
国分会長兼社長の國分勘兵衛さんと、
経済産業研究所の河津司さん。
河津さんはコーネル大学RMPジャパン講師。
そして、現在、ライフコーポレーション常務取締役秘書室長の並木利昭さん。
清水信次さんの懐刀として、獅子奮迅の活躍。
パーティの終わりは、副会長のご挨拶。
紀ノ国屋相談役の増井徳太郎さん。
綺麗な三本締め。
かくて、二日目のレセプションパーティ見事終了。
横山清会長、ご苦労様でした。
横山さんが「チャコちゃん」と呼ぶ愛妻・尚子さんとお揃いで、
「もう一日」です。
そして増井さんと固い握手。
紀ノ国屋はJR東日本の傘下に入ることになったが、
私は、増井徳太郎さんの力は、
日本のスーパーマーケット産業の中で欠かせないものだと思う。
とくにアメリカやヨーロッパのスーパーマーケット経営者との交流は、
増井さん抜きには図れない。
さらに紀ノ国屋に関して、
JR東日本のもと「紀ノ国屋ブランド」は守られ、
「紀ノ国屋の幸せ」が実現されるに違いない。
米国の「ゲルソンの幸せ」のごとく。
最後に、三洋電機㈱マーケティング部の阿久澤光明さんと渡邊好子さん。
今回はトレードショーに出展していないが、来年は頑張る。
いろんな会社にいろんなことが起こる。
時代はどんどん過ぎていく。
そこで、みんなが必死の努力をする。
日本セルフ・サービス協会の澤藤正義さんと久保田茂雄さん。
澤藤さんは、前全国スーパマーケット協会専務理事。
久保田さんは、元紀ノ国屋の幹部。
一転、ところは有明ワシントン。
コーネル大学RMPジャパンの第一期生第二期生交流会。
第一期生級長・太田順康さんの乾杯の音頭。
ご存知、北辰商事㈱副社長。
第二期の講師でもある。
同じ釜の飯を食った者同志の交流は熱い。
「伝説の第一期生」の集合写真。
「奇跡の第二期生」のVサイン。
最後に、結城義晴の絶叫。
「コーネル大学RMPジャパンは永遠に不滅です」
すべての人々に、心から感謝。
伊藤雅俊さんの「知識商人」としての勉強ぶりに、
最高の敬意を表しつつ、心から脱帽。
<結城義晴>
2 件のコメント
いつも読ませて頂いてます。
私の元上司にも教え 勉強になると言って必ずチェックしているようです。
元上司は現在 伊勢丹の社長 大西洋
いつか 結城さんと接点が持てればと願っております。
林倉さん、ご愛読心より感謝。
林倉さんご自身との交流を含めて、
様々な方々との接点、是非お願いします。
大いに議論しましょう。
私の百貨店商圏人口100万人説と、全国120店論。
いかがでしょうか。