渡部恒三の「いい人」と青木功・中部銀次郎の「我慢と忍耐」
昨日のブログで、
日本電産社長・永守重信さんの言葉を紹介した。
「すぐやる・必ずやる・できるまでやる」
私の単行本の担当編集者・新垣宜樹君が電話してきた。
「すぐやる・必ずやる・できるまでやる」で、
お願いします。
「でも、体にはくれぐれも気を付けてください」
うまい!
しかし、昨日のブログは金メダルを目指すことで、
この言葉を使った。
会社の再建のときにも、
この言葉は適用できる。
私の場合は、常にこのブログ命。
「すぐ書く・必ず書く・できるまで書く」
何事もいちばん大切なことに関して、
「すぐやる・必ずやる・できるまでやる」と、
永守さんは言っている。
何でもかんでも永守信条を当てはめていたら、
新垣君ではないが、身がもたない。
もちろん今の私にとって、
単行本はその最も大切な仕事の一つだが。
これは、みなさんにも、
言っておかねばと思った。
あなたのいちばん大切なことは何?
あなたが今、いちばん大切なことは何?
売場をつくること?
お客様を喜ばせること?
店を運営すること?
会社を経営すること?
他人から押し付けられたことを、
「すぐやる・必ずやる・できるまでやる」必要はない。
自分で考え、自分でやりきろうと考えたいちばん大切なこと。
それだけを、「すぐやる・必ずやる・できるまでやる」
さて、国会。
鳩山由紀夫総理、谷垣禎一自民党総裁。
両者による党首討論。
民主党の長老・渡部恒三氏が見ていて、
「とにかくどちらも人がいい」
これもうまい!
しかし「人がいい」ことは、
リーダーとして「いいこと」ではない。
現代は難しい。
では「いい人」にはなってはいけないのか。
そんなことは断じてない。
「いい人」になりたかったら、
総理総裁にはなってはいけないということ。
ルネッサンスの政治哲学者マキアベッリは、
チェーザレ・ボルジアをみて『君主論』を書いた。
君主は「いい人」ではいけない。
渡部恒三氏は、それを言った。
株価市況。
日経平均で272円高。
今年最大の高値。
欧米の株価が軒並み高。
資源・輸出関連が買い戻された。
しかしこれも他力本願。
経済人。
3月26日にアサヒビール社長就任予定の泉谷直木さん。
口癖は「時代は常に変化する」。
テレビCMでは「ビールでナンバー1」を強調するが、
ビール系飲料全体では昨年、キリンに第一位の座を奪われた。
これも「時代の変化」の一つ。
現場の変化を見定めて、
「次の手を打ちたい」
商品。
ファーストリテイリングのユニクロが、
「UJ」ブランドを立ち上げた。
1990円のジーンズを中心価格帯に、
2990円、3990円の3プライス。
54アイテム。
これこそ「最良のベーシック」
昨年の3月の商人舎標語。
3年後には世界第1の販売数を誇るジーンズにすると、
柳井正会長兼社長の鼻息は荒い。
日経新聞の「私の履歴書」
プロゴルファーの青木功の物語。
中部銀次郎さんが登場。
私が最も尊敬するアマチュアゴルファーの至宝。
2001年に59歳で早世。
中部、青木は同い年で親しかった。
1973年のとうきゅうオープンで青木は優勝。
しかし最後に50センチのパットを外して、
かろうじて1打差で勝った。
中部は、青木に言った。
「あそこで入れて2ストローク差で終われば、
お前のことを嫌がるようになる。
一緒に回ったらまたやられるんじゃないかと思うだろう。
それを次に試合のステップにしなさい」
それ以来、青木は俄然、
勝負強くなった。
試合を投げなくなった。
「我慢」と「忍耐」を覚えた。
結果的にこれで「いい人」から脱却した。
さて昨日は、横浜の商人舎オフィス。
一日中、来客への対応と単行本の校正。
その来客は㈱万代執行役員の黒田久徳さん(中央)、
㈱エクゼの前田仁さん(右)、
㈱JTB西日本の小阪裕介さん(左)。
皆さん、わざわざ大阪からやってきてくれた。
5月にアメリカに行く。
10月にはシアルに行かねばとも思っている。
これは「すぐやる・必ずやる・できるまでやる」ではないが。
<結城義晴>
2 件のコメント
結城先生、いつも「勇気」が出るブログをありがとうございます。
とにかく、積極果敢!ですね。
「鬼十訓」も好きですが、マキアヴェッリのお言葉も好きです。
― わたしは、はっきりと言う。
慎重であるよりは、果敢であるほうがよいと、断言する。
なぜなら、運命の神は女神なのだから、彼女に対して主導権を得ようと思うなら、乱暴にあつかうことが必要なのだ。
運命は、冷たいほど冷静に対してくる者よりも、征服したいという欲望を露にしてくる者ほうに、なびくようである。
要するに、運命は女に似て若者の友である。若者は、思慮に富んでいないがために後々のことなど考えず、より激しく、より大胆に、女を支配するからである。
―「君主論」 塩野七生先生訳
この言葉を胸に、1月度、リストラと同時に新規事業を立ち上げました。
では、先方へ打ち合わせに行ってきます。
船村さま、ご返事遅れ恐縮。
どんなときにも、
優柔不断よりも、決断がまさる。
今年はまさにそのときです