「機械化・工業化・近代化」と「現代化の中の人間だもの」
Uターンラッシュ。
今日がそのピーク。
お疲れ様。
甲子園は、
今日、明日が、
3回戦。
ベスト8が決まって、
明後日の月曜日が、
準々決勝。
3回戦と準々決勝。
この3日間が、
いちばんおもしろい。
しかし準決勝、決勝が見えてくると、
秋の気配が忍び寄ってくる。
蜩の声など耳に残る。
夕焼け空が、
その空に浮かぶ雲が、
いちばん、よく表わしている。
モスクワの世界陸上は、
最終盤の男子マラソン。
これもスリリング。
さて今日もニュースは多いが、
それは来週にして、
『ほぼ日刊イトイ新聞』
巻頭言の「今日のダーリン」を、
糸井重里さんが、
今日も書く。
「人間がやっていた仕事を、
機械にやってもらうことによって、
ずいぶんと人間の暮らしはラクになった」
「人間がしょうがなくやっていたことは、
どれだけ機械にまかせらえるか、
それを考えては実現していく歴史があった」
「機械化・工業化」という。
「近代化」とも呼ばれる。
そこで、こうなった。
「機械にはできないことだけ、
人間がやればいいんだ。
疲れる力仕事や単純な労働は機械がやってくれる」
では、人間がやる仕事は何か。
「考えたり管理したりする頭脳系の仕事こそ、
人間のやる仕事なのだと思っていた」
ところが。
「コンピューターって機械が出てきて、
脳みそを使ってやるような仕事も、
人間の代わりにやってくれるようになった」
そこで恐ろしいことが起こる。
「機械に仕事をまかせて、
ラクができると思っていたら、
じぶんの仕事もとられちゃったのか‥‥」
では、私たち人間は、
どんな仕事を担当するのか。
第1に、「機械にはできないこと」。
「よりクリエイティブなこと、
よりアートなこと」。
つまりは難しいこと。
第2は、「人間がしたくてたまらないこと」。
「人間が、もともと機械に渡すつもりのない仕事は、
人間のところに残る」
第3は、「機械にもできるけれど、
人間がしたほうが市場で有利になること」。
糸井さんは「例でいえば、すし職人の存在」という。
小売業やサービス業の接客の仕事。
お客の喜びを考えだす仕事。
商品を手当てし、開発する仕事。
新しい売場や店舗をつくる仕事。
競争する仕事。
イノベーションを成し遂げる仕事。
教育し、訓練し、人事する仕事。
コミュニケートし、情報交換する仕事。
そういった仕事をする人たちをマネジメントする仕事。
感動を創り出す仕事。
共感を生み出す仕事。
希望を編み出す仕事。
糸井重里の結論。
「市場が、『人間』を望んでいれば仕事はなくならない。
このケースが、とても興味深いんだよなぁ」
言わんとするところはマーケティングだ。
機械に対する糸井の優しい配慮。
「電気洗濯機くらいの機械が、
いちばん喜ばれていたよねー」
コモディティ化現象は、
機械化、工業化、近代化の結果、
現れた。
「電気洗濯機くらいの機械」は、
コモディティ化の寸止めを、
見事に表現していると思う。
表現する仕事。
書き、記し、描く仕事。
考える仕事。
これも人間の仕事だ。
走ること。
投げ、打つこと。
頑張ること。
なんだ、
主役は、
みんな人間の仕事だ。
機械化、工業化、近代化。
心配することはない。
憂慮することもない。
「現代化」とは、
人間であることを、
思いだすことだ。
つまづいたって
いいじゃないか
にんげんだもの
〈相田みつを〉
現代化のなかの人間は、
相田みつをとは、
ちょっと違うのかもしれない。
〈結城義晴〉