全日食躍進チェーン大会と平野実新社長の第10次5カ年計画
10月台風の足は速い。
急襲のため、対策は遅れる。
台風26号の被害、
お見舞い申し上げたい。
台風一過とはならず、
台風によって秋は深まった。
一方、プロ野球は今日から、
クライマックスシリーズ・ファイナルステージ。
まずセ・リーグはジャイアンツが先勝した。
しかしこのクライマックス、
セ・パともにファーストステージでは、
ペナントレース3位のチームが勝って、
ファイナルに進んだ。
何だか変な感じ。
決められたルールだから仕方ないが、
1年間戦ってきて決めた順位が、
意味を持たなくなる。
国民スポーツを標榜しながら、
国民の関心が薄れている気がするが、
それもこんなルールのためではないか。
漫画家のやなせたかしさん逝去。
「アンパンマン」の作者。
94歳。
私は東日本大震災のときに、
やなせさんの言葉を引用した。
「『アンパンマン』を創作する際の僕の強い動機が、
『正義とはなにか』ということです」
「正義とは実は簡単なことなのです。
困っている人を助けること」
「ひもじい思いをしている人に、
パンの一切れを差し出す行為を
『正義』と呼ぶのです」
「困っている人、飢えている人に
食べ物を差し出す行為は、
立場が変わっても国が違っても
『正しいこと』には変わりません」
「絶対的な正義なのです」
商人のあり方に通じる。
損得よりさきに善悪を考えよう。
「正義って相手を倒すことじゃないんですよ。
アンパンマンもバイキンマンを
殺したりしないでしょ。
だってバイキンマンには
バイキンマンなりの正義を
持っているかも知れないから」
「それに正義って、
普通の人が行うものなんです。
政治家みたいな偉い人や
強い人だけが行うものではない。
普通の人が目の前で溺れる子どもを見て
思わず助けるために河に
飛び込んでしまうような行為をいうのです」
「ただし普通の人なので、
助けに行って自分が代わりに
溺れ死んでしまうかも知れない。
それでも助けざるを得ない」
「つまり、正義を行う人は、
自分が傷つくことも
覚悟しなくてはいけない」
これも商人の心構えだ。
「怪獣を倒すスーパーヒーローではなく、
怪獣との闘いで壊された街を
復元しようと立ちあがる普通の人々が
ヒーローであり、正義なのです」
やなせさんの言葉に、
目頭が熱くなった。
心からご冥福を祈りたい。
さて今日は、
第10次5カ年計画樹立記念
全日食躍進チェーン大会。
会場はホテルグランパシフィックLE DAIBA。
東京の台場にある。
その地下1階、パレロワイヤルの間。
会場はいつものように、
正面ステージの両翼にご来賓の方々が座り、
その前にメーカー・卸の担当者、
そして左翼に全日食チェーンの加盟店トップが、
対面するように並んだ。
総勢1500名ほどの出席者。
左翼は圧巻の赤ブレザー。
チェーン大会開会宣言は渡辺正之さん。
全日食チェーン商業協同組合連合会代表理事理事長。
チェーン大会は三部構成。
その第1部は記念講演会。
作家の五木寛之さんが、
「今を生きる力」をテーマに、
1時間ほど講演。
いい話だった。
詳細は明日、紹介する。
第2部は、
メイン行事の躍進チェーン大会。
大会会長のあいさつは、
平野実さん。
今年9月1日、
5代目の全日本食品㈱代表取締役に就任。
1961年8月11日生まれ、
84年3月日本大学農獣医学部卒業、
同年4月全日本食品新卒入社。
29年間、商品、店舗開発、業態開発など、
徹底的に現場経験を重ね、
2009年2月執行役員、
12年11月専務取締役関東支社長。
そして今回、抜擢人事で社長就任。
初のプロパー社員からの社長誕生。
お目出度い。
あいさつに先立ち、
12年間社長を務めた齋藤充弘前社長に、
感謝の花束を贈呈。
全日食チェーン代表理事会長の田中彰さんも、
花束を手渡す。
田中さんは齋藤さんの功績を紹介しつつ、
これからの会長職としての期待を述べた。
全日本食品の3代、4代、5代のリーダーそろい踏み。
今日のハイライトはこの瞬間だった。
そして平野新社長・大会会長が、
第10次5カ年計画スローガンと、
平成25年スローガンを、
力強く語った。
新5カ年計画の5つのスローガンを要約すると、
①強い商品の構築
②無駄のない売場づくり
③「“真”業態店舗」の構築
④“拠点”の拡大
⑤小さな本部の堅持
三番目は私の言う「フォーマット」開発だが、
的確なスローガンだ。
平野さんに続いて、
衆議院議員の平将明さんをはじめ、
農林水産省、経済産業省などの事務次官クラスが
来賓としてあいさつ。
いつも駆けつける小泉進次郎議員が
式次第には記載されていたが、
国会延長のために不在。
この面では残念ながら、
今一つ華やかさに欠けた。
取引先を代表してあいさつしたのは、
キューピー㈱三宅峯三郎社長。
第2部の締めくくりは、
名物の「大会宣言」。
今年登壇したのは、
松本和宏さん。
ジュニアボード九州会議元会長。
2部と3部の幕間には、
恒例の弦楽四重奏。
第3部は祝賀会。
会場はごらんの通り大盛況。
まずは元衆議院議員の島村宜伸さん。
文部大臣・農水大臣を歴任した。
毎年欠かさず、この会に参加している。
来賓祝辞は甘利明経済産業省大臣。
いま、安倍晋三総理の次に忙しい人。
会期中の臨時国会から駆け付けた。
甘利さんもこの大会を欠かしたことがない。
来賓あいさつの後は、
特別功労者の皆様のご紹介。
紹介者は田中彰会長。
登壇した特別功労者の皆さん。
その皆さんを前に、
一段高い壇上から、
乾杯の発声をしたのは竹添昇さん。
日本ハム㈱社長。
先輩たちを前に、
なかなかやりづらいシチュエーションだが、
元気よく乾杯。
懇親がスタートするとさっそく、
平野実社長と握手。
私はひとつだけ、
政策に関してコメントした。
そして全面的に支援することを誓った。
しかし貫禄あり。
これで52歳。
次は齋藤充弘会長を真ん中に、
国分㈱会長兼社長の國分勘兵衛さんと三人で。
齋藤さんは12年間、代表取締役社長を務めた。
ほんとうに、ご苦労様でした。
しかしこれからは会長の仕事が待っている。
これも一筋縄ではいかない。
そしてコーネル・ジャパン卒業生の二人を交えて写真。
国分関東支社長の山崎佳介さんは2期生、
関東支社営業部長の千木良治さんは3期生(右)。
さらに田中彰会長と重光宏之さん。
ロッテ商事㈱副会長兼社長。
もう一度、重光さんとツーショット。
グローバル・シアルドール受賞の同志。
㈱明治屋取締役相談役の磯野計一さん。
伊藤ハム㈱社長の堀尾守さん。
東洋水産㈱会長の堤殷さんと。
取締役関東営業統括兼東京支店長沖斉さん。
沖さんとは先月、アメリカにご一緒した。
㈱不二家社長の櫻井康文さん。
「毎朝、必ずブログを見ています」
ほんとうにうれしかった。
おなじみの髙橋辰夫さん。
花王カスタマーマーケティング㈱社長。
私の隣から、
㈱テラオカ社長の高野公幸さん。
㈱寺岡精工社長の寺岡和治さんと
そして松井康彦さん。
商人舎エグゼクティブ・プロデューサーで、
アドパイン代表。
三井食品㈱副社長の松本裕之さん。
先週ドイツ・スペイン流通視察をご一緒したばかり。
日清オイリオグループ東京支店次長の大場克仁さん。
昭和産業㈱の湯澤公朗さん。
コーネル・ジャパン奇跡の第二期生。
懇親会場では軽い生演奏。
締めは今村隆郎さん。
日清オイリオグループ㈱社長。
万歳三唱で締めくくった。
最後は古巣の㈱商業界の二人と。
社長の中嶋正樹さんと営業部長の北村純一郎さん。
会場を閉鎖すると、
全日食チェーンのメンバーが集まって、
最後の締め。
ご苦労様でした。
第10次の5カ年計画へ向かって、
「以和為貴」〈和をもって貴しとなす〉を、
貫いてほしい。
最後の最後に、
松井さんと商人舎の軽い打ち上げ。
私たち商人舎は、
「絶対的な正義を貫く」覚悟だ。
平野実さんも、
この面では同志に違いない。
〈結城義晴〉
★ 追伸
商人舎magazineは今日も新鮮な記事がアップされています。
Weekly商人舎の好評連載「猪股信吾の勝手に企業サイト拝見」は
28回目「インターネットショッピングサイトを統合するということ」。
重要な指摘がされています。
Daily商人舎はWorld News
「セーフウェイ、シカゴのDominick’sを売却」。
アメリカで起こっている競争状況が手に取るようにわかります。
ぜひ読んでください。