三陸・大船渡&陸前高田の「奇跡の一本松」とマイヤの元気な店々
春が立つ日。
立春。
冬至と春分の日の真ん中。
しかし立春こそ、
寒さの頂点。
だからというわけでもないが、
関東地方で雪。
宇都宮市、熊谷市にも積雪。
東京・横浜でも、
雪が降る。
雪で羽田空港からの便が欠航したり、
鉄道や道路に渋滞や麻痺が起こる。
迷惑を受ける人々も多いだろう。
しかし子供でもないのに、
雪にはちょっと胸がときめく。
ただし私は昨日、今日と、
岩手県大船渡、宮城県気仙沼。
こちらは雪は降らない。
ひどく寒いけれど。
不思議な気分。
昨日は朝7時56分発、
東北新幹線はやて103号で一ノ関へ。
一ノ関で大船渡線へ乗り換え。
1両編成の在来線。
そこから約1時間、
雪の残る景色の中、
気仙沼までの旅。
大船渡線とはいっても、いま、
岩手県大船渡市まで、
つながってはいない。
宮城県気仙沼市が終点。
その後は、
BRTと名づけられたバス路線。
Bus Rapid Transitの略。
バス高速輸送システム。
東日本大震災で、
JR大船渡線は不通になっていた。
昨2013年3月2日(土)に仮復旧。
このBRTが気仙沼と盛(さかり)の間を結んだ。
それに乗って、大船渡に向かう。
海岸線の線路をバス道路として利用している。
だから駅は、従来線駅名を残している。
そして盛駅に到着。
その駅構内で大急ぎで、
フェイスブック記事をアップ。
そして、マイヤ本部へ。
月刊『商人舎』3月号の取材。
米谷春夫社長へのインタビュー。
震災後も大活躍で、お元気な様子。
私は震災の直後、
2011年4月6日に訪問した。
その時の話など、
ずいぶん盛り上がった。
そして3日前にニューアルしたばかりの
マイヤインター店へ。
美味しい地元のアイスクリームをいただく。
南部地どりの㈱アマタケ社長の甘竹秀企さん。
買物に来ていてバッタリ。
インター店店長の遠藤康郎さん(左)。
車で案内してくれた佐々木英喜さん(右)。
経営企画室長。
赤崎店店長の千田定一さんに、
震災の時の話を聞く。
千田さんは当時、
インター店の店長だった。
夜の暗闇にともる仮設商店街。
その店舗の灯りに、
ほっとさせられる。
そこで会った衣料品店シュシュ社長の小牟礼忍さん。
マイヤOB。
その夜は、
一軒家で営むレストランで、
マイヤ幹部の皆さんと会食。
右から佐々木さん、副社長の金野栄一さん、
私の隣は㈱びはんコーポレーション専務の間瀬慶蔵さん、
米谷社長と、商人舎チーフエディターの渋木克久。
三陸の魚介類が食べきれないほど出てきた。
美味しかった、満足した。
ホテルに戻り、温泉に浸かり、
寝酒にビールを一杯。
夜が明けて今日は、再び、
佐々木さんにご案内いただいて
陸前高田へ。
昨日とはうって変わって、
岩手らしい極寒の中、
陸前高田の象徴「奇跡の一本松」へ。
その後ろに見える被災したユースホステル。
記録として残すことが決まっている。
そして何も残っていない市内を巡り、
仮設店舗として2011年8月に、
いち早く建てられたマイヤ滝の里店へ。
店長の大和田昌宏さんに、
当時のことや今のお客様のことを聞かせてもらった。
お礼に色紙にサイン。
プレハブの仮設事務所は、
手がかじかむほど寒い。
そんな中で仕事しているマイヤの皆さんに
心を込めて、メッセージを書いた。
「朝に希望、昼に努力、夕に感謝」
震災からの立ち直りの際にも、
この言葉は大きな力を与えてくれる。
(つづきます)
〈結城義晴〉