清水信次の「生団連」とウォルトン&ドラッカーの「カスタマー」
海の向こうで、
大事な大事なスポーツイベント。
4年に一度のサッカー・ワールドカップ。
ブラジルで開幕。
一方、毎年開催されるが、
アメリカでは全米オープンゴルフ。
さて昨日の6月11日、
東京では生団連の平成26年度定時総会。
四谷のホテル・ニューオータニ。
昨日のDaily商人舎で報道したが、
役員改選で清水信次会長再選。
㈱ライフコーポレーション会長。
生団連の正式名称は、
「国民生活産業・消費者団体連合会」。
重厚長大の経済界が「経団連」なら、
生活消費産業界は「生団連」。
経団連の正式名称は、
日本経済団体連合会。
その総会後の記念パーティの模様。
開会挨拶は清水さん。
清水さんは1926年生まれ。
今年、誕生日を迎えて、
88歳の米寿となった。
「初めて株主総会を欠席した」
体調を崩して、
自分の会社の株主総会を欠席。
はにかみつつポロリ。
でも今は、お元気そのもの。
自民党政調会長・高市早苗代議士もエール。
「清水さん、お互い、
100歳まで生きましょう」
その他の党からも、
スピーチが続いた。
公明党・山口那津男代表。
みんなの党・浅尾慶一郎代表。
乾杯の発声は、
3人の副会長が一緒に登壇。
埼玉県地域婦人会連合会会長・柿沼トミ子さん、
東京都地域婦人団体連盟会長の谷茂岡正子さん、
消費科学センター代表理事・大木美智子さん。
会場の最前列には、
常務理事・理事が集った。
みな、製配販の経営トップ。
全日本食品㈱会長の齋藤充弘さんを囲んで、
右が加藤産業㈱社長の加藤和弥さん、
左は経済産業省流通政策課課長の吾郷進平さん。
清水会長のもとには、次々に、
政治家が挨拶にやってくる。
ここが清水さんのすごいところ。
清水さんを支えるのは、井上淳さん。
生団連と日本チェーンストア協会の専務理事。
私は軽井沢に行っていて、
この生団連総会とパーティには、
残念ながら参加できなかったが、
清水さんには、元気でいてほしい。
いつまでも。
心からそう思う。
そして今日は、
午前中に軽井沢から帰京し、
後楽園の東京ドームホテル。
オール日本スーパーマーケット協会総会。
その模様は明日のブログで紹介しよう。
今日のDaily商人舎には、
ウォルマートの年次株主総会の記事を書いた。
この中で、故サム・ウォルトンが残したメッセージ。
11の顧客に関すること。
まず第1に、顧客は、
どんなビジネスにとっても、
最も大切な存在である。
そして第11に、顧客こそが、
すべてのビジネスにおける源泉である。
ピーター・ドラッカーの顧客に関するコメント。
「企業の目的と使命を定義する場合、
出発点は一つしかない。
顧客である。
顧客によって事業は定義される。
顧客を満足させることこそ、
企業の使命であり目的である」
「顧客と市場を知っているのは、
ただ一人、顧客本人である。
したがって顧客に聞き、顧客を見、
顧客の行動を理解して初めて、
顧客とは誰であり、彼らが何を行い、
いかに買い、いかに使い、
何を期待し、何に価値を見出しているかを
知ることができる」
そして最後に、
「もっとも重要な情報は、
顧客ではなく、
非顧客についてのものである」
経団連と生団連の決定的な違い。
経団連は、「日本」と「経済」を、
その名称のなかに含んでいる。
つまり国家と経済。
生団連は、「国民」と「消費者」が、
その名称のなかに込められている。
つまりカスタマー。
サム・ウォルトンが指摘し、
ピーター・ドラッカーが説いた「カスタマー」を、
その正式名称のなかに有する。
生団連は新世紀を象徴している。
それこそが私たちの、
心意気であり、希望である。
皮肉なことに、
ドラッカーの分身で翻訳者の上田惇生先生、
経団連の事務局員時代に、
ドラッカーと出会い、
ドラッカーに心酔していった。
〈結城義晴〉