早朝のダラス出立、ニューヨークへ降り立ち、驚きの繁盛店巡り
Everybody! Good Monday!
[2014vol40]
2014年第41週。
10月の第4週。
アメリカでは、
消費・住宅関連の経済指標が改善。
景気への不安がやや後退。
円相場も1ドル107円台まで下がって、
東京証券市場でも、
日経平均株価大幅上げの1万5051円63銭。
前週末比3.57%、高まって、
一安心。
しかしやっぱり小渕優子経済産業大臣辞任。
ついでに松島みどり法務大臣も辞任。
あ~あ。
私の方は、
アメリカに渡ってきてから、
17日目に入った。
このところは、
テキサス州を4日間、旅してきた。
サンアントニオ、オースティン、
そしてフォートワース、ダラス。
私のアメリカの旅も、
商人舎アメリカ視察研修会も、
いよいよ、最終盤。
アメリカ時間19日朝5時半、
ホテルを出立し、
専用バスに乗り込み、
ダラス・フォートワース空港へ。
ダラスからニューヨークへ向かう。
チェックインを済ませた頃、
朝日が昇り始めた。
ダラスの日の出時間は7時35分。
見る見るうちに太陽が顔を出す。
ダラスの夜明け。
朝日に染まる空港内。
メンバーも朝日を眺めている。
みんな元気にやっています。
ユニバースの面々も元気です。
現地コーディネーターの浅野秀二さんも、
いい笑顔。
スーツケースが紛失し、
それが戻ってきたUSEIの上岡次郎さんも、
いい笑顔。
朝焼けに染まる空港。
ダラスは今日も、いい天気だ。
乗り込んだのは、
ダラスに本社を置くアメリカン航空。
ニューヨークまでは3時間半のフライト。
広大なテキサスのフリーウェイが
くっきりと見える。
薄雲から地上が見える。
蛇行するミシシッピ。
雲の芸術。
そうして、見えてきました。
ニューヨーク。
住宅がびっしり。
テキサスとは大違いだ。
天気は上々。
リバーにかかる橋がくっきり。
自由の女神も。
摩天楼が見えてきた。
ぐんぐん近づく。
10月の秋の空は澄み渡って
マンハッタンが美しい。
1時間の時差で、
ラガーディア空港に到着したのは
午後1時。
ニューヨークの地を踏んだら、
すぐに一服?
この一服が、
美味しいんだろうな。
早速バスに乗り込み
向かったのは郊外のヨンカース。
もちろんスチュー・レオナード。
オープン15周年を祝うのぼり。
そして巨大なおばけかぼちゃ。
屋外売場はハロウィン一色。
日曜の午後ということもあり、
大盛況。
久々の賑わいを見て、
嬉しくなる。
ファミリー客がわんさかいる。
スタッフは補充陳列に没頭。
今回は試食を全部、いただいてみた。
しかし、この顔、この態度。
疲れきっているのか、
全く笑顔がないし、無言。
たった一人、
チーズの試食の女性だけ、
スマイル。
バナナ娘に子供たちが喜ぶ。
ケーキに見入る子供たち。
カートを押すお客は一列縦隊で進む。
日曜のスチュー・レオナード。
カスタマーが押し寄せている。
ただし、売り場は楽しさいっぱいだが
店員にそれが感じられない。
ホールフーズやトレーダー・ジョーとは、
大違い。
何か、マネジメントに問題はないか。
そんなことを感じさせられた。
次に向かったのは、
マンハッタンのイースト・リバー・プラザ。
コストコ、ターゲット、アルディ、
マーシャルズ、オールドネイビーなどが揃う。
都心型パワーセンター。
お客が次々にコストコに入っては、
次々に出ていく。
いつみても、どこの店舗も、
コストコは大繁盛。
とりわけマンハッタンにあるこの店は、
ニューヨーカーから大歓迎されている。
ターゲットもお客が入っている。
マンハッタンという最大人口の都市部での商売。
これほど楽なことはないと思わせるが、
これほど家賃の高い商売もない。
しかし、そのコストを十二分に回収できるほど、
お客が入っている。
ブロードウェイ沿いのフェアウェイ・マーケット。
日曜の夕方ということもあり、
お客が次々にやってくる。
狭い通路が特徴のこの店は、
人とすれ違うのもやっと。
圧倒する陳列量。
商品に囲まれた売り場。
チーズも。
コーヒーも。
専門店の集合体。
それがフェアウェイマーケット。
シーフード売場では、
注文のために列ができる。
エクスプレス・レジレーンにも長蛇の列。
どの店も大繁盛。
この日最後の視察店は、
ブロードウェイ沿いのトレーダー・ジョー。
地下1・2階の店舗。
その地下へのエスカレーターが、
動いていない。
つまり入場制限。
売場に降りると、
その理由がわかった。
どこよりも、多くのお客。
2メートル14センチの長身スタッフが、
ポールを持って、
レジ待ちの最後尾を知らせる。
そして笑顔。
これほど彼に向いた仕事はない。
思わず慰労の記念撮影。
それにしても、
老若男女のお客が買い物を楽しみ、
そしてレジ待ちに並んでいる。
どのお客も、
カートいっぱいに商品を詰めている。
地下2階の売場への移動も、
カート専用のエスカレーターで、
全く不便はない。
売場はご覧のとおり
売れすぎてスカスカ。
棚から商品がなくなっている。
グロサリーも。
冷凍食品も。
そしてわれわれが帰る頃には、
なんと、店舗入口で入場制限。
毎週末、こんな盛況が繰り返される。
夕方になると、ニューヨークは
結構冷え込む。
それでもお客たちは文句を言わず、
並んで、入店できるのを待つ。
まさに、ロイヤルカスタマー。
トレーダー・ジョーの信奉顧客。
店と店員は、そんな顧客たちを、
心から喜んで迎える。
元気を出そうよ、
それがあなたの仕事です。
元気を売ろうよ、
それがあなたの役目です。
お客が一日中、
次から次に、
やってきてくれる。
それを喜びにできない者は、
商人失格だ。
それにしても、
スチュー・レオナードと、
トレーダー・ジョーの、
この違い。
どこから来るのだろう。
商人の真価は、
その弁舌ではない。
言葉ではない。
店と顧客が、
証明してくれる。
では、みなさん、今週も、
Good Monday!
(つづきます)
〈結城義晴〉
2 件のコメント
長旅おつかれさまです。
結城さんのブログ大変勉強になります。
スチューレオナルドは、優れたポジショニングではありますが、広域商圏を前提としたフォーマットのため、広域商圏を維持するのは大変なことだと思います。
イノベーションを起こし続けないと「飽きられる」のではないでしょうか?
無事のお帰りをお待ちしております。
立地マンさま、ありがとうございます。
スチュー・レオナードの20世紀的なポジショニング。
おっしゃるとおり飽きられ、客層がひどく狭くなっています。
それ以上に、イノベーションがありません。
これが決定的な問題です。
創業者レオナード氏にはそれがありました。
しかしその創業者の言葉を、
金科玉条のごとく言い続けるだけでは、
イノベーションは起こりません。
怖いことです。実に。