イオンとイトーヨーカ堂の倉敷・岡山を実査・対比して考える
新聞も朝刊だけで、
もう3日間、夕刊がない。
年末態勢に入って、
カウントダウン。
あと2日。
私は岡山にやってきて、
2泊3日で視察。
その2日目。
朝から、倉敷に出かけた。
岡山県第二の都市倉敷。
その駅北口にARIO。
イトーヨーカ堂のショッピングセンター。
旧倉敷紡績工場跡地に、
テーマパークが開設された。
「倉敷チボリ公園」。
それが経営難で2008年末に閉園。
2011年11月25日に、
テーマパーク跡にオープンしたのがARIO。
122店のテナントが入る。
核店舗は食品館イトーヨーカドー。
セブン&アイ・グループの赤ちゃん本舗。
そして米国ギャップのオールド・ネイビー。
ギャップの低価格フォーマット。
ユニクロにおけるguのポジショニング。
駅前のショッピングセンターというのに、
やや閑散。
そのオールド・ネイビーの外側に、
仮設アイススケートリンク。
そして隣接して、
三井アウトレットパーク倉敷。
やや小ぶりで2層のアウトレットモール。
こちらは総バーゲン状態で、
若者を中心に集客。
この駅前のARIO&アウトレットに対して、
郊外のイオンモール倉敷。
1999年9月に、
イオンモールとして8番目の開設。
核店舗はイオンリテールの総合スーパー。
何度もリニューアルして、
食品売り場はできる限り、
最新型を持ち込もうとしている。
人気のセルフ量り売り惣菜・サラダの売り場。
20世紀型としては、
今でも通用するモール。
トイザらス&ベビザらス。
そのほぼとなりに、
キッズ・リパブリック。
今年11月15日にオープンした新フォーマット。
「ほしいものが見つかる 家族で楽しいテーマパーク」。
これがコンセプト。
「買う・遊ぶ・学ぶ・探す・洒落る・聴く」
6つの体験要素を盛り込んで、
三世代で楽しめる買物体験を創り出す。
カテゴリー別に「メガ化」を進めるが、
2016年までに10店を目指す。
基本は「トイ」と「ベビー」。
そのダブル・メガストアのコンバイン型。
1フロア5288㎡(1575坪)、従業員90名態勢。
リージョナルショッピングセンターで、
総合スーパーの反対側の核店舗の機能を、
果たすことができる。
メガトイコーナーの「Montoy’s」。
「山のようにおもちゃが揃った専門店」。
PLAYコーナーは「安全・安心」な遊戯施設。
イオンファンタジーが運営する室内遊戯施設。
それこそ三世代が集まって、
大喜び。
この他、メガベビーコーナーや、
キッズコーナー。
さらにオム二チャネルの取り組みで、
新しい買物体験ができる「タッチ・ゲット」サービスなども。
アンパンマンと写真を撮ることもできる。
いくつかの注文はあるが、
大いに評価できる新フォーマットだ。
ショッピングセンターは、
何度も何度も再投資して、増床し、
新フォーマットを追加しなければならない。
顧客は飽きる。
それへの対策が、
段階的に用意されていなければならない。
岡山駅に戻って、
歩けば15分ほどの、
イトーヨーカドー岡山店。
目の前に山陽新聞本社。
箱型のショッピングセンター。
1998年11月オープンだから、
イオンモール倉敷の直前の開設。
そしてイオンモール岡山の進出に備えて、
こちらも今年11月14日、
リニューアルオープン。
しかし、残念ながら、
新規性は少ない。
衣料品売場はガランとしている。
この年末商戦も、苦戦中。
一方のイオンモール岡山。
エントランスでは、
若者たちのグループが記念写真。
モールは現代仕様。
イオンスタイルが核店舗。
その衣料品売り場でも、
マネキンを多用したステージ陳列が際立つ。
イトーヨーカ堂とイオン。
倉敷も岡山も、
鮮明な違いが出た。
新しい時代に、
新しい試み。
アウトスタンディングなポジショニング、
この戦略の重要性を、
あらためて実感させられる。
〈結城義晴〉