トレーダー・ジョー、ホールフーズとスチュー・レオナードの明暗
第114回アメリカ合衆国議会が開幕。
下院・上院ともに共和党が多数派。
バラク・オバマ大統領は民主党だから、
ひどいねじれ状態。
日本の場合はその逆。
12月の衆議院選の自民党圧勝で、
衆参両議院とも与党が圧倒的多数。
その日本から、
アメリカへ。
成田空港は3月並みの暖かさ。
11時間のフライトで、
ニューヨーク・JFケネディ空港は、
雪景色。
到着後、イミグレーションが混んで、
2時間近くも立ったまま待たされた。
直ぐにトレーダー・ジョーへ。
ブルックリンのこの店は、
銀行の建物を居抜きで活用。
天井が高くて、快適な店舗。
青果部門をはじめとして、
生鮮食品の品揃えが増えて、
スーパーマーケットらしくなってきた。
新製品のエンド。
トレーダー・ジョーのイノベーションは、
この商品開発にある。
あとは極めてシンプルな経営。
だから顧客が次々に訪れる。
火曜日の午前中だというのに、
30台のレジは全部開放。
ブルックリンのホールフーズ。
屋上はハウスの菜園。
駐車場の屋根はソーラー。
雪をかぶって、
それも今は、役には立たないけれど。
環境対応型店舗として、
ホールフーズの顔の役目を果たす。
ここでインタビュー。
ダニエルさんが、
コア・バリューについて、
丁寧に語ってくれた。
これは月刊『商人舎』1月号で、
私が書いていること。
1月10日発売。
乞う! ご期待。
青果部門のプレゼンテーションは、
相変わらずため息が出る。
シーフード部門も、
対面売り場にチームメンバーが入って、
盛んに声をかけてくれる。
精肉はシースルーで、
バックヤードを見せる。
そこの枝肉が吊るされていた。
こういった試みも、
そのチームのメンバーたちが、
自己管理で決める。
これも見事なチーズ売り場。
そしてセルフデリの部門。
私たちは十二分に堪能して、
2階のザ・ルーフでランチ。
それから郊外のヨンカースへ。
スチュー・レオナード。
ご存知、ディズニーランドのような店。
しかしエントランスでは、
イベントが行われておらず、
がらんとしている。
入口のところも、
顧客の数が少ない。
バナナ娘も寂しそう。
冷凍食品コーナーも寒々しい。
酪農家だったスチュー・レオナード、
その看板部門の牛乳売り場にも、
人影がない。
そして昨年後半に改装したデリ売り場。
ホールフーズの真似をしたが、
うまく回っていないようだ。
ポリシー・ロックも、
虚しく映る。
真冬の零下6度という悪条件があるのだろうが、
それよりもスチュー・レオナードの変化の少なさ。
変化があっても単なる模倣。
これでは顧客は土日曜に、
子供を連れてくる以外は、
この店に寄り付かない。
客層も狭まっている。
イノベーションこそ、
顧客が望むものだ。
最後に、
フェアウェイマーケット。
もう外は暗くなって、
寒さはひどくなる。
一丁目一番地の青果部門。
ボリューム陳列は相変わらず。
美しい。
こちらも。
惣菜は対面方式。
グロサリーも、
前進立体陳列。
オリーブオイル売り場は充実。
この店の特徴は、
「コールド・ルーム」。
500㎡位の売り場全部が、
冷蔵庫になっている。
正面にはドライ・エージのビーフ。
ルーム全体が冷蔵庫だから、
肉類もラックに並べられている。
飲料、ビールなども、
部屋全体で冷やす。
鮮魚もコールド・ルーム内にある。
しかしこの店にも、
火曜日夕方なのに、
客の姿は少ない。
寒さのためか。
イノベーションがないためか。
両方に違いない。
初日から考えさせられることばかり。
ホテルに到着して、
荷物を置いて、
すぐにディナー。
ウルフギャング。
一番繁盛しているステーキハウス。
44人全員揃った。
私も入ってスナップ。
ワインはこれ。
SIMIのマグナム・ボトル。
㈱ロピア取締役の福島道夫さん。
5000ml瓶。
コルク・キャップもこの大きさ。
ウルフギャングのグラスで、
美しい色。
料理は次々に出てくる。
まずベーコンとロメインレタスの、
シーザース・サラダ。
そしてモッツァレラチーズとトマト。
それ以外にも前菜が2種類。
そしてパン。
メインはシーフード。
さらにドライ・エージ・ビーフの、
ポーターハウスステーキ。
ロピアの社風。
「食べる集団」。
それが遺憾無く発揮された。
そんな夕食会だった。
組織風土。
今回の研修会では、
ロピアのコンシャス・カルチャーを、
さらに磨き上げたい。
(つづきます)
〈結城義晴〉